講堂の前には、帰りと思われる学生たちの姿が多く見られた。 名残惜しそうに端の方に固まって、談笑している学生たちもいる。 なんか暗がりで抱き合っているやつらがいるような……? そんな奴らからは目をそらして、俺は妹の姿を探す。 ぞろぞろと門の方へと向かっている学生たちと、「まっすぐ帰れよー」 と声をかける先生たち。 でもマリアの姿、見当たらない。待ち合わせ溶かしたわけじゃねえしなぁ。駐車場の方に行った方がいいかも。 そう思って俺はエドに言った。 「マリア、見つかんないから駐車場の方行くよ」「あぁ、その方が確実かもね」 俺たちは人の波に乗って駐車場の方へと向かう。するとそこには迎えの車がたくさん止まっていた。似たような車が多いな。 うちの車どれだよって思って見回していると、「お兄ちゃん!」 って声が聞こえた。 そして腕を掴まれてしまう。 見ればマリアが怒った顔で俺を見上げていた。 「もう、捜したんだからね!」 と、不機嫌な声でマリアが言う。「ご、ごめんごめん。ここにくれば会えるかなって思って」 苦笑して俺が言うと、マリアは頷いて言った。「私もそう思ったの! お兄ちゃん、どこ行ってたの?」「それは……」「こんばんは、マリアさん」 言いかけた俺の言葉を遮って、エドが言った。 するとマリアがハッとした顔をして、ばっと俺の腕から手を離す。 そして前で手をそろえてニコニコと笑って言った。「こんばんは、エドアルド様。お兄様とご一緒だったんですね」 さっきまでお兄ちゃんって言っていたのに。しかもなんか声の高さも違うんだけど? 何その声、どこから出してるんだよ、マリア。 今さら取り繕っても遅いだろ。 そう思いつつ俺はマリアとエドを交互に見た。 そんなマリアにエドは微笑み言った。「すみません、俺がルカを誘ったんです。ご心配おかけして申し訳ございません」 そしてエドがなぜか頭を下げる。 いやお前が誘ったわけじゃねえよな? 俺がマルコさんに誘われて校舎に冒険しに行ったからなのに。 エドの言葉にマリアは口元に手を当てて驚いたような顔をする。「まあそうだったのですね。いいえ、私もお兄ちゃ……様を置いて友だちの所に行ってしまったので。待ち合わせを決めておけばよかったんです」 そしてマリアが苦笑を浮かべる。それは確かにそ
최신 업데이트 : 2026-02-08 더 보기