「ワタシの“全て”が浩二さんの色に染まっているんですよ。“精気”だって貴方からでないと得られませんし、他の人間に抱かれる事も不可能ですから」 「……本当に、本当なのか?」「本当に、本当です。だって呪われていますからね、ワタシ達は。“淫魔”ではありつつも、とっても一途に貴方に恋をしているのだと……そろそろ浩二さんにもわかってほしいと思うワタシは、ワガママですか?」 あざといかもだが、意図して小首を傾げてみる。きっと、この“貧相な見た目”が好きな浩二さんが相手ならば、最小の姿をしている本体なワタシのこの行為は効果が抜群なはずだ。「我儘なものか!断じて違う!むしろ……あぁ、もう!俺の嫁は本当に可愛いな!」 くそっ!とこぼしながら、浩二さんが前髪をくしゃっと掻き毟る。室内を薄らと照らす小さな球体の明かりですらもわかるくらい、彼の頬がちょっと赤い。そして、こんな発言を彼がした事に、ちょっと驚いた。 白いドレス、子供っぽいツインテールにヘッドドレスをしたワタシが可愛いとか……——(ごめんなさい。やっぱりワタシには、この姿の“魅力”が全くわからないや)「……すまん。ちょっと落ち着く時間をくれないか?帰ってからずっとウルカが可愛くって、そわそわしたままなんだ」 口元に手を当てて、浩二さんがコホンッと咳払いをする。何だか随分と嬉しそうにしているなとは感じ取れてはいたが、そう感じたのは間違いなかったみたいで、今度はこっちまでそわそわとした気分になってきた。「もっと……スマートにやりたかったんだが」 「もう夫婦なのですから、普段通りで全然大丈夫ですよ?」 「……そういう訳にはいかないんだよ、今日は」 そうなの?そうなのか。 やっぱり“クリスマス・イブ”とは、浩二さんにとっても特別な日のようだ。「これを、受け取ってもらいたいんだ」 浩二さんがそう言って、四角い小箱をスッと指先で押すみたいにして、テーブルの上に置いた。 何だろうか?と不思議に思いながらも、それを手に取ってみる。 少し開いただけで、隠れてバネが入っている箱なのか、その先はパコンッと音をたてて勝手に開いてしまった。箱の中にはピンクゴールド色をした指輪が二個、横並びになって入っている。小さめのと大きい物。これは一体……どういう意図の品なのだろうか?「これは?」「結婚指輪ってやつだ」 「…
Huling Na-update : 2026-09-28 Magbasa pa