たった半月しか経っていないのに、美咲はまるで別人のように変わり果てていた。顔色は土気色をしてひどくやつれ、かつての生気は微塵も感じられない。姉である美月の面影など、もうどこにも残っていなかった。彼女は目を真っ赤にして宗也の無情さをなじったかと思えば、今度は泣きながらここから出してくれと懇願し、美月の居場所を教えると言い出した。宗也はもちろん信じなかった。だが、穏やかだった心の湖に石を投げ込まれたかのように、ざわつきが広がったのは確かだった。彼は夜通し、美月が生きている痕跡を求めて探し回った。だが、何一つ見つかることはなかった。空が白み始めて、ようやく音がまだ病院で目覚めていないことを思い出した。「奥さんが目を覚まさなくてよかったよ。起きてお前がいなかったら、どれだけ失望したことか」京は呆れたように首を横に振った。「宗也、こういう時に病院を離れるべきじゃなかったな」宗也は沈黙した。京もそれ以上は言えず、肩をすくめた。「まあいい。しっかり彼女を見ててやれよ。何かあったら呼んでくれ」「ああ」宗也は短く答えた。京が去った後。宗也はベッドに歩み寄り、音の姿をじっと見つめた。手術のせいで、音の顔色はひどく蒼白だった。耳にはピンク色の補聴器が静かに装着されている。彼が特注で作らせた色だ。目が覚めたら、彼女は聞こえるようになるのだろうか。一時間後。ようやく音が目を覚ました。彼女がぼんやりと目を開けると、窓の前で電話をかけている宗也の後ろ姿が見えた。逆光の中に立つその姿は、すらりとして優雅だった。音はそのまま彼をじっと見つめていた。彼が電話を終えて振り返るまで。端正な顔が、一瞬驚きに染まった。彼は大股で歩み寄り、身を屈めて彼女を覗き込んだ。「目が覚めたか」音は小さく頷いた。「まだ辛いか?」音はまた頷いた。「少しだけ。藤堂さん、今何時?私、随分長く寝てた?」「ああ、丸一日眠ってたぞ」宗也は彼女を見つめ、声を落として尋ねた。「音……俺の声が聞こえるか?」音は手を上げ、耳の後ろに触れた。補聴器はある。だが、音の表情は茫然としたままだった。宗也の瞳の奥にあった期待が、少しずつ消えていく。彼女の表情を見れば分かる。聞こえていないのだ。「藤堂さん
Read more