All Chapters of 地味なコア一個しか宿らないと思ったらチートみたいでした: Chapter 131 - Chapter 140

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第129話・一石を投じる

 彼方くんは自分のコア監視員「チェンジ」を呼び出すと、学園長と会いたいと伝えた。「……本当に会えるかな」「会えるとしたら、たった一つ」 彼方くんはぶすっとした顔をして言った。「さっきのカピパラとの会話を、学園長が聞いていた場合だ」「え」 言葉を失った僕に、彼方くんは呆れた顔をした。「だって、そうだろうがよ。カピパラも言ってたろ、学園にはコア監視員が満載だって。そんな状況であいつらがさっきの会話を聞き逃すはずがないだろ。学園長の耳に入って、それが本当にヤバい話なら、学園長は会ってくれるだろうな。口留めか、脅しか、どう出るかは分からないけどな」 その通りだ。コア監視員は本当に監視をしているなら、学園に問題のある思想を持つ人間は当然報告されるだろう。 僕は思わず青ざめた。 創造主について聞いていただけなのに。御影先生じゃわけわからないから長田先生なら教えてくれるだろうと思っただけなのに。「長田先生の立場が、悪くなる?」「どうだろな」 彼方くんは腕を組む。「あいつ、今まで何人にも言ったって言ってたろ」「じゃあ、大丈夫……?」「さあな。カピパラが言ってたように、本当に何人かの生徒に話してたとして、無事卒業したヤツも追放されたヤツがいたなら、卒業と追放の差は何処にあるか」「……何処に?」「それをこれから確認すんだよ」「……度胸あるね」「コア監視員がいるところで創造主について教師に聞く方がよっぽど度胸があるだろ」 僕の顔から血の引いていく音が聞こえるようだ。「あっちからリアクションがあれば、なんか後ろ暗いことをしているかそれともどうなのかがわかる。それに……」 彼方くんの言葉が途切れ、僕がそっちを見ようとすると、目の前にココが現れた。
last updateLast Updated : 2025-11-27
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第130話・駆け引き

 無表情のままのココに案内されて(彼方くんはチェンジに案内されてるんだろう)、僕らは学校棟の特別エレベーターに乗り込んだ。生徒は存在知っていても乗れないし、教師でも乗っているところを見たことがない。 そのエレベーターに乗せられるということは、教師でも滅多に出入りできない場所に行くということ。 重圧が一瞬かかって、エレベーターが上昇していく。 逃げようがない個室で、平然と立っている彼方くんはやっぱり度胸があると思う。「……一体何を話すんだろうね」 僕は低い声で言った。「学園長様が直々にお会いになるんだから、よっぽど言われたくないことの口留めか、あるいは記憶消去・追放か。さて、どうなるか」 彼方くんは喉の奥でクツクツと笑った。「……よく笑えるね」「お前に教えてやるよ、ケンカで勝つ方法」 彼方くんは僕を見てニヤリと笑った。「笑うんだよ」 その言葉の意味を聞き返す前に、エレベーターが制止した。  学校棟の、恐らく最上階。 入学式……いや、受験の日にチラリと見た顔が、そこにいた。「ようこそ」 美丘千鶴学園長。 四方をガラスに囲まれた部屋で、学園長は僕らを待っていた。 右目の下に泣きホクロのようにある黄色いコアが眩しい。「一年生を大急ぎで呼び出すなんてのは、よっぽどの話なんだろうな」 学園長相手でも敬語は使わない。そして彼方くんは、自分で言った通り笑っている。不敵な笑み。「ええ、よっぽどの話ということは二人とも分かっているわよね」 学園長も笑っている。優雅な笑み。余裕の表情。「理由は分からないけど、コア監視員について探っていることは知っているわ」「理由も知ってんじゃないのか?」 彼方くんと学園長の勝負は、既に始まっていた。「……最初から、話してください」 笑顔で火花を散らす二人の間に割って入るのはすごく緊張したけど、僕は深
last updateLast Updated : 2025-11-27
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第132話・笑うんだよ

 笑顔の学園長は、しかし目だけは笑わずにじっとこちらを伺っている。 どう話せばいいんだろう。何から話せばいいんだろう。 彼方くんは黙ってしまった。そりゃそうだ。彼方くんは何も関係がないんだから何とも返事しようがない。 あるいは、僕に任せる、と言いたいのか? 間違いない。彼をこの場に引き込んだのは僕なんだ。 僕が返事をしなければいけない。 心臓がバクバク言っている。興奮じゃない、緊張の鼓動。 ここに渡良瀬さんがいてくれたらなと思い、僕の迂闊な行動に巻き込まずに済んだとも思い。 何て話せばいいんだろうと考える僕に、エレベーターの中で会話が蘇ってきた。(お前に教えてやるよ、ケンカで勝つ方法) 彼方くんは当たり前のことのように言った。(笑うんだよ) 唐突に、彼方くんが笑うと言った意味が分かった。 これはケンカじゃない。けど、勝負だ。しかも圧倒的に不利な。 だから笑いで表情を殺すんだ。焦り、嘘、不安。それらを全部ひっくるめて隠すために。相手にこちらにはまだ手札があると見せかけるために。 だから僕は、笑った。 自然に口角が上がり、目元が柔らかくなる。「好奇心、じゃダメですよね」「そうねえ、それでもいいけど」 学園長は優雅に微笑む。「どこからその好奇心がやって来たのかを聞きたいわ」「僕も全部は言えないけど」 手札を一枚、表にひっくり返す。「僕の周りから、コア監視員が姿を消すことがあったんです」 しかしひっくり返した手札の全てをさらすんじゃなくて、自分に不利な情報は隠したまま。「二十四時間監視するはずのコア監視員が何度か姿を消した。彼方くんも似たようなことがあったって言っていました」 ナナという情報は隠し、僕は続ける。「コア監視員がいない、ってことは、創造主が呼び出したか、あるいは別の用事があって場を移動した。ですよね?」
last updateLast Updated : 2025-11-27
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第133話・嘘は吐いていない

 笑みの消えた学園長はじっとこっちを伺っている。「コア周波数で繋がっているコア監視員の目を反らすなんて、コアを最初に宿した時に身につく能力じゃない。少なくともこの学園に来てコア監視員の存在を知って、そこで初めて手に入れられる能力です。もし、長田先生からコア監視員や創造主《クリエイター》の話を聞いて、そんな能力を誰かが持っているんだとしたら、それを学園長かコア監視員の創造主《クリエイター》に伝えなければならないと思った。これで納得できますか?」 学園長はネイルの塗られた爪を口元に当ててこちらを見ている。 僕は笑みを浮かべたままその目を見返す。 学園長はもう一度指を弾いた。 部屋中満載だったコア監視員が消えた……いや、見えなくなったのか。「……本当に?」「本当です」 嘘はついていない。言っていないのはナナという存在だけ。 だから、僕は笑う。「僕はちゃんとこの高校を卒業したい。その為には学園が平和でなくちゃならない。その平和を乱す可能性があるものを、報告するかどうか悩みました。コア監視員が長田先生の言ったような存在なら、学園長にそれを伝えるのは命懸けだろうとも思いました。でも言いました。学園に平和であってほしいから。これで納得できますか?」 にっこりをつけて僕は口を閉じる。 学園長は椅子に戻り、しばらくイライラとデスクを爪先で叩いていた。「なるほどね」 学園長は暗い顔で言った。「苦労してこの学園に入ったんだもの、ある程度のことには目をつむるけど、学園自体が危機にさらされたら困る、そう言うわけね」「はい」「分かったわ。報告ありがとう」 学園長はこちらを見た。美しい顔には奇妙に表情がない。「私が創造主ということは秘密にしておいてくれるかしら? 秘密がバレた時点で大粛清が始まるけど、一人だけなら言うことを認めるわ」 おや?「渡良瀬瑞希。彼女も関わっているんでしょう? 貴
last updateLast Updated : 2025-11-27
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第134話・お手伝いしましょうか

「貴方達がここに来てくれたおかげで確信が持てたわ。裏に何者かがいると。それが誰かを調べなければならない」「お手伝いしましょうか」 学園長はもう一度こちらに体を向け、僕と彼方くんとじっと見た。「……そうね、もし分かったことがあったなら、貴方達のコア監視員で私に報告して。期待はしていないけれど、一年生でここまで辿り着いたのならば何か成果を持ってくるかもしれない。それを期待しているわ。それと」 学園長は付け加えた。「このことを話す相手は渡良瀬瑞希一人だけ。それ以外……特に長田に漏れている節があれば、この学園は崩壊すると思って」「それは」 僕はもう一度笑みを浮かべた。「長田先生を疑っているということですか?」「やっぱりまだ一年生ね。安心したわ」 学園長は再び笑みを見せた。「長田はコア監視員を危険視しているのは、当然覚えてるわよね?」 追加授業の会話の報告も受けているんだろう学園長の言葉に僕は頷く。「でも、学園を構築するにはコア監視員が欠かせない。コアの異常を素早く察知して報告するコア生物がいないと、この学園で行われている研究の大半は潰れる。それは日本という国のコア研究が大幅に遅れるということ。話が学園から国単位になってしまったけれど、長田が生徒に危険思想を吹き込むのは構わないけど、彼自身が動く気になったら厄介なのよ。彼もこの学園の研究者の一人、国家クラスのコア主だから。だから、彼が動かないようにするためにも貴方達を解放する。もし貴方達が長田先生を心配するなら、今聞いたことは話さないことね。彼が動く気になったら、貴方達三人じゃ止められない程には彼は強いから」「分かりました、学園長」「それじゃあ、退出してちょうだい。私はこれから忙しくなるけど、貴方達の報告は真っ先に伝えるようにコア監視員に言っておくから」「失礼します、学園長」「じゃーな学園長」 僕たちが乗り込んだエレベーターのドアの隙間、一瞬見えたのは、再び背を向けて考え込ん
last updateLast Updated : 2025-11-27
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第135話・恐怖

 エレベーターのドアが閉じたと同時に、僕はへたり込んでしまった。「こ……わかったあ……」「の割には、ちゃんと学園長の相手できてたじゃないか」 彼方くんが僕を見下ろす。そこには笑み。「多分あの時の僕、どうかしてたんだよ……。でなきゃ、あんな怖い人の前で、あんな怖い会話なんてできなかった……」「ケンカなんてどっちもどうかしてるもんだ」 彼方くんはすらっと言い切った。「勝つには、こっちに切り札があるって思わせるのが一番簡単で手っ取り早いんだよ」「だからの、笑顔ね……」 エレベーターが急下降していくGを感じながら、僕は学園長の美しくも威圧感のあるあの目を思い出していた。「学園長が、創造主……」 彼方くんは腕を組んで天井を見上げた。「この学園をやっていくにはコア監視員が絶対必要。……いや、逆か? コア監視員を創れるからこの学園を作った。となると、おかしいな」 疑問の声に、へたっていた僕も顔を上げた。「……何が?」「この学園は創立七十三年。その時からコア試験は行われていた。つまり、監視員はいたってことだ。七十年前、コア監視員を創ってたのは誰なんだ?」 正直、誰でもよかったけど、彼方くんは小さく唸りながら考えていた。「渡良瀬さんにも相談しようよ。調べ物は頭数が多いほどいい」 そして僕はココを呼んだ。「よかったー」 ココは現れるなり言った。「丸岡さんが追放処分にならなくて、本当によかったですー」「やっぱり学園長に会うってのは、そう言う意味?」「はいー。エレベーターが閉じるまで、気が気じゃありませんでしたー」「じゃあ、僕の言いたいことは分かると思うけど」
last updateLast Updated : 2025-11-27
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第136話・心配

「なんで心配するんだ」「言ったでしょう、私があの話をした後に追放された生徒がいたと」「ああ」「追放処分を受けたのは、ほとんどがその後学園長に何らかの形でアプローチをかけようとしていた生徒なんですよ、はい」 エレベーターから出てきた僕たちに歩調を合わせながら、長田先生は安心したように言った。「それが、学園長直々と呼び出しとあっては……二度と君たちに会えなくなるかもしれない、そう思うと心配でたまりませんでした、はい」「心配、だけかねえ」 彼方くんは人の悪い笑みを浮かべる。「心配、ですが、はい、確かに、彼方くんが想像していることを、私は思っています」 長田先生は立ち止まり、僕たちの肩に手をかける。「学園長室に行って戻ってきた生徒は数少ない。ましてそれがコア監視員のこととなると、はい。……学園長は、君たちに何を話しましたか?」「言えねえ」 彼方くんは肩にかかった長田先生の手を跳ねのける。「言えま、せん」 僕も、申し訳なく思いながらその手を外す。「絶対に言わないと、学園長と約束したんです」「それは、学園長に対する話ですか、はい、創造主に関する話ですか、はい」「それも言えねえ」 彼方くんは素っ気なく言う。「すいません、言えません」 僕も申し訳ない顔をして言った。「言った途端に追放処分を食らうから、言えません」「はい、そうですか、分かりました。仕方ありません」 長田先生は目に見えて落ち込んだ。「また、私なりのやり方で探っていくしかなさそうです、はい」 肩を落としたまま、トボトボと去っていく。「……言えないよね」「カピパラには名指しで言うなって御命令だったからな」 彼方くんは小さく舌打ちする。「学園長も警戒してるってこと
last updateLast Updated : 2025-11-27
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第131話・正体

「学園長って立場で押そうとしても無駄だぜ。俺は弱いヤツはムカつくが、強いヤツはもっとムカつくんだよ」「あらあら」 クスクスと学園長は笑って、軽く指を弾いた。「!」「!!」 パチン、という音で、画面が切り替わったように見えた。 いや、切り替わったんだ。黄色い画面に。 その正体は、何十、何百ものコア監視員。 無表情なまま、僕たちを見ている。「っ」 息をうまく飲み込めない。 だけど。 こんな状況でも、彼方くんが笑っていた。「なるほど、分かったぜ」「何が分かったのかしら?」「この部屋にこんなに羽虫が群れている理由だよ」「羽虫って失礼じゃなくて?」「羽虫じゃなくて何なんだ、この悪趣味なコア生物は」「彼方、くん?」 僕の声に、彼方くんはニヤニヤ笑いながら言った。「創造主の正体は学園長しか知らない。だってそうだろう? 学園長自身が創造主なんだから」 僕は目を見開いた。 学園長が……創造主?「その理由は?」「右目の下の黄色いコア」 彼方くんは真っ直ぐ学園長を指さした。「コア監視員の連中の着ているのと同じ黄色なんだよ」「それだけじゃ証拠としては厳しいわね」「誰がそれだけだって言った」 彼方くんは鼻で笑う。「俺たちを驚かすつもりでコア監視員の姿を見せたんだろうが、コア監視員は俺たち一人一人のコア周波数に合わせて作られてる。それを指を弾くだけで見えるようにするなんて、全てのコア周波数を把握している創造主にしかできない。これで合格点は取れたか?」「そうね。一年生としては満点に追加点があげられるわね」 学園長は楽しそうにくすくすと笑った。「そう。私がコア監視員を生み出す創造主。この学園を守るためにコア監視員を使っているわ。個性の強い、しかも強力なコア能力を持っている生徒を把握し、教育し、研究するにはコア監視員が欠かせない。でも、別に貴方達が思っているような監視をしているわけではなくてよ、彼方壮君、丸岡仁君。コア監視員は文字通り「コアの監視」。コアがどんな反応を示すか、それらを研究するためでもあるわ」「つまり俺たちの監視にも使っているわけか」「だからと言って思想までを捻じ曲げているわけではないわ。もしそうだとしたら長田先生は真っ先に粛
last updateLast Updated : 2025-11-28
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第137話・リモート会議

「そんな危ない橋を渡って来たの?!」 裏返った声に、僕は思わずしー、と口の前に人差し指を立てる。「言ってくれれば、私もついてったのに……」「言ってる暇さえなかったからな」 彼方くんは仏頂面で言った。「とにかく、学園長がコア監視員の創造主なのは確かなのね?」「俺たちにそこにいるすべてのコア監視員を見せるなんて技、コア監視員の創造主にしかできない」「そして、その情報を私に言うことは認めてくれたのね?」「うん」 僕は頷く。その言葉が事実なのは、コア監視員が反応しないことで納得できたんだろう。渡良瀬さんは少し混乱しながらも息を吐いた。「で、渡良瀬さんの手を借りたいんだ。コア監視員がこの学校の設立同時からあったのなら、学園長の前にコア監視員を創る創造主がいたはず。今から学園の歴史とかを調べたい。本当は五~六人の手を借りたいけど、今は僕たち三人が限度だ。先代の学園長がコア監視員の本来の創造主だった可能性は高い。コア監視員を跳ねのける第三者がいるとしたら、先代・先々代の学園長と何らかの関わりがあった可能性も高い」「分かった。図書室を調べるのね」「さ、さっそく行くか」彼方くんはポケットに手を突っ込んで、図書室に向かって歩き出した。      ◇     ◇     ◇     ◇ 「へえ。あの三人が」「一年生でそこまで辿り着けるとはね。切り札のコアを持っているだけはある」「だけど、まだコアの進化は遂げていない。進化する前に切り替えなければ」 暗い部屋の中、リモート会議が行われている。「とにかく、コア監視員の目を晦ます何者かがいるのは確か。それに、あの二人は長田に近しい、あの二人から聞き出そうとしていたし」「だけどあの二人も馬鹿じゃないから黙っていたな」「無事に学園を卒業したいならそうするだろう」「とにかく、コ
last updateLast Updated : 2025-11-28
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第138話・学園の歴史

 この学校の図書館は、特にコア関連の書物は日本一と言われる程数を揃えている。日本一のコア研究施設なんだから仕方ないけど。 そして、何処かのホラーとかオカルトのように、禁書なんて呼ばれるものはない。一年生で意味が分からない本があっても、それを貸さないという理由にはならない。 だから読み放題なんだけど、それは逆に読む本が多すぎるって意味で。 探し物に来た僕らは、学園棟の地下一・二階を丸々占める本に、何処から手を付けるべきか悩んでいた。「学園長はこのことを調べることについてはOK出してくれたけど、ヒントをくれたわけじゃないからね……」 本に優しい柔らかい光で満たされた本の回廊。僕らが探すのはどんなものだっけ。「もう忘れたのか。学園の創立時の情報、コア監視員を創った創造主についてのデータだ。創造主のことが分かれば創造主に対抗する存在が浮かんでくるかもしれない」「学園の歴史、ね」 渡良瀬さんは本の量にうんざりしながら言った。「ミャル、分かる?」 渡良瀬さんが自分のコア監視員に声をかけたようだ。「コア監視員が司書さんのコア監視員に聞いて、本のある場所を教えてもらったって。何ヵ所かに分かれてるみたいだから、それぞれ行って良さそうな本を集めてくるのが一番じゃない?」「それしかないか」「そうしよう。ココ、お願い」「チッ、めんどくさい話だ」 バラバラに図書館のそれぞれの場所に向かった。  僕が行ったのは、学園史の棚だった。 だけど、同じような場所にコア研究の歴史の本が置いてある。「コア研究の歴史が、この学園になんか関係あるの?」 ココに聞くと、ココは笑って返事してくれた。「学園の歴史はコア研究の歴史と言っても間違いありませんー。七十年前……いえ、高校になる、それ以上前から研究機関でしたからー。研究の歴史は学園の歴史でもあるのですー」「へえ」「これですねー」
last updateLast Updated : 2025-11-28
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