جميع فصول : الفصل -الفصل 50

67 فصول

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✳︎✳︎✳︎「やばい、やばい、やばい、あ~~~~ちょ、先輩見かけなかった?執務室にいなかったんだよね」本舎に戻ると、真っ先にキースはグレッグの執務室に駆け込んだ。が、もぬけの殻だった。同僚の姿を見かけて慌てて問いかける。「おぉキース、お前の言う先輩ってグレッグ様だよな、今日は見かけてないな、誰か知ってるか?」「見てないです」「だそうだ、おい、どうした?緊急案件か?手を貸そうか」「あ、いや、ちょっと……緊急と言えば緊急のような…」「なんだ、難しい案件か。隊長に聞いてみろ」「ありがとうっす。この件はそうなんだ、難しくて…次の時は手を借りるっす、じゃ」キースは同僚の優しさに甘えそうになるのをこらえて、隊長室を目指して疾走した「隊長‼︎大変です‼︎大至急先輩に!」「おい、キース、お前、せめてノックぐらいしろ。グレッグでさえノックするぞ。返事をする前に入ってくるがな……お前らな、もう少し私を敬えとまでは言わないが…」キースは血相を変えて室内に駆け込むと、執務机で作業している隊長に詰め寄った。机の上に両手を勢いよくついて、隊長の話を遮る。「隊長!大変なんです、ソフィアちゃんが、ソフィアちゃんが、お、男の人と抱きあってました、あ、あ、あの、ソフィアちゃんというのは…このことは、内密にお願いしたいんすけど、実は…」息も切れ切れにキースは、先程見た光景のことを伝えようとした。が、今度は隊長がキースの話を遮る「な、な、な、な、な、そ、そ、そ、そ、それは一大事だな…まずいな、こ、殺される…」「って、え?隊長はソフィアちゃんのこと知ってたんすか?俺でさえ昨日しったばかりなのに」「私だって昨日知ったばかりだ」「やはり相手の人は命はないですよね…」「お前ばかか!お前と私の命も危ないぞ!いいか、キース、婚約者の浮気現場を目撃したお前が無事でいられると思うか?というか、なぜ戻ってきた、そう言う場合はな、さりげなく間に入り込んでお前も同席するか、婚約者をせめて送り届けないと……」「えー、無理っすよ、だって、なんか、こう、二人の間の空気というか、上手く言えないんすけど、とても話しかけられないような感じで。それに、ソフィアちゃん泣いてたような…」「なんだと!訳ありなのか⁉︎もしかして…彼女は…二人は付き合っていたのではないか?そうだ、そうに違
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✳︎✳︎✳︎「ソフィア、すごく綺麗になったね。あの頃も綺麗だったけど、本当に元気そうで良かった。ずっと、ずっとソフィアのことが気がかりだった……ここへ来て驚いたよ。まさかこんなことになってるなんて…でも、ソフィアまで巻き込まれていなくて安心した。」さりげなくソフィアの歩調に合わせながら、ジャックはエスコートするように進んでいく。ガゼボに辿り着くとソフィアをそっと椅子へと案内する。「ソフィア、ちょっと待って」ジャックは胸元からハンカチを取り出すと椅子の上にそっと敷いたスマートな動作にソフィアは驚くことばかりだった「え、えっと、ハンカチが汚れてしまうわ」「さぁ、座って」ジャックは戸惑うソフィアを半ば強引に座らせると自分も向かいの椅子に腰掛けた「ジャックこそ、本当に見違えたわ。あまりに素敵な大人になっているから、何だか落ち着かないわ。本当に本当にジャック…良かった…」ソフィアは嬉しさのあまり言葉に詰まり、潤んだ瞳でジャックをみつめるジャックはソフィアの泣きそうな表情をみて、不甲斐ない自分を責めていた。ソフィアの目元は、母親譲りだと聞いていた。青系の瞳を持つものが多い中で、ソフィアの瞳の色はブラウンだった。瞼は奥二重で、時々二重のように見える優しい目元が印象に残っている。短かった髪も今は肩下まで伸びていて、艶もある。指先の酷い手荒れもなくなっていることに安心する。けれど長袖なので見えないだけで、きっと身体にはまだ傷痕があるのだろう。痩せすぎていたあの頃よりも、健康的になっているので、自分と同じく逃げることができたのだろうとほっとする。できれば自分が助け出したかったジャックは黙ってソフィアを見つめていると、おもむろにソフィアが口を開いた「ジャック……あ、あの時は、私のせいで、本当に、ごめんなさい」ソフィアは頭がテーブルにつくのではないかというくらいに、深く頭を下げる「ソフィア、顔を上げて、僕の方こそごめん……ずっと、ずっと気がかりだった。ソフィアのこと一日も忘れたことなんてない!ソフィアに謝られるようなことは何もないよ。悪いのはあいつらだ」自分のことを“俺”ではなく、“僕”と言うようになっているジャック外見や仕草も紳士的になっていて、お兄さん的存在のジャックが大人の男性へと成長していた。ソフィアは嬉しくもあり、もう自
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「あの日のことか……あの時は一緒に逃げることができなくて本当にごめん、薬もなくて痛かったよね…僕も、よく分からないんだ、気がついたらあそこにいたんだよね、ずっと意識不明のままだったみたいで、話を聞いた時には既にここから遠い所に、治療のため運ばれた後だった。あのまま死んでいてもおかしくない状態だったと言われたよ。でも、子供の自分にとって、死ぬということがぴんと来なくて。 あまりに冷めた状態の僕の事情を聞いてくれた人がね、ケアが必要だと親身になってくれて保護してくれたんだ。」ジャックは恐ろしいことに、酷い怪我を負った状態でどこかに放置されていたようだった。たまたま通りがかった騎士が、医療に特化した治療院へ緊急移送してくれたそうだ。というのも、ノーマン伯から逃げ出してくる者は多かったけれど、余程の証拠がない限り、貴族相手に楯突くことができない     使用人への行き過ぎた躾を裁くことは難しい騎士は、ジャックをノーマン伯から手の届かない遠くへと早急に移送することで匿ったのだ「あそこでのことを訴えたよ。ソフィアのことも助けてほしいって…踏み込むことは今はできないけれど、助けを求めている者には保護をこれからもしていくと言ってくれたんだ。だからまずは治療に専念するようにって。」ジャックはその後、しばらくその治療院で雑用などのお手伝いをしていた文字の読み書きもできたので、騎士の紹介によりとある研究施設へ勤めることができたそうだ「そこでの仕事は本当に面白くてね、あまりにも没頭しすぎて食べることを忘れるくらいだったよ。独自での研究も成果が出せてね、いつのまにかその施設の主任になっていたよ。信じられないだろうソフィア、僕が主任なんてさ。施設長の次の責任者なんだよ。それに施設に援助してくれている貴族の知り合いという方から、引き抜きの話も頂いたしね。まぁその話はお断りしたんだけど…研究が落ち着いたのもあって、ソフィアを迎えに来たんだよ手紙は読んでくれた?あ、えっと、届いてないかな…ソフィアのことも聞かせて。どうやって逃げ出せたの?」目を輝かせて語るジャックを見て、ソフィアは微笑ましく思った。けれど、どんな時でも自分のことを気にかけてくれていて、自分のせいでジャックに負担をかけてしまっていることを痛感し申し訳なく思うソフィアはあれからのことを端
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乗り合い馬車から降りて、ソフィアとジャックは三日月亭へと辿り着いた。三日月亭の前に誰かが佇んでいるのが目に入る「誰かしら」休業のことは常連の方達には随分前からお知らせしていたし、貼り紙もして告知している。不思議に思いつつもソフィアが近づこうとするのを、ジャックが呼び止めた「ソフィア、念の為、僕の後にいて、用件を聞いてくるから」「ソフィアちゃん!あー良かった、帰ってきて…帰って来なかったらどうしようかと心配してたっす」「キースさん?キースさんじゃないですか、どうされたのですか?騎士服姿じゃないから一瞬分かりませんでした」キースは気さくに話しかけながら二人の側に近づいてきた「あ、今は(通常の)仕事中ではないんで。ところで、こちらの人は…」「こちらは、ジャックです。とてもお世話になった人で、家族のような人です」にこにこと笑顔で話すソフィアに対して二人は反応に困っていた「ソフィア、そう言ってもらえるのは嬉しいが…ソフィアの知り合いかい?」「…家族…あっお兄さんとかですか?」「「違います」」ソフィアとジャックは同時に返答したので、顔を見合わせて笑い合うその様子を見たキースは、先輩がこの様子を見たならば大変なことになると焦っていた先輩を傷つけたくはないキースにとってグレッグは、憧れの存在だったその先輩の婚約者が、こんな突然現れたような人に横取りされるなんて、受け入れられない隊長の言うように本当はこの二人が付き合っていて、先輩が横入りしたのかもしれないけど…まぁ確かに、背も高いし、認めたくないけど、かっこいい…いやっ先輩に比べたら全然それに、なんだ、この気心の知れた感じ家族のような関係って、自分には理解がむずいっす「あのさ、ソフィアちゃん三日月亭ってしばらく休みなの?」「えぇ、ダンさん達が旅行に行っている間だけですけど、キースさんもしかして食堂をご利用したかったのでしょうか?」「えっ、旅行?先輩はそのこと知ってます?」「いいえ、言いそびれてしまって。それに余計な心配かけたくないですし…ジャック、こちらはキースさんと言って、私を助けてくれた騎士様の同僚のかたです」ソフィアはジャックにキースのことを紹介すると、入口の扉を開ける「キースさんもどうぞ。せっかくなので中でお話ししませんか」「え、いいんすか?」「ソフィアがい
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「どうぞ、お好きな席におかけください。紅茶を淹れてきますね」ソフィアは食堂へ二人を案内した後、キッチンへと向かった。必然的に二人きりになったキースとジャックは、向かい合わせに腰掛けた「キースさん、ソフィアと仲良くしていただいてありがとうございます。」「いや、別にあなたにお礼を言われることでなないっす…ジャックさんはこの辺りに住んでいるんすか?」「いいえ、気になりますか?実は今日こちらの三日月亭が休みだということを知らなくてですね、ソフィアが泊めてくれるというので、お言葉に甘えようかと」落ち着いた様子で話すジャックに、キースはイライラしていた。じっと見据えてくる眼差しが自分を挑発しているように感じられる「はぁ⁉︎ちょっと、非常識じゃないんすか」「非常識?そういうキースさんも、何かの思惑があってソフィアを訪ねてきたのでは?」「ちょっと、ジャックさん、いいですか、一つ大事なことをこれから言いますから、よく聞いてほしいっす。あのですね、ソフィアちゃんは、先輩の婚約者なんですからね!」キースはいてもたってもいられず、ソフィアがグレッグの婚約者であることを強調するそれまで余裕の表情だったジャックは目を見張った「婚約者…?ソフィアが婚約しているのですか?誰と?」「だから、グレッグ先輩とです!先輩のこと見たら腰を抜かしますよ、先輩は超絶かっこいいんですからね」「そうですか…予想外だったが…ソフィアに確認するとします。それにしても、そんなにかっこいいと言い張るのなら、何をそんなにムキになっているのですか?僕の存在が気になりますか」(あ~、この人、なんか気に入らないっす、先輩、必ず俺がソフィアちゃんを守りますからね)キースは固く心に誓った「ごめんなさい、お待たせしました。二人で何を話していたのですか?」ソフィアはトレイに料理を乗せて戻ってきた。「簡単なものしかできなくて、お口にあうといいのですが」「ソフィア、運ぶの手伝うよ」「俺までご馳走になって申し訳ないっす」テーブルの上に野菜炒めと、スープ、パン、フルーツと紅茶を並べると、皆で食事の席につく。最初はぎこちない感じだったけれど、それなりに和やかに食事が進んでいったソフィアの左手に光る指輪に気づいたジャックが問いかけると、恥ずかしそうにソフィアはグレッグのことを話すキース
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ウトウトとまどろんで、やっと寝入った頃だったキースは、はっと目を開けて、剣を手に取る辺りは静けさに包まれているが、空気の質感が変わったのを肌で感じたキースは長年の経験から、どんな時でも危機的状況を察知する能力に優れていると自負している何者かがこの宿屋を取り巻いている複数人キースはソフィアとジャックの部屋の位置を頭の中で把握するまずいっ、二人を守りきるのは難しいかもしれない優先順位は考えるまでもない足音を忍ばせて、キースはソフィアの部屋へと直行した✳︎✳︎✳︎ソフィアは使用した食器類などを洗い終えて、元の場所へと戻していた明日の朝は早めに起きて、腕を奮って朝食を作ろう明日の朝食のメニューを決めると、三日月亭内の戸締りの確認をするために巡回することにした。廊下の室内灯は最小限はつけている。それでも薄暗い中、手元の灯りを頼りに見回るのは心細かった。今日は偶然の再会に驚いたなでも、本当に元気そうで良かった記憶の中のジャックは、いつも自分が酷い扱いを受けた後にこっそりと部屋にやってきてくれる少年あの頃の私にとって、それはまるで物語に登場する救世主や天使さまのような存在だったジャックが扉を開いて入ってくる時の記憶は、鮮明に覚えているギィと扉が変な音を立てるから、刷り込まれていた。あの後も、扉の音がする度にジャックではないかと期待していた本来なら一人で留守番の予定だったけれど、ジャックもキースさんもいてくれるキースさんにはあの時も助けられたし、二人とも私にとっては大切な恩人ずっと一人だった自分にとって、こうして頼れる存在の人達が増えることが嬉しい心がじんわりと温かくなるでも、まずは皆に心配をかけないようにしっかりとしなければ。窓の戸締りも念入りに確認したので、部屋へ戻りベッドに入ることにした無意識に部屋の窓を見てしまうグレッグ様が来られるわけないのに…もしかしたらと期待してしまう少し会えないだけなのに、無性に寂しく感じる薬指の指輪をそっとなでて、サイドテーブルの上へ置いた今度クレアおばあさまに手紙を書いてみようかしらグレッグ様と婚約したことを伝えたら、びっくりするかなでも、私が手紙を送ったら他のご家族の方が…今はまだやめておこう「おやすみなさい、グレッグ様、どうか危ないことなどされませんように」朝から色
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14 アンジェリカside①

✳︎✳︎✳︎男の手引きにより、どこかの邸にアンジェリカは連れて来られていた大きな邸だが、見える範囲に紋章は見当たらないちょっとした成金の邸か、もしくは貴族の別邸のうちの一つといったところだろうとアンジェリカは想像する紋章を敢えて隠しているのだとしたら、愛人を囲っている家か、もしくは何か公にできない商売や会合に使用しているのかもしれない現に今こうして自分が足を踏み入れている時点で、普通の家ではないことが証明されている。「それで?この私に何をさせたいの」邸内の応接室のソファーにドサリと腰をおろすと、アンジェリカは男に問いかける年齢は40代くらいだろうか、それとも50代見たことがある気もしなくはないけれど…どこかの施設の職員のような服装を身に纏っているが、妙に偉そうな態度といい、この私のことを呼び捨てにしていたことといい、貴族なのだろうそれなりに貴族の顔と名前は認識しているけれど、年寄りには興味ないわおじさんじゃないまぁ、それでも辛気臭い修道院に行かずにすんだのだから、ちょっとぐらいなら媚びを売っておこうかしら「なに、お前にとっては簡単なことだろう。ソフィアという娘と、一緒にいるはずの男を連れて来てほしいなーに、ちょっとした話がしたくてね、話というか実験というか…ククク…」男は何が可笑しいのか、声を押し殺して笑っている「はぁ?そんなの自分が連れてくればいいじゃない、私を連れだすよりよっぽど簡単だと思うけど?」「私を見るとあの男は逃げるかもしれない。少しばかり強硬手段にでようとおもってね。」男は棚の中に綺麗に置かれているボトルを目で追うと、その中の一つのボトルを手に取った。グラスに氷をいれ、ボトルの中の液体を注ぐ「酒は飲めるのか?景気付けに1杯どうだ」「今はそんな気分じゃないわ、 ふ~ん…誘拐してでも連れて来たいということね。 ソフィアと一緒にいる男って? まさかあの女に恋人でもできたというんじゃないでしょうね、アハハハ! まさかね、そんな物好きがいるわけないわ」アンジェリカは腹を抱えて笑い転げる「まぁ男のことは追々とな。なーに、お前一人に任せようって言うんじゃない。金を積めば何でもやってくれそうな者達を集めているさ、好きにお前の手足となって働いてくれるだろう、お前は連れて来たあとに、ソフィアを好きに痛ぶるといい
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15 アンジェリカside②

✳︎✳︎✳︎ノーマン邸の地下の奥深くにある部屋へと、アンジェリカは向かっていたペタペタペタと足音が響く捕まって以来ヒールの靴は履いていないソフィア達を連れてくることに成功した男達に、あの部屋へ放置するように命じたのだソフィアが本来いるべき場所に「ああ‼︎ むかつく‼︎なんで私がこんな所に!まぁ、でもあの女に会えるのだものね、楽しみの前には少しぐらい我慢しないとね。ねぇ、ソフィア、あなたに初めて会った時を思い出すわね、あの時もこうしてわざわざ足を運んだんだから。ひれ伏して感謝してほしいぐらいだわ」ぶつぶつと独り言を呟きながら進んでいくと、目的の部屋の前にたどり着いたどんな風に痛ぶってやろうか、恐怖に顔を引き攣らせているであろうソフィアのことを想像して、喜びが隠しきれないそのため自然と口元が緩むアンジェリカは、ギィッと軋む扉を開けて室内へと足を踏み入れた薄暗い室内にはソフィアと男性がいた二人共後ろ手で縛られていて、口元にはさるぐつわをかませられていたこの部屋にある物は、当時のままだった特に値の付く物がなかったのだろう灯りだけは二人を連れて来た時に設置していた「久しぶりね、ソフィア」二人は同時にアンジェリカの方を向く二人寄り添うように床に座る姿がアンジェリカの目に飛び込んできたソフィアが自分をまっすぐに見つめてくる瞳が、薄暗い中で水色のガラス玉が浮かんでいるように見えた隣に寄り添うように座っている男性も、こんな状況だというのに、妙に毅然としている仄かな灯りに照らされているだけの中でも、恐ろしいほどに整った容姿だというのが窺える。明るい所で直視したならば、間違いなく息をのむであろう美しさだゆるく横に束ねた髪に、思わず触れてみたくなったどこかで見た顔ね誰かに似ているような…それにしても、見目麗しいとはこういう人のことを言うのねアンジェリカは束の間、男に見惚れていた「随分といい男を捕まえたのね、ソフィア。身体でも使ったのかしら?あなたの母親のようにね、ね~え、この彼はあなたの出生のことを知っているの?いやらしい母親から産まれたことを。あなたの罪のことを。あなたの傷だらけの身体のことをねぇ、ソフィアあ~、話せないのね、アハハ本当にグズなんだから、ど~う、ここへ戻ってきた感想は? 懐かしいでしょう?
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16 アンジェリカside③

あの男がいるであろう部屋へとアンジェリカは急いだノックをした後に勢いよく扉を開ける「ねぇ!ちょっと、あの女を思いっきり苦しめてやりたいの!何かいい方法を教えてくれない」アンジェリカは男に問いかけた「どうした、そんなに慌てて」「いいから、早く、鞭なんかでなくて、もっと痛めつける方法を教えなさい!あ、でも刃物は嫌よ、できれば、あまり近づきたくないの」「それなら、雇った男どもに任せたらいいではないか」「イヤよ‼︎ それでは気が済まないわあの女にはこの手できっちりと復讐をしたいから」「まぁ、色々とやりようがあるのではないか?  火あぶり、ギロチン、両手両足を縄で縛り引っ張るとかもしくは毒…いやどれも死んでしまうな、私とて殺して欲しいわけではない。ソフィアがお前に痛ぶられるのを見ることが、あの男にとっての最大の苦痛となるだろうそのために、こうして危険を犯してまでお前に任せたのだよそうだな、水責めなどがいいのではないか?お前好みの痛ぶり方だろう?」「水ね……いいわね、とっても魅力的ねあぁ、でも、側に男がいると気が散るわ、あの女だけ引き離して欲しいのだけど」「あぁ、私も彼に大事な話があるんだ。存分に痛めつけるといいさ、その苦しんでいる姿をあの男に見せたいからな、さてと、行こうか」男とアンジェリカは揃って部屋を出たアンジェリカが一人で先に進もうとしたところを男が呼び止める「どこへ行く? 牢屋はこっちだろう迷ったのか?」「牢屋?」「あぁ、あいつらに牢屋に閉じ込めさせている、行くぞ」アンジェリカは慌てて男の後を追いかけて行くなるほどね、牢屋に移動させるなんてこの男も仕事が早いじゃないもう少し若ければ、相手にしてあげなくもなかったのにそれにしても、牢屋なんて初めて行くわふふふふ、ソフィア、今度こそあなたに思い知らせてやるわ!
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17 ソフィアside①

ソフィアとキースとジャックは、馬車へ乗せられてノーマン邸の牢屋へと放り込まれていた。「ソフィアちゃん、危ない目に合わせてごめん。もう少しの辛抱っす、俺がなんとかするから。ジャックさんも大丈夫ですか?」「キースさんのせいじゃありません。ごめんなさい、こちらこそ泊まっていただいたばかりに…」「…僕とソフィアが狙いのようだったね…」「もう少しっす…」キースは手を縛られた状態で、正座をしていた何やらモゾモゾと動いて、後ろ手で足元を触っている「上手くいった」キースを縛っていた縄が、パサリと床に落ちる「キースさん、ど、どうやったのですか?」「ソフィアちゃん、ちょっと失礼するっす、危ないから動かないでほしい」キースは小型のナイフを手に持つと、ソフィアの縄を器用に切り解いた。次にジャックの縄も解く「色々と想定して、足元に小さなナイフを隠してるんだよね。二人とも、俺の真似をして。こうして縄を身体に回して、後ろの手で持って縛られている状態にみえるように」「なるほど、カムフラージュですね」「カムフラージュ?」「そうっす、牢の鍵は開けられそうにないから、誰かが来た時が逃げるチャンスっす。 相手は俺達が縛られてるから少なからず油断してる。その隙を狙って一気に脱出を狙う」「あの、もしも、私が足手纏いになるようでしたらどうか二人だけでも逃げてください」「ありえないっす!」「何を言ってるんだソフィア」二人に猛反対されてソフィアはしゅんとする「ご、ごめんなさい、足が震えて上手く動けるか心配で…迷惑をかけそうで…」「どういう状況になるか分からないから、二人とも俺の指示に従ってほしい。いいですね?俺はこう見えても、それなりに強いので心配なく。グレッグ先輩にも頼りにされてる(はず)っす」「…グレッグ様」グレッグの名前を聞いて、ソフィアは泣きそうになる「ソフィアちゃん、大丈夫だから、必ず先輩の元へ連れて行くから。というか、先輩がこの状況を知ったらすっ飛んで来るはずなんですけどね」「ふふ、そうかもしれませんね。グレッグ様が知ったらきっと、助けに来てくれそうですね」「心配いらないっす、先輩に知られる前にみんなでここから脱出しましょう!」(ジャックさんには少し怪我をさせてしまって申し訳ないけど、早急に脱出しなけばやばい… できれば先輩に知られたく
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