清彦は心の中で感嘆した。――こんな熱のこもった掛け声、本当にスタジオのような場所で聞けるものなのだろうか?紬は一体どうやって、こんなにも生き生きとした従業員たちを見つけてきたのだろうか?ぜひとも、そのノウハウを教えてほしいものだ!紬たちがドアを開けると、そこには呆然とした顔の清彦が立っていた。何の前触れもなく唐突に姿を現した清彦に、紬は一瞬、言葉を失った。雅乃はピタリと足を止めると、無意識に一歩後ろへ下がり、人混みの陰に縮こまった。心の中で「私のことは見えない、用がないなら早く帰って」と念じながら。紬が自ら声をかけた。「清彦さん、どうしてここに?」「ああ、ちょっとマルチ商法の……じゃなかった、君たち、会議中だったのか」清彦は先ほどの衝撃からまだ抜け出せないまま、逆に問い返した。紬は、先ほど清彦が何かを誤解したような気がしてならなかった。だが、それでも真面目に答えた。「ええ、会社の今後の展開と方向性について話し合っていたところよ。清彦さん、どうしてここに?」紬はたまらず、もう一度同じ質問を繰り返した。清彦は眉を上げた。「理玖の代わりに来たんだ。あいつ、もう子供たちを連れて俺のレストランへ食事に行ってるってさ。それで、紬さんのスマホの電源が切れてるから、俺が直接伝えに来たってわけだ」その言葉を聞いて、紬は初めてポケットからスマホを取り出し、バッテリーが切れていることに気がついた。会議中はいつもマナーモードにしているため、電源が切れたことにも気づかなかったのだ。「分かったわ。わざわざありがとう、清彦さん」紬は清彦と話しながらも、相手が上の空であることに気づいていた。背伸びをして後ろの方を覗き込んでおり、明らかに誰かを探している様子だ。カナがいつの間にか清彦の背後に忍び寄っていた。「清彦さん、雅乃を探してるんですか」「そうだよ、どうして分かっ……」清彦が振り向くと、そこにはゴシップ好きのオーラを全開にしたカナの顔があった。清彦はハッとしたように言葉を飲み込み、強引に話題を逸らした。「ワカメを焼くのも美味いんだよな。うちの店の新メニューでさ、アハハハハ」一同は言葉を失った。あまりにも苦しい言い訳に、どう反応すればいいのか分からなかったのだ。カナも口元を引きつらせ
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