「ビルヒー、神の祝福を。ソフィア、受けようなんて考えるな! アシュレイ、魔法効果の見極めを。ヴァネッサは……」「いつも通りさね」 今回のドラゴンは環境要因もあるのだろうが地に足をつけて戦うようだ。 それでも財宝の山上に鎮座ましましているドラゴンに下から挑む事になる。 しかも、前回のドラゴンより倍以上大きい。(確かこの世界ではドラゴンをスモール・ラージ・ヒュージでカテゴライズするんだったな。喋るドラゴンは伝説級と。うへぇ、五人で戦う相手じゃないよ) そうはいっても戦わないわけにいかないじゃないか。 ビルヒーの神への祈りは聞き届けられ、冒険者は全身に力がみなぎってくる。 神様によるドーピングだ。 神経は研ぎ澄まされ、思考に運動機能が完全に連動してくれる。 魔法はより効率的に発動し威力は上がり、武器による攻撃力も普段より増大する。 さらにありがたいのは肉体的精神的に耐性強化されダメージが軽減し、運も味方してくれる。 まさに至れり尽くせりだ。 もっとも、全能・万能になるわけじゃない。 あくまで基本性能に少し上乗せされるだけ。 祝福されたからといって無敵になるわけじゃあない。「レイト」 攻撃に出ようとしたレイトを呼び止めるビルヒーが彼の武器である槍に手を添える。 すると、槍が僅かに光を放つ。 それはまるでヴァネッサの大剣やソフィアの剣のようだ。「これは?」「魔力の付与です。一時的にではありますが、魔法の槍として機能します」「ありがたい」「ご武運を」「ビルヒーも気をつけて」「待った」 前線に走り込むレイトにアシュレイが声をかける。 立ち止まったレイトに加速の魔法をかけてくれた。「半端な魔法じゃ効果が判らなかったよ。でかいのかますからって二人に伝えて」 効かない魔法で魔力を消耗したくなかったのだろう、試しに放った数種の魔法は威力が小
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