二人は小躍りして喜び、まさに天にも昇るような心地だった。興奮が少し落ち着くと、カナはたまらず不満を口にした。「あのランディさん、絶対にわざと嫌がらせしたんだよ。あんな中途半端な9.5点をつけるなんて、ほんと悪趣味」千鶴も深く頷きながら、画面に映るランディの顔を睨みつけた。「確かに!でも、結果オーライですし、もう心配することはありませんわね」カナもほっと息をついた。「ほんとそれ。一つのコンペでどんだけ波乱万丈なのよ。私に心臓の持病がなくてよかったわ。じゃなきゃ、こんな刺激に耐えられなかったもん」千鶴はおどけるカナを見て、呆れたように首を振った。そのままスマホをスクロールしていた彼女は、不意に視線を止めた。「ねえ、カナさん。ちょっと見て、この人、ランディさんじゃないですか?」千鶴はそう言いながら、カナにスマホの画面を見せた。そこには、ランディがここ数年にわたって行ってきた悪行を詳細に分析した投稿が、堂々と掲載されていた。しかも、確かな証拠や時系列まで整理されている。瞬く間に拡散され、リポスト数はすでに十万を超えていた。それどころか、この話題は瞬く間にXのトレンドを駆け上がった。#新古典主義デザインの第一人者?笑わせるな!#デザイン界の新人潰し#ランディのせいで自殺者が#ランディはデザイン界から消えろ!これらの見出しを目にしたカナは、次々と目を見張り、口をあんぐりと開けたまま固まった。やがて、怒りを露わにして声を荒らげる。「このランディさんって、マジでヤバすぎ!うちらの作品にいつもケチをつけるから、わざと粗探ししてるだけかと思ってたけど。こうして見ると、ただの純粋な悪党じゃん」千鶴もため息をつかずにはいられなかった。今回ばかりは、ランディも完全に終わりだろう。一方、新古典主義デザインコンペの会場。紬は願い通り、見事に優勝を果たした。彼女が表彰式でステージに上がった時、ふと、馨が踵を返し、足早に会場から立ち去るのが目に入った。そして、「カオリ」のトロフィーを受け取りに来たのも、デザイナーではなくモデルだった。紬は少し不可解に思った。準優勝という結果にすら不満だということだろうか?三位に輝いたのは、桜井結衣(さくらい ゆい)という活発で可愛らしい女の子だった。彼
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