「もちろんですとも」司会者は、紬の潤んだ瞳を見つめ、思わず照れくさそうに頬をかいた。菊の花のように凛として落ち着いた人柄で、これほど一緒にいて心地よい女性が、盗作などするはずがない――そう思わずにはいられなかった。すると、美咲が声を上げた。「お待ちください。この新しいデザイン画も、きちんと採点すべきですよね」彼女はランディと信彦へ視線を向ける。その瞳は期待に満ちて輝いていた。信彦は軽く吹き出した。「もちろん採点しますよ。紬さんのデザイン画が素晴らしいことは、もう十分に分かっています。でも、コンペである以上、審査の手順はきちんと踏まなければなりませんからね」ランディも唇を尖らせた。「認めざるを得ませんわね。紬さんのデザイン画は、本当に見事でした。先ほどの件は……私の勘違いだったということにしておきますわ」その後はコンペ全体の進行を遅らせないよう、三人は速やかに採点を終えた。そして紬のデザイン画は、最高得点となる二十九点で見事に通過した。唯一、ランディだけが九点をつけていた。美咲と信彦がランディを見ると、彼女は鼻を鳴らし、居心地悪そうに言い訳をした。「評価なんて人それぞれでしょう。別にこのデザイン画を認めていないわけではありませんわ。ただ、デザインコンセプトが私の考えと少し違っていただけです。九点をつけて何が悪いんですか?」紬は穏やかに言葉を継いだ。「何も悪いことなどございません。弊社といたしましては、ランディ先生のお言葉を胸に刻み、これからも技術の研鑽に励んでまいります」ランディは何も言わず、高慢そうに「ええ」とだけ答えた。美咲はまだ何か言いたげだったが、紬は感謝を込めた眼差しを向け、静かに首を横へ振った。これだけ多くの人が見ている場で、美咲はもう十分すぎるほど自分を助けてくれた。それを見た美咲も、ようやく引き下がった。紬は優雅な足取りでステージを降りた。降りるや否や、カナや雅乃たちが彼女をぐるりと囲んだ。カナは紬の周りをぴょんぴょん跳ね回りながら、興奮気味に言った。「紬先輩、さっき本当に最高にかっこよかったです!」雅乃も興奮を隠せない様子だった。「本当にそうです。まさか紬さんがこんな切り札を用意していたなんて、しかもきちんとバックアップまで残していたなんて思いもし
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