All Chapters of 別の形で会い直した宿敵が結婚を迫って来たんだが: Chapter 51 - Chapter 52

52 Chapters

愛のパワー

 何段も階段を上り、やっと次の部屋へと辿り着くマルクエンとラミッタ。「それじゃ、開けるぞ」「えぇ」 覚悟を決め、マルクエンは重い扉を押し開ける。 部屋の中を見ると、スポットライトのように中央が光で照らし出された。 眩しさで目を細めた後に、視界に入った物を見てマルクエンは驚く。「なっ!? ラミッタ!? それに……」 そこに居たのはラミッタと、自分自身だった。「は!? 宿敵が二人!?」 ラミッタは隣のマルクエンと、スポットライトに照らされるマルクエンを交互に見る。 マルクエンは向こう側のラミッタをよく見た。顔の傷跡が右側ではなく左側にある。 スポットライトの元に居るラミッタとマルクエンが話し始めた。「宿敵、私達の偽物が現れたようね」「あぁ、そうだなラミッタ」 そう言って剣を抜く、何だか向こうの二人は互いの距離が近かった。「えぇ、私達の愛のパワーの前ではあんな偽物は敵じゃないわ」「ちょっと待てえええぇぇぇぇ!!!!」 偽ラミッタの言葉にラミッタは絶叫する。「何言ってんの!! ホント何言ってんの!?」 そんな事はお構いなしに、向こうの二人は盛り上がっていた。「ラミッタの姿をしている敵を斬るのは心苦しいが、愛の力で勝とう!!」「宿敵……」 見つめ合う二人、そんないい雰囲気にラミッタは特大の炎をブチ込んだ。「あーもう!! あーもう何よこれ!? 私の姿で好き放題変なことしてんじゃないわよ!!!」 飛び退いて避ける偽物達。「ふん、私達の仲はそんな炎で割く事は出来ないわ!!」「そうだ、私達の仲はこんな炎よりも熱い!!」「宿敵……」「ラミッタ……」 そんなやり取りを見てラミッタは怒りと恥ずかしさで顔を真っ赤にしている。「やー!!! もういやー!!!」 ラミッタは絶叫しながら氷、雷、炎を撃ちまくっていた。「甘いわね!!」 偽ラミッタは防御壁を張り、その後ろで魔法を耐えている。「宿敵、さっさと倒すわよ!!」「っ!! あぁ!!」 ラミッタに言われ、マルクエンも剣を構えて突っ込む。 目の前に躍り出てきた偽マルクエンと剣がぶつかり合う。「っ!!」 マルクエンは驚いていた。自分とほぼ互角の力で鍔迫り合いを繰り広げられたからだ。「ただ見た目が同じ……、って訳ではなさそうだな」 後ろに引いてマルクエンは間合いを
last updateLast Updated : 2026-01-05
Read more

VS 偽物!

 マルクエンの剣が偽ラミッタの防御壁に食い込み始める。「ラミッタ!!!」 偽マルクエンが飛びかかるも、ラミッタが牽制を入れ、上手く近付けない。「はあああ!!!」 渾身の力を出して、マルクエンは魔法の防御壁を破壊し、偽ラミッタに一太刀浴びせようとした。 飛び退いて避ける偽ラミッタだったが、一瞬で距離を縮められ、横薙ぎの一撃を食らってしまう。 体が真っ二つになり、黒い煙になって消えた。「おのれえぇぇぇぇ!!! よくもラミッタを!!!!」 偽物のマルクエンが憤怒の表情をして重い一撃を放つ。ラミッタは剣が弾かれて、後ろに一瞬バランスを崩した。 そんなラミッタの肩をマルクエンが後ろから支える。「大丈夫か!?」「えぇ、平気よ」 場所を交代して前衛をマルクエンが務め、その後ろからラミッタが魔法の牽制を入れた。 青白く光るマルクエンは偽マルクエンを圧倒している。更に魔法が飛び交っているので、偽物はだいぶ分が悪かった。「っく!!」 魔法の雷と風をくらい、切り傷や火傷でボロボロの偽マルクエン。「そろそろ決着を着けるか」 マルクエンは重い一撃を偽物に浴びせ、縦に鎧ごと斬り捨てた。 黒い煙となって消える偽マルクエン。これでどうやら戦いは終わったようだった。「ふぅ……。とりあえず終わったか」 剣を仕舞い、安堵するマルクエン。奥にあった扉が左右に開き、階段が待っている。「それじゃ、行きましょうか」 スタスタと歩くラミッタ。先程まで偽物の自分がやらかした事を考えないようにしていた。 お互い会話もなく階段を登ると、次の扉が目の前に現れる。 マルクエンが押し開けると、現れたのは、室内とは到底思えないような景色だった。「何だこれは!?」 広がるのは、辺り一面の銀世界。雪原だ。「どうなってんのよこれ……」 扉の前でも寒さが身に染みる。この中を歩いていけと言うことなのだろうかと、マルクエンはため息を付いた。「私は、寒いのは苦手なのだがな……」「私だって嫌よ!!」 ラミッタは軽装備なので余計に寒いだろう。マルクエンは身を案じる。「その格好じゃ寒いだろうな。どうする? 引き返すか?」「これぐらい、魔法で断熱するわ。平気よ」 そう言って歩みを進めるラミッタ。マルクエンも後を付いていく。 薄っすらと見える道を30分ぐらい歩いただろうか、一向に
last updateLast Updated : 2026-01-07
Read more
PREV
123456
SCAN CODE TO READ ON APP
DMCA.com Protection Status