別の形で会い直した宿敵が結婚を迫って来たんだが의 모든 챕터: 챕터 51 - 챕터 60

63 챕터

愛のパワー

 何段も階段を上り、やっと次の部屋へと辿り着くマルクエンとラミッタ。「それじゃ、開けるぞ」「えぇ」 覚悟を決め、マルクエンは重い扉を押し開ける。 部屋の中を見ると、スポットライトのように中央が光で照らし出された。 眩しさで目を細めた後に、視界に入った物を見てマルクエンは驚く。「なっ!? ラミッタ!? それに……」 そこに居たのはラミッタと、自分自身だった。「は!? 宿敵が二人!?」 ラミッタは隣のマルクエンと、スポットライトに照らされるマルクエンを交互に見る。 マルクエンは向こう側のラミッタをよく見た。顔の傷跡が右側ではなく左側にある。 スポットライトの元に居るラミッタとマルクエンが話し始めた。「宿敵、私達の偽物が現れたようね」「あぁ、そうだなラミッタ」 そう言って剣を抜く、何だか向こうの二人は互いの距離が近かった。「えぇ、私達の愛のパワーの前ではあんな偽物は敵じゃないわ」「ちょっと待てえええぇぇぇぇ!!!!」 偽ラミッタの言葉にラミッタは絶叫する。「何言ってんの!! ホント何言ってんの!?」 そんな事はお構いなしに、向こうの二人は盛り上がっていた。「ラミッタの姿をしている敵を斬るのは心苦しいが、愛の力で勝とう!!」「宿敵……」 見つめ合う二人、そんないい雰囲気にラミッタは特大の炎をブチ込んだ。「あーもう!! あーもう何よこれ!? 私の姿で好き放題変なことしてんじゃないわよ!!!」 飛び退いて避ける偽物達。「ふん、私達の仲はそんな炎で割く事は出来ないわ!!」「そうだ、私達の仲はこんな炎よりも熱い!!」「宿敵……」「ラミッタ……」 そんなやり取りを見てラミッタは怒りと恥ずかしさで顔を真っ赤にしている。「やー!!! もういやー!!!」 ラミッタは絶叫しながら氷、雷、炎を撃ちまくっていた。「甘いわね!!」 偽ラミッタは防御壁を張り、その後ろで魔法を耐えている。「宿敵、さっさと倒すわよ!!」「っ!! あぁ!!」 ラミッタに言われ、マルクエンも剣を構えて突っ込む。 目の前に躍り出てきた偽マルクエンと剣がぶつかり合う。「っ!!」 マルクエンは驚いていた。自分とほぼ互角の力で鍔迫り合いを繰り広げられたからだ。「ただ見た目が同じ……、って訳ではなさそうだな」 後ろに引いてマルクエンは間合いを
last update최신 업데이트 : 2026-01-05
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VS 偽物!

 マルクエンの剣が偽ラミッタの防御壁に食い込み始める。「ラミッタ!!!」 偽マルクエンが飛びかかるも、ラミッタが牽制を入れ、上手く近付けない。「はあああ!!!」 渾身の力を出して、マルクエンは魔法の防御壁を破壊し、偽ラミッタに一太刀浴びせようとした。 飛び退いて避ける偽ラミッタだったが、一瞬で距離を縮められ、横薙ぎの一撃を食らってしまう。 体が真っ二つになり、黒い煙になって消えた。「おのれえぇぇぇぇ!!! よくもラミッタを!!!!」 偽物のマルクエンが憤怒の表情をして重い一撃を放つ。ラミッタは剣が弾かれて、後ろに一瞬バランスを崩した。 そんなラミッタの肩をマルクエンが後ろから支える。「大丈夫か!?」「えぇ、平気よ」 場所を交代して前衛をマルクエンが務め、その後ろからラミッタが魔法の牽制を入れた。 青白く光るマルクエンは偽マルクエンを圧倒している。更に魔法が飛び交っているので、偽物はだいぶ分が悪かった。「っく!!」 魔法の雷と風をくらい、切り傷や火傷でボロボロの偽マルクエン。「そろそろ決着を着けるか」 マルクエンは重い一撃を偽物に浴びせ、縦に鎧ごと斬り捨てた。 黒い煙となって消える偽マルクエン。これでどうやら戦いは終わったようだった。「ふぅ……。とりあえず終わったか」 剣を仕舞い、安堵するマルクエン。奥にあった扉が左右に開き、階段が待っている。「それじゃ、行きましょうか」 スタスタと歩くラミッタ。先程まで偽物の自分がやらかした事を考えないようにしていた。 お互い会話もなく階段を登ると、次の扉が目の前に現れる。 マルクエンが押し開けると、現れたのは、室内とは到底思えないような景色だった。「何だこれは!?」 広がるのは、辺り一面の銀世界。雪原だ。「どうなってんのよこれ……」 扉の前でも寒さが身に染みる。この中を歩いていけと言うことなのだろうかと、マルクエンはため息を付いた。「私は、寒いのは苦手なのだがな……」「私だって嫌よ!!」 ラミッタは軽装備なので余計に寒いだろう。マルクエンは身を案じる。「その格好じゃ寒いだろうな。どうする? 引き返すか?」「これぐらい、魔法で断熱するわ。平気よ」 そう言って歩みを進めるラミッタ。マルクエンも後を付いていく。 薄っすらと見える道を30分ぐらい歩いただろうか、一向に
last update최신 업데이트 : 2026-01-07
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見惚れ

「アンタとの思い出なんて、戦ったことぐらいしか無いわよ」「いや、別に私との思い出とは言ってないんだが……」 マルクエンに言われて、ラミッタは顔を赤くした。「いやっ、そのっ!!」「ははは」 笑うマルクエンにラミッタは怒る。「何よ!!!」「いや、なんでもない」「なんでもなくは無いでしょ!?」 そんな事を言い合い、しばらく静寂が訪れ、互いの体温を感じ取っていた。「あのさ」「ん? どうした」 ラミッタがポツリと話し、マルクエンが反応する。「アンタは、元の世界に戻りたいわけ?」「あぁ、そうだな。イーヌ王国が恋しいよ」「ふーん……」 ギュッと毛布を掴むラミッタ。「ラミッタはどうなんだ?」「私は……。別に、国に忠誠なんて無かったから。お金が稼げて、剣を振るえるから軍人やっていただけ」「そうか……」 またも、しばしの沈黙。「元の世界、戻ったらまた敵同士ね」 ラミッタの言葉にマルクエンは何も返せず、考えた。「そうなるな……」「戦争、まだ続いているのかしら?」「私もラミッタと戦った後、寝込んでそのまま意識が無くなったからな。わからない」「そう……」 ラミッタは突如ニヤリと笑い、マルクエンに言う。「次は負けないから!!」「ははは、そうか……」 マルクエンは力無く笑うことしか出来なかった。 吹雪はまだ続く。「何でさ、私達、戦っていたんだろうね」「どうした、急に……」 ラミッタはしおらしく、語り始める。「だってさ……」「私は国の為だった。ルーサを統合して国の繁栄。国土の防衛力の強化の為だ」「ルーサは自国を守る為だけど、私としてはどうでも良かった」 ゆっくりと、ラミッタは話し続ける。「結局はさ、国のお偉いさんが決めて、戦って死ぬのは私達兵士」「……、そうかもしれんな」 今度はマルクエンから語り始めた。「私は、国に忠誠を誓って戦ったが。ルーサから見たら侵略戦争だと思われても仕方が無かっただろう」「そんな事、国のお偉いさんに聞かれたら処罰よ、騎士様」 ラミッタに言われるも、マルクエンは話し続ける。「最大の宿敵だと思っていたお前とも、話し合えばこうして分かり合えたのかもしれないのにな」「あら、分かり合えたと思っていたの?」「違うのか!?」 驚いて恥ずかしがるマルクエンを見てラミッタは笑った。「よし、元
last update최신 업데이트 : 2026-01-15
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最上階!

 部屋の奥には大きな噴水が見えていた。「この先に待ち構えているのかしら?」「あぁ、気を引き締めて行くぞ」 一歩一歩、噴水へと近づくマルクエンとラミッタ。 眼前まで来ると、噴水から光が溢れ、宙を舞う。 警戒して剣を引き抜くが、その光は一点に集中し始め一際眩しく光ったかと思うと、次の瞬間には目の前に長い金髪の美女が現れた。「なっ!?」 驚くマルクエンへ宙に浮かぶ美女は優しく微笑みかける。「よくぞここまで辿り着きました。異世界からの勇者よ」「あ、あなたは!?」 マルクエンに問われると、美女はニコリと笑い返す。「私はこの塔の女神。これより、あなた方に力を授けます」「力をくれるってんなら、最初っから素直にここまで通してほしかったわね」 ラミッタが悪態をつくと、女神は悲しそうな顔をする。「それは出来ないのです。この塔は試練の塔です」「なるほど、試練を突破しなくてはと言うことですか?」 マルクエンが言うと、なんと女神は首を横に振って否定した。 「いいえ、それよりも大事なことがありました」「そ、それは……!?」 試練よりも大事な事と聞いて、マルクエンは何だろうと考える。「それは、何か二人の関係性がじれったいので、この際くっつけてやろうかと思いましてね」 女神の言葉に静寂が流れる。マルクエンは理解が追いつかなく、言葉の意味を考えていた。 ラミッタは顔を赤くしてプルプル震えながら女神に噛み付いて言う。「なっ、なにいってるのかしらこの女神はぁ!!!!」 声が裏返っていた。「くっつけるとは、つまり……」 マルクエンが思考の答えに辿り着きそうになるので、慌ててラミッタは妨害する。「違う、違うから、それはこの女神の勘違い!! ほら、さっさと力を寄越しなさい!!」「強情ですね……。しかし、今は世界の危機。あなた方の事はその内、解決できると信じて力を授けましょう」 女神が両腕を天に上げると、ラミッタは赤い光に、マルクエンは青い光に包まれた。「私が力を与えるまでもなく、マルクエンさんは既に覚醒の片鱗を見せていましたが、これで真に覚醒した力が使えます」「お、おぉ!?」 マルクエンは体が青白く光り、力が漲るのを感じている。「そして、ラミッタさん。あなたは魔力で空を飛べるようになりました」「空ぁ!?」 マルクエン
last update최신 업데이트 : 2026-01-23
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いざ、ライオへ!

 翌日の朝、勇者マスカルとマルクエン、ラミッタは街中の人達に見送られながら馬車に乗った。「このまま街道を往き、ライオに寄り、王都アムールトを目指します」「やっと、ライオの街を拝むことが出来そうです」 マルクエンが笑いながら話す。「何故、ライオの街を経由するのですか?」 ラミッタは流石に勇者相手には敬語だ。「アムールトまではライオから3日掛かります。物資の補充と、休息のためですね。先程の街は駐在の軍隊も、冒険者も多かったので滞在しましたが」 そこまでマスカルが言うと、魔道士アレラが補足する。「我々を狙う魔人に襲われた場合、宿場町を危険に巻き込む可能性があるので、箱を壊す時以外は、極力野営をしています」「なるほど、勇者様も苦労が絶えませんね」 少し勇者を見直したラミッタ。「ライオで一泊し、物資を整え、そのままアムールトを目指します」 続けてアレラが言うので、マルクエンは頷く。「確かに、大きな街ならば安心ですね」 5人は馬車に揺られた。勇者パーティの剣士ゴーダは寡黙な男で、雑談にも乗ってこないまま、馬車を運転する。 ラミッタも目を閉じて荷台にもたれかかっていた。 道は舗装されていたので、思ったよりも揺れが少ない。 途中何回か休憩をはさみ、昼過ぎぐらいには無事ライオの街が見えてきた。 立派な壁が街をぐるりと囲み、高い建物がチラホラと頭を覗かせている。「おぉ、あれが……」 マルクエンはイーヌ王国の王都にも負けないような街に感心した。 街の入り口には衛兵が立っており、一人ひとりの身分確認こそしていなかったが、不審な輩に目を光らせている。 マスカルは馬車から降りて、衛兵に声をかけた。「見回りお疲れ様です。勇者マスカルです」 声を掛けられた兵士は、一瞬驚いた後、姿勢を正して敬礼する。「マスカル様!! お努めお疲れ様であります!!」「何か変わったことはありませんでしたか?」「はっ!! ここ数日、魔人の目撃等はありません」 その言葉を聞いてホッとするマスカル。「それはなによりです」 馬車を業者に預け、ホテルまで向かうマスカル達。荷物を預けてから話をした。「旅支度は我々が行いますので、ラミッタさんとマルクエンさんは個人的に必要なものを揃えておいて下さい」「わかりました」 マスカル達と別行動になるマルクエンとラミッタ。「
last update최신 업데이트 : 2026-01-30
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あめちゃん

「む、美味いな」 飴をペロリと舐めてみるマルクエン。「そう言えば、こういう棒付きのお菓子って食べ歩きして転ぶと、喉に棒が刺さって死ぬって言うわよね」 ラミッタの言葉を聞いたマルクエンは顔が真っ青になる。「ほ、本当かラミッタ!? どうしよう、どこかで座って食べよう!! そうしよう!!!」「いや、気を付けて食べれば大丈夫でしょ……」「だ、だが、万が一も……」 面倒くさくなったラミッタは、はいはいと返事をした。「分かったわよ、あそこのベンチに座って食べましょう」 二人はベンチに座ってハート型の飴を舐めている。 流れでやってしまったが、ラミッタは自分達が周りからどう見られてみるのか、ふと考えてみた。 男女が、ベンチに隣同士に座り、同じ飴を舐めている。 しかも、ハート型。 ラミッタは顔が赤くなり、俯いた。「どうしたラミッタ?」「なっ、なんでもないわよ!!!」「そうか?」 マルクエンは脳天気な顔で飴を舐める。ラミッタは何だかそれが腹立たしかった。「アンタがド変態卑猥野郎だって事を再認識しただけよ」「なっ!? 変態要素あったか!?」 心地よい日差しを浴びながら飴を舐め、道行く人々をぼーっと眺める二人。「何だか、こう、久しぶりにのんびりとしているな」「えぇ、そうね」 こんな時間も悪くないかとラミッタは思っていた。 飴を食べ終わり、二人はベンチから立ち上がる。「さて、街を見て回らなくてはな」「目的を忘れてないかしら? 街を見ることじゃなくて、必要なものを探すことよ?」「あっ……。あぁ、忘れていないぞ!」 コイツ忘れていたなとラミッタはジト目でマルクエンを見た。 ラミッタとマルクエンはそれぞれカバン半分ほどの荷物を作り、ホテルへと戻る。 ロビーで茶を飲みながらしばらく待っていると、勇者マスカル達が現れた。「おや、お待たせ致しました」「いえいえ」 マルクエンは立ち上がり、マスカルにそう返す。「ちょうど夕食の時間ですね」「えぇ、そうですね」 腹がすいていたマルクエンは夕食を楽しみにしていた。 勇者が宿泊するだけあり、一流のホテルで出てくるそれは、見事に美味い。「本当は個室を取ろうかと思っていたのですが、万が一にも魔人の襲撃が無いとも言えませんので」「そうですね、確かに……」 マスカルが取ったのは、
last update최신 업데이트 : 2026-02-04
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勇者とドキドキ交流会

「いや、まぁ、確かに、ちょっとはそうかもしれませんが、人は中身ですよ!! アイツはとんでもないド変態卑猥野郎で!!」「そうかしら? マルクエンさんって優しくて誠実そうに思えるけど?」 ニヤニヤと笑うアレラを見て、嫌いではないが苦手なタイプだと思ったラミッタ。「そ、それはそう見せかけているだけで、心は野獣みたいなもんですよ!?」「あら、男性は皆そんな所あるわよ? マルクエンさんに優しくされた事は無いのかしら?」 そう言われ、ラミッタは少し旅を思い返す。真っ先に思い浮かんだのは、直近の山小屋で起こったことだ。「い、いや、その……」「ふふ、まぁいいわ。これから長い旅になるでしょうし、後で教えて貰うことにするわ。イジワルしちゃってごめんなさいね」 やっぱりイジワルだったのかとラミッタは少々ムッとしていた。 男部屋では、マスカルがマルクエンに話しかける。「マルクエンさん。単刀直入にお伺いしたいのですが、ラミッタさんの事をどう思っていますか?」 問われてマルクエンは目を泳がせた。「ら、ラミッタですか……」 うーんと考えて答える。「そうですね……。出会いは戦場でしたが、その時から『別の形で会っていれば良き友になれたろう』と思っていました。今では仲間だと、勝手に思っています」「そうでしたか」 うんうんと頷いてマスカルは話を聞いてくれた。「つまり……。つまりはその、お二人はただのお友達、と言うことで良いのですね?」「えっ? まぁ、はい」 マルクエンの言葉を聞いてマスカルは胸を撫で下ろす。「聞けてよかった……」 頭の中にクエスチョンマークが浮かぶマルクエン。剣士のゴーダはため息を付いていた。 次の日の朝。ライオの街を十分見物し終わる前にマルクエン達は出発となる。 ホテルのロビーで集合し、預けた馬車に乗り込んで街を出た。「アムールトまではここから3日です」 馬車を運転している剣士のゴーダが珍しく言葉を口にする。 その日は延々と馬車に揺られ、夕暮れ近くになってきたので野営の準備を始めた。 マスカル達が用意したテントの設営をマルクエンは手伝う。「それじゃゴーダ。今日も美味しいお料理よろしくね?」 アレラの言葉にマルクエンは驚く。料理当番は、なんとゴーダらしい。ラミッタは自分も手伝おうかと声を掛けた。「私も手伝いましょうか?」「い
last update최신 업데이트 : 2026-02-09
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アムールトへ!

 そして、三日目。ようやく王都アムールトが見えてきた。「ようやく見えましたね」 ゴーダの言葉に馬車から身を乗り出してマルクエンは外を見る。「おぉ……」 城壁で囲まれた街からは、所々高い建物が見える。ライオ以上に大きな街にマルクエンは思わず圧倒されて言葉が出なかった。 段々と王都へ近付くと、人通りも多くなってくる。 門の前では人々が身分証の提示を求められたり、荷物の検査等を受けていた。 しばらく待っていると、マルクエン達の番が来る。全員荷台から降り、マスカルが身分証を提示しながら言った。「お疲れ様です」 衛兵は差し出された紙を見て目を丸くする。「ゆ、勇者マスカル殿!? はっ、お努めお疲れ様です!!」 勇者マスカルの名を聞いて周りも少しざわめく。人々の注目も余所に、マスカル達は王都の中へと消えていった。 大きな建物が立ち並ぶが、その奥に一際立派な物がある。あれが城だろう。「それでは、しばらくは街で泊まり、王との謁見の許可が降りたらお会いして頂きます」「わかりました」 馬車を預け、マスカルの後を付いていくと、立派なホテルへ着いた。「こんな立派な場所に……」 マルクエンが考えを漏らすと、マスカルは笑う。「皆さんは私にしてみたら大事なお客人でもあります。安宿には泊めさせられませんよ」「そんな、お気を使われずに……」 エントランスに入ると、魔石できらびやかに装飾され、幻想的な雰囲気すら漂っていた。 王都で治安面の心配は無いだろうとのことで、部屋は各自1部屋。 1人部屋のはずなのだが、そこらの宿の3人部屋よりも大きい部屋で、何だかラミッタはソワソワしていた。 野宿をしていた時の料理も美味かったが、夕食のビュッフェには流石に勝てず。数日ぶりに手の込んだ料理を口にできた。 部屋の備え付けシャワーで汗を流して、マルクエンはふわっふわのベッドに寝転ぶ。 あっという間に眠ってしまい、朝になった。 朝のルームサービスは断り、食堂で皆に挨拶をして一緒に食事を摂る。「そうそう、マルクエンさん、ラミッタさん。ジャガの街から冒険者ギルドに届いたようですよー?」 アレラがニコニコと言うので、ついに来たかとマルクエンは思った。「我々もギルドに顔を出したいので、向かいますか?」 マスカルが言ってくれたので、マルクエンは言葉に甘えること
last update최신 업데이트 : 2026-02-17
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お試しのクエスト

 マルクエンは剣を構えて精霊に突進した。そのまま縦に振り下ろすと、軽々と一刀両断される。 次の精霊も、剣で薙ぎ払い。観衆からは「おぉー」っと感心の声が上がった。「宿敵、そろそろ交代しなさい」 夢中で精霊を倒し続けていたマルクエンをラミッタが制止する。「あっ、あぁ、すまんな」 マルクエンがハハハと照れ笑いをしながら戻ってきた。「それじゃ、私も行きますか」 ラミッタも背中の剣を引き抜いて、まずはブンブンと振り回してみる。 ヒュンヒュンと風を切る音がして、剣は意のままに動いてくれた。初めて握るのに、手にしっくりと馴染む。 次に、丸太に向かって走り、空中で横に一回転し、勢いを付けて叩き斬る。 スパッと斬られ飛んでゆく丸太。そのままの勢いで精霊とも対峙した。 加速の魔法を使い、目にも留まらぬ速さで精霊を斬り捨てていく。「よし、私はこんなもんで良いわ」 ラミッタは髪をなびかせながらスタスタと歩いてくる。「お二人共、剣の具合はいかがでしたか?」 勇者マスカルに聞かれ、マルクエンは答えた。「えぇ、とても良い剣です。切れ味も申し分ないし、重さもちょうど良い」 ラミッタも片目を閉じて言う。「まぁまぁ、良いとは思います」 そんな二人の回答を得て、マスカルは頷いた。「それでは。王との面会まで、ご自由に肩慣らしをして頂いて結構です。ギルドのクエストも自由に受けて結構ですよ」「わかりました」「では、私達は書類仕事がありますので」 アレラの言葉通り、マスカル達は近況報告を国にしなくてはいけない。 ここでマルクエンとラミッタはマスカル達と別行動を取ることになり、ギルドのクエスト募集ボードを見た。「何か魔物の討伐でもあれば良いんだけど」 剣を振るいたくてウズウズしている二人はそんな募集を探していた。「あ、これなんてどうだ?」 犬型の魔物が群れでいるので、その討伐といった内容だ。「まぁ、いいんじゃない?」「よし、決まりだな!」 マルクエンはウキウキでその依頼書をギルドの受付へ持って行く。「ここでいいのか?」 二人は犬型の魔物を倒すため、渡された地図に載っていた地点までやって来た。「えぇ、いいはずよ。それじゃ魔物寄せの魔法を使うわ」 そう言ってラミッタは手を空にかざし、何かを唱える。 しばらくすると、辺り一帯の魔物が押し寄せてきた
last update최신 업데이트 : 2026-02-27
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斬撃

 勢いを付けたことにより、倍ぐらいの速度で飛ぶことが出来たラミッタ。 火炎を打ち出しながら、それと同時にミネスへ突っ込む。「追いかけっこでもしようか?」 敵はあえてラミッタの直線上を飛び続ける。 段々と速度が落ち、追いつけなくなるラミッタ。代わりに魔法を打ち出して追尾させた。「そんなもの当たらないよー」 ミネスは舌を出してあっかんべーと挑発を続ける。「ムカつくわね」 言葉ではそう言ったが、ラミッタは極めて冷静だ。「ねー、空も飛べるんだし、魔王軍に入ってよ! 今なら三食昼寝付きで、住む場所もあるし、福利厚生バッチリだよ?」「お断りするわ」 ラミッタは言葉と共に雷を放つ。 空では追いかけっこが始まっていたが、地上のマルクエンは次から次へと襲いかかってくる狼型の魔物と戦いを繰り広げていた。「うおおおおお!!!!」 また一匹、脳天に突きをお見舞いして絶命させる。「くそっ、きりが無いな……」 体力も気力もまだまだあったが、終わりの見えない戦いと上空のラミッタの身を案じて少し不安になるマルクエン。 その瞬間だった。マルクエンの体が青白く光る。「これは……!!!」 塔で授かった力だ。身は軽くなり、力が漲ってきた。 背後から飛びかかる狼型の魔物を裏拳で殴る。軽く十メートルは吹き飛んだ。「掛かってこい!!」 マルクエンは思い切り剣を振るう。その時起きた現象にマルクエンは言葉を失った。 刃の軌道をなぞるように、光が現れ、そのまま飛んでいく。 その光に触れた魔物は斬撃を食らったように切れてしまった。 光は貫通し、次々に直線上の魔物を斬り裂いていく。「な、なんだこれは!?」 考えたいが、押し寄せる魔物の群れがそれを許さない。 もう一度ありったけの力を込めて剣を振ると。またも光の刃が飛び出した。「これが試練の塔で授かった力とでも言うのか……」 マルクエンは自身を囲む魔物を見て、ふと思い付く。「何かよく分からんが、くらえ!!!」 マルクエンは剣を横に持ってぐるりと一回転する。 光の刃が円状に広がり、一気に魔物を駆逐していく。 チラリとその様子を見ていたラミッタは驚いていた。「何あれ!? あんな事出来るの宿敵は!?」「よそ見しないでー。でもボクもビックリだよ!」 ミネスは腕を組んでうんうんと頷く。 そんなミ
last update최신 업데이트 : 2026-03-01
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