彼方くんは自分のコア監視員「チェンジ」を呼び出すと、学園長と会いたいと伝えた。「……本当に会えるかな」「会えるとしたら、たった一つ」 彼方くんはぶすっとした顔をして言った。「さっきのカピパラとの会話を、学園長が聞いていた場合だ」「え」 言葉を失った僕に、彼方くんは呆れた顔をした。「だって、そうだろうがよ。カピパラも言ってたろ、学園にはコア監視員が満載だって。そんな状況であいつらがさっきの会話を聞き逃すはずがないだろ。学園長の耳に入って、それが本当にヤバい話なら、学園長は会ってくれるだろうな。口留めか、脅しか、どう出るかは分からないけどな」 その通りだ。コア監視員は本当に監視をしているなら、学園に問題のある思想を持つ人間は当然報告されるだろう。 僕は思わず青ざめた。 創造主について聞いていただけなのに。御影先生じゃわけわからないから長田先生なら教えてくれるだろうと思っただけなのに。「長田先生の立場が、悪くなる?」「どうだろな」 彼方くんは腕を組む。「あいつ、今まで何人にも言ったって言ってたろ」「じゃあ、大丈夫……?」「さあな。カピパラが言ってたように、本当に何人かの生徒に話してたとして、無事卒業したヤツも追放されたヤツがいたなら、卒業と追放の差は何処にあるか」「……何処に?」「それをこれから確認すんだよ」「……度胸あるね」「コア監視員がいるところで創造主について教師に聞く方がよっぽど度胸があるだろ」 僕の顔から血の引いていく音が聞こえるようだ。「あっちからリアクションがあれば、なんか後ろ暗いことをしているかそれともどうなのかがわかる。それに……」 彼方くんの言葉が途切れ、僕がそっちを見ようとすると、目の前にココが現れた。
Last Updated : 2025-11-27 Read more