謁見の間にはクリスティーン王女の帰還の知らせを受けたお歴々が左右に居並んでいた。 古めかしいながらも行き届いた清掃と、大きく開口された窓から差し込む光できらびやかにさえ感じる。 数段高くなった王座まで赤絨毯が伸びている。 セドリックとソフィアに先導されてレイトとヴァネッサが赤い道を進む。 王座にはまだ距離があるところで先に待っていたクリスに並ぶように止められ、片膝をついて控えているようにと言われてその通りにすると、ファンファーレが鳴り、王座に誰かが座った気配がした。 まぁ、王座に座るのは王様と相場が決まっているけどな。「面をあげよ」 と、壇上から声がかかる。 見上げると、王座にはひげもしゃもしゃの初老の男が座っている。 遠くはあったが、目元がクリスティーンによく似ているので(ああ、王様) と判った。 ──って、レイト、不敬だよ、それ。 王座の後ろにはドレスで着飾ったクリスティーンが控えている。 たぶん、レイトが初めて見た時もこんな格好だったんだろうね。 あの時レイトの目には32×32ドットキャラに見えていたんだけど。 階下にはセドリック。 宰相とかそんな地位にいる人だったんだね。 直々に呼びにきたけどね。 セドリックが王女クリスティーンが王国にとっていかに大事な存在か、そのクリスティーンがウィザードにさらわれたことでどれほどの騒動になったのか、彼女を助け出し王都へ連れ戻してくれたことを王家をはじめとした臣民がいかに嬉しくありがたいことと感じているのかをとうとうと語る。 長い、長すぎる。 じいさん校長の朝礼挨拶かってくらいの長さだ。 その苦痛を必死な無表情でやり過ごしたレイトたちに国王が直々に声をかけてくれた。「クリス。レイト。ヴァネッサ。こたびの一件王として、また一人の父親として感謝する」「もったいなきお言葉。このクリス・パーク王家の剣として今後、よりいっそうの忠心を持って職務を果たして参る所存で
Dernière mise à jour : 2026-03-06 Read More