けれど、路地に逃げ込んだのが失敗だった。 行き止まりだわ。 引き返そうと踵を返したちょうどその時、路地へ入りこんで来た義姉とバッタリと鉢合わせをした。 意図せず義姉と対峙する形になった。 「ソフィア!!」 「あ……お、お嬢様」 「まさかとは思ったけど、やっぱりあなただったのね。まさかこーんな所で会うなんて。 ソフィアのくせに、この私を走らせるなんて、随分と生意気になったじゃない。 どうしてくれようかしら、ねぇ?あなた、まさかこの私から逃げおおせるとでも本気で思っていたの? あははは! 絶対に逃すものですか! 自分がどんな罪を犯したのか、分かっていないようね? あの時は、よくも恥をかかせてくれたわね! 」 義姉の目は血走っており、憎しみの感情が込められている。 怖い……。 怯える私にズカズカと近づいて来たかと思うと、勢いよく肩を押された。 「っ!!」 突然のことで対処できずに、そのまま突き飛ばされて倒れ込んだ。 「いいこと? これは、あの時あなたが私を突き飛ばした分。 いいえ、まだまだぜーんぜん、足りないわよ」 私は思わず義姉の顔をきつく見上げる。 「なによその顔は! あなた、自分の立場が分かっているの?」 義姉は私を見下ろしながら、不適な笑みを浮かべる。 「うふ、頭が悪くて分からないのね? あの後、随分と捜させたのよ。 なぜかお父様は放っておけとおっしゃるから、表立って動けないし。本当にお父様がうるさくて……。 うふ、でも、偶然会うなんて、私は神様にも愛されているのね。あなたと違ってね、あははは! ねーえ、ソフィア? 逃げ出すなんて許される訳ないでしょ、ねぇ、そうでしょう? あなたは死ぬまで、一生私の奴隷なんだから」 身体中に染みついた数々の痛みや恐怖が、フラッシュバックしてくる。 「あ……あ……」 早く逃げなければと思うのに、恐怖のせいで手足が鉛のように重く動かない。 口元からは、ガチガチと歯がぶつかりあい音が漏れ出ている。全身が震えているせいだった。 ただ黙って、義姉を見ることしかできない。 義姉はそんな私の様子を見て、まるで楽しむように目の前を行ったり来たりする。 「どうしてくれようかしら〜?」と呟きながら。 ふと、何か閃いた様子で
آخر تحديث : 2025-11-24 اقرأ المزيد