บททั้งหมดของ 魔女に呪われた“淫魔”達だけど、愛されたい!: บทที่ 91 - บทที่ 100

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【第90話】抜け道④

 二人の前には重苦しい、重厚な扉が——……だったのなら雰囲気が出て丁度良いのだが、残念ながら図書館内にある一室でしかない部屋の扉は、ただの会議室にでも続くみたいな風貌だ。扉の一部に嵌め込まれた縦長な曇りガラスの向こうには、何かが元気に動く姿がチラリと見て取れ、室内には既にもう誰かが居る事を二人に告げている。「早速開けてもいいですか?」 「えぇ、もちろんよ」 ここを開ければ後戻りは出来ない。 もちろんする気もないのだが、それでもちょっとだけ後ろ髪を引かれつつ、カシュが扉をゆっくりと開ける。すると、先に室内で待っていた甥っ子の葵が彼を目敏く見付け、「——母さん、叔父さん達が来たよ!」と大声で叫んだ。「こら、騒ぐな!」と言い、瀬田が葵を担ぎ上げ、自分の肩に座らせる。目線が急に高くなったせいで「うわ!」と葵は驚いた声を一瞬だけあげたが、すぐに慣れ、瀬田の髪の毛をしっかりと掴みながら脚をバタバタとさせて喜んだ。「……すっかり子持ちのお父さんね」 子供に遊ばれている瀬田の姿を見上げ、頭から漆黒のベールを被った華がくすくすと笑う。「そうだな。“婚活”だなんだと日々明け暮れていた時期が、今じゃ懐かしく思えるよ」「ははは。数週間程度の子育てで、父親面される子供も大変だねぇ」 そう言ったのは、図書館の館長である本多さんだ。 彼は“人間である母親”の事が大好きなロマンスグレーのオジサマなのだが、“本の精霊”である自分の父親に対しては色々と複雑な心境を抱えているせいか、瀬田に恨みがあるわけではないのに言葉がつい辛辣になってしまった。「いくら“母親からの愛”に飢えてはいても、“新米パパ”さんな瀬田先生に当たっちゃダメですよ?本多さん。お父さんが邪魔でお母さんにかまってもらえない者同士、いっそ君達が仲良くするとかはどうだい?ねー葵君?」 ウルカの勤めるカフェの店長である野本が、普段とは全く違う風貌をして、室内にある椅子に寄り掛かりながら本多と葵に声をかけた。 優しい風貌をした白髪の小柄なご年配のオジサマでしかないはずの彼は今、腕には身の丈以上もある大鎌を持ち、顔には口元だけが見える髑髏の仮面を付け、黒衣のローブを全身に纏っている。コレがハロウィンのコスプレでもあればまだ可愛げもあるというものだが、見た目通りの生き物なせいで、彼の周囲は禍々しい空気で満ちていた。「
last updateปรับปรุงล่าสุด : 2026-10-08
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【第91話】抜け道⑤

「——さてと、心の準備はいいかな?」 野本に問われ、華が無言で頷く。 店内での穏やかな中年のオジサマな姿しか見たことがなかったので、地を這うみたいな響きを持つ“今の彼”の声に対し、華は少しだけ怖気付いてしまったが、表には出さなかった。「ただの空き部屋に棺を並べただけでは面白味が無いと思ってね、ちょっとだけ演出してみたんだけど、気に入ってもらえたかな?」と、華に向かい、気分転換になればと努めて明るい声色で本多が声を掛ける。クラシカルなスーツ姿の本多が腕を広げ、周囲をくるりと見渡した。「コレはやっぱり館長の仕業でしたか。ふふっ、ありがとうございます。なんだか、いかにも“黒魔術”っぽい室内ですね」 カシュの手を握ったまま、華が部屋の中を彼と共に周囲へ視線をやった。 部屋は全体的にゆったりとした暗幕に覆われ、外が全く見えない。中心には“大きめな棺”が“白い物”と“黒い物”のそれぞれ一つずつ置かれ、すぐ側には刃の短い短いナイフが用意してある。真っ赤な薔薇の花弁が床一面を埋め尽くし、天井からは薄明かりが灯るランタンが不規則に垂れ下がり、この部屋が図書館内にあるただの空き部屋である事を完全に忘れさせる演出がしっかりとなされていた。「父さんに頼めばもっと大それた事を出来たんだろうけど、私はあの人に貸しを作りたく無くってね、申し訳ない」 「いえ!もう私的には場所をお借り出来ただけでもう光栄と言うか、なんと言うか」「……ちょ、華さん、何でちょっと乙女っぽい顔をしてる?」 じと目でカシュに見られ、華の肩がびくっと跳ねる。彼女的にはファン心理的な反応でしかなかったのだが、婚姻契約をしていなくても“自称・華の伴侶”である身としては、決して気分のいいものではなかったみたいだ。 グイッと腕を掴み、カシュが華の体を胸の中に引き寄せる。「もうさっさと始めちゃいましょう、華さん」 「ここまで来たら、もうノリと勢いで押し切る感じね」 「えぇ、そうですよ。なので最後に……キス、してもいいですか?」 「待って!ひ、ひ、人前よ⁉︎」 焦る華を無視し、カシュは顔を上げて瀬田をじっと見詰めた。「瀬田先生、しばらくあっち向いていてくれませんか?」 「あぁ、わかったよ」 ハイハイ、と軽く手を振って瀬田が後ろを向く。人様のキスシーンなんぞ進んで見たいタイプではないので、むしろ一々
last updateปรับปรุงล่าสุด : 2026-10-09
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【第92話】抜け道⑥

「んー!んーんんっ!」 声にならない叫びをあげる華を無視し続けたまま、カシュが唇を重ね、舌を無理矢理に押し込み、彼女の呼吸をも奪う。『この体の華とのキスはもう最後』なのだと思うと、離れたくない気持ちが胸の奥から湧き出てきてしまったが、胸をドンドンッと何度も叩かれてやっと彼はゆっくり離れていった。「……もしかして、怒っちゃいました?」 「……はぁはぁはぁ……いや、まぁ、うん。そうね」 んーコレはまた殴られるかな?とカシュが思い、くっと歯を喰いしばる。だけど華は彼の頰に軽く手を添えただけにとどめ、「気持ちはわかるから……叩いたりなんかしないわよ、流石に」と照れ臭そうに言った。「人前でした事は!ちょっと腹が立つけどもね」「教会での結婚式だって人前でキスしたりしますよね?アレみたいなものですって」 「いやいやいや……今からするのは、別に結婚式でもなんでもないから」 「そうなんですよねぇ、そうなんだよなぁ……はぁ……」 カシュが華をスッと真っ直ぐに立たせて、ドレスのシワを綺麗に整える。呼吸を数回繰り返し、気持ちを落ち着けると「さてと、では……ボクに、棺までエスコートさせて頂けますか?」と言い、華の手の甲にそっと口付けを贈った。「……えぇ。お願いするわね、カシュ」 影のある笑顔を黒衣のヴェールで隠し、華がダンス前の様に膝を折って礼をする。二人は手を取り合い、一歩、また一歩と空っぽの真っ黒い棺へと進んで行った。 棺の前に立ち、カシュが無言のまま華の体を横向きにして抱き上げた。そんな彼へ腕を伸ばし、首元にギュッと華が強く抱きつく。「もし失敗しても、忘れないでいてね?」「もちろんですよ、華さん」 華の髪にカシュが頰を何度もすり寄せる。そんな二人の様子を側で見ていた野本が、「そう不安がる事はありませんよ。私が居るじゃないですか。ね?」と禍々しいオーラを纏ったまま、低い声で言った。「あぁ、それもそうですよね。もし失敗したら、全部野本さんのせいにして、色々責任をとってもらいましょう」 「え⁉︎——あー……そうきましたか。いやまぁ……いいですけどね、失敗しなければいいだけの話ですからねぇ」 そう言って、野本が仮面に隠れた頰を指で掻く様な仕草をした。 真っ黒い棺の中にカシュがそっと華の体を寝かせる。白いクッションに覆われた棺の中に彼女がきちんと横たわると
last updateปรับปรุงล่าสุด : 2026-10-10
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【第93話】抜け道⑦

「カシュ君、今のうちに早く君の血を華さんに!」 じっとタイミングを伺っていた館長の本多がカシュに指示を出す。「野本さんは早く彼女の魂を隣の棺へお願いします!この学園を包む魔法陣は準備済なので、ご安心を!」 「はい!」と二人が答え、カシュが黒い棺の側に用意してあった短剣を右手に掴み、段々と熱を失っていく“華の肉体”の上に左腕と共に掲げる。「えっと……あぁもう、『“コレ”を言え』みたいな“呪文”でもありゃあよかったのに!」「そんな愚痴はいいから!——兄さん、早くっ」 妹のウルカにせっつかれ、カシュが「わかってる!」と言いながら自らの腕に短剣を突き立てた。手順は何度も頭の中でシミュレートしてきたはずなのに、わずかに手が震えてしまう。「今、インキュバスであるボクの純潔を、貴女に捧げます!」 それっぽい事を言いながら、より深く刃先を腕の中にぐぐっと押し込み、鮮血を華の口元に近付ける。華の頭を覆うベールを軽く捲り、紅い唇に自らの血を浴びせるくらいの量をかけると、一瞬だけ彼女の体が淡い光を放ち、双子の“淫魔”である“カシュ”と“ウルカ”、そして甥っ子の“葵”の体から急にガクンッと力が抜けた。「——え?」 間の抜けた声をあげ、カシュがその場に崩れ落ちる。胸の奥がチリチリと痛み、カシュ、ウルカと葵の三人が何度も咳きこみ始めた。「まさか、失敗したのか⁈」 そう言い、瀬田が葵を肩に乗せたまま、ウルカの側にしゃがみ込み、彼女の背中を何度も撫でる。「んなっ⁉︎——ど、どうしますか?本多さん!」 野本が慌てながら本多に指示を仰ぐ。手には刈り取ったばかりの『華の魂』を大事に抱え、禍々しい出で立ちに似合わぬ動揺っぷりを隠す事なく、その場を右往左往した。「……このまま続けましょう。“解呪”の方は最悪失敗していても、他にどうにか……私が“父”に支援を仰いででも何とかします!でも、華さんの魂を移す作業は、今この瞬間にしかもう出来ません。彼女を死なせたくは無いので、このままやり遂げましょう」「そうですね、わかりました」 コクッと野本は力強く頷くと、体を反転させて“白い棺”の方へと近づく。彼が中を覗き込むと、“白い棺”の中には“徒結華”と瓜二つの体がごろんと横たわっていた。 髪色も肌も何もかも全てが“華そのもの”のソレは、白いのドレスに包まれており、頭には純白の
last updateปรับปรุงล่าสุด : 2026-10-12
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【本編・最終話】抜け道⑧

 “純潔のまま想いを突き通せ。伴侶となった魔女の遺体にその血を捧げよ” ——今から約二年前。 “呪いの魔女”である“ハンナ・アダムス”の書いたメモ書きを華は見付け、『自分にしか出来ないのでは?』という使命感からカシュを巻き込んで、二人は“呪い”を“解呪”する事に決めた。 そこからは真っ当に条件を満たす事も出来るようにカシュの“純潔”を守りながらも、『何か抜け道はないか』と、別の手段を探す事も同時におこなっていった。 まず初めに二人は、“人外”と“人間のハーフ”である図書館の館長・本多雪丞に助力を仰いだ。“本の精霊”の息子である彼は、数多な“本”から得られる“莫大な知識”と、“長寿による多彩な経験”を持っている。“魔女の呪い”を彼が直接“解呪”は出来ずとも、“抜け道”探しを共にするにはこれ以上無い最適な人材だった。 次に三人は、学園内にあるカフェの店長・野本に助けを頼んだ。 普段は白髪で小柄の温厚なおじいちゃんといった風貌の彼なのだが、実態は、暇つぶしの為に人間の生活を学園内で楽しんでいた“死神”だ。彼の手を借りる事が出来れば、『若い華が寿命を迎えるのをじっと待たずとも、強制的に天寿を全うした事に出来る』と知り、彼らは『次の用意』に取り掛かった。 “精霊”と“人間のハーフ”、暇を持て余した“死神”の二人の力を借りる事が可能になった彼らは、次に『華の魂を肉体から刈り取った後の依代』について思案した。 幸いにして、“魔女の部屋”には錬金術に使える道具がごまんとある。それらを使い、“魔女”としての知識を高めた華と、図書館館長の本多は、“ホムンクルス”を造る事を決めた。 だがしかし、錬金術によって生まれた“ホムンクルス”の多くは、小さなフラスコの中でしか生きられない。そんな不完全な人造人間を、本多は『この清明学園を“フラスコ”と見立てて、その中でならば自由に行動出来るという条件付けまでならば、私でも出来ますよ』と提案した事で、四人は“ホムンクルス”を“華の依代”とする事にした。 そして、全ての期限を“黒鳥カシュ”が卒業式を迎える日と定める。 これ以上は『このままでは、“淫魔”である彼が“愛しい人”の体を求めてしまう欲望に勝てないだろう』という理由から決められた。『生まれ持った肉体をも捨てて、制約のある体に移っ
last updateปรับปรุงล่าสุด : 2026-10-13
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【こぼれ話①】一生に一度の買い物(カシュ・談)

 これはまだ、ボクと華さんが出逢ったばかりの頃の話だ。 ——とある平凡な街の一角。 清明学園の側にある商店街の隅に、一軒の古書店がある。 品揃えは神懸かっているのに、ほぼ営業していない事で有名な店だ。だが、最近は真面目に営業しており、“若い店員さん”と“イケメンお兄さん”に逢えるとの事でちょっと話題になっている、らしい。 まぁそんな事、ボクには関係の無い話だけども。「すみませーん」 硝子のはめられた木製のドアを開けると、ガムランボールみたいな音がガランッと鳴り、店員さんが「いらっしゃいませ」と声をかけてくれた。 店内は外から見たよりもずっと広く、『まさか、これも売り物か?』と思う程に美しい本棚が数多く並び、装飾のしっかりとした古書がずらりと収まっている。ガラスのショーケースも店内にはあって、中には金細工のアクセサリーや栞などが綺麗に収まっていた。 シャンデリアでの仄暗い間接照明や、漂う紅茶の香り。なんかもう印象的には、『古書店』というよりは『アンティークショップ』みたいだ。(うん、いいね。ボク好みのお店だ)「あの、すみません」 ボクは店内に入るなり本などには目もくれず、華さんに逢う前だったら、もしかしたら婚活対象としてロックオンしていたかもしれない、清楚系女子な店員さんに声をかけた。(ちょっと人間ぽくない匂いが混じる不思議な子だけど、悪くない。うん、美味しい、絶対に) そんな事を考えていたら、何でか隣に座っている“銀髪の青年(仮)”に睨まれてしまった。——あぁ、コイツのお手付きか……残念。でもいいや、ボクには華さんがいるし。「はい。何かお探しでしたか?」 隣に居る奴が渋い顔をしている事にも気が付かぬまま、店員さんが笑顔で応えてくれる。(素敵です、惚れてもいいですか?——あ、やっぱ嘘です、隣から殺気が) ここで長居は危険そうなので、要件をズバッと言おう。「戸籍下さい」 「…………はい?」 笑顔のままフリーズされてしまった。そんなに可笑しな事を言っただろうか?「すみません、今は、建前上そういった品は扱っていないんですよ」 ボクにそう答えてくれたのは、先程から殺気を放っている方の青年(仮)だった。「今は?建前上?——ちょ、セフィルさん⁈」 店員さんがそう言い、“セフィルさん”とかいう奴の顔を、慌てた表情で見上げた。「でも
last updateปรับปรุงล่าสุด : 2026-10-14
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【こぼれ話②】とある夫婦の一日①(瀬田浩二×ウルカ)

 今のご時世、一人一人がスマートフォンや携帯電話を持っていて当たり前になっている。そんな中、家にある電話機が鳴る事はごく稀で、そもそも置いていない家も増えてきているそうだ。そんな立ち位置にある為、所有者である瀬田浩二ですら、すっかり電話機の存在を忘れていた。 そんな中。 ある日突然、夜中近くにコール音が居間の中に響いた。 瀬田達がイチャイチャと乳繰り合いつつ入ったお風呂からあがり、髪をタオルで拭きながら電話の受話器を取ったのはウルカだった。彼女は一五〇歳と、“人間”と比べればかなり長生きをしている部類に入る“サキュバス”だが、スマホどころか携帯電話やPHSを持った経験もなければ、公衆電話を使った経験も皆無な為、固定電話に出るなんて行為もコレが初めてだ。だが、何度も何度も電話に対応している人間達を見てはきていたので、予習だけはバッチリだ。「はい、もしもし!」 自信満々といった面持ちで受話器を耳に当て、ウルカが慌てずに対応する。 怪しい電話の場合もあるから、自分からは苗字を言わない方がいいと随分前に話していた会話を聞いた事があったので、相手に苗字は言わなかった。『はぁ……はぁ……』 荒い呼吸音だけが受話器越しに聞こえる。「もしもし?どちら様でしょうか」 首を軽く傾げながら、ウルカが訊いた。『若い声だね、お嬢ちゃん……パンツ何色?』「……薄緑ですけど、それが何か?」 聞かれたから答えたが、そんな事を知ってどうするのかウルカは不思議でならない。『……ふ、普通に教えてくれるなんて、ちょっとびっくりだな。警戒心があんまりないんだね、おじさん嬉しいよ』 先程よりも呼吸が荒れ、男の声以外にも、ちょっとだけ布が擦れる音が聞こえる気がする。「そうですか、喜んで頂けたのなら幸いです」 ウルカの言葉が聞こえ、ソファーに座って爪を切っていた瀬田が訝しげな顔になる。 いったいどこからの電話だ?と思いながら爪切りをテーブルの上に一旦置き、ウルカの方へ視線をやると、少し困った顔をしたウルカと目が合った。『お嬢ちゃん今は一人?お外とか出られない?』 「いえ、夫が側におりますので外出する気はありません」 『——チッ!』 盛大な舌打ちが聞こえたとほぼ同時に、電話が切れた。「何の電話だったんだ?」 瀬田が立ち上がり、ウルカの両肩に手を置きながら問いかけ
last updateปรับปรุงล่าสุด : 2026-10-15
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【こぼれ話②】とある夫婦の一日②(瀬田浩二×ウルカ)

 ベッドの上で二人は今、向かい合って座っている。 ウルカはちょっとソワソワとしていて視線が彷徨い、そんな彼女の様子を前に瀬田は、ちょっと悪戯っ子みたいにニヤニヤと笑った。「下着姿を見せてくれるんじゃないのか?約束だろう?」 「み、見せます。見せますけど……そんな、正面からまじまじと見られると、流石に恥ずかしいというか……」 「見るのが目的なんだから、コレで正解だろう?」 「そうなんですけど……うぅっ」 正論ではあるが、『そうですね、じゃあ!』と脱ぎ出すのはやっぱり恥ずかしい。淫魔なサキュバスらしくバーンッと脱ぎ捨ててしまえばいいのに、素の性格が邪魔してしまい、服の裾を掴んだ辺りで手が止まる。 うぅ……と唸るばかりで手が止まるウルカが、ハッと何かに気が付き、目を見開いた。「浩二さん!」 「ん?」「ひょっとして、クマさんパンツが好きだとか、あったりしますか?」 大真面目に問われ、瀬田の表情がスンッと真顔になった。「……お前は、俺を何だと思っているんだ?」 そう言って、ズレてもいないのに眼鏡の位置を瀬田が指先で直す。「だって、浩二さんは『可愛い』が好きな人なので、もしかしたら下着とかも、クマさんとかウサギさんが好きとかがあったんだったらどうしようって気になっちゃって。そちらが好きなら脱ぐ前に変えないとお好みに合わず、この場で即離縁とかあったら嫌だなと!」「お前は、また……何度も言うが、簡単に離縁とか言うな。俺から別れる気は無いと、何度言えば信じるんだ?」 「……すみません」「第一なぁ、俺は何度も言うようにロリコンじゃ無い。よって、動物のバックプリント柄のショーツよりは、白くてセクシーな物が好みだ」 説得力の無い一言に対し、ウルカは否定の一つでも言いたくなったが、ちょっと嬉しくもある。彼がこういった特殊な好みでもなければ、とっくのとうに見知らぬ誰かと結婚していて、一目惚れからの即失恋コースが確定していただろうからだ。 ウルカの少しだけ複雑な心境を察する事無く、彼女の着るラフな服の中に瀬田が手を少し入れた。「それに、幼い容姿なのに色っぽい下着を着ている方が、ギャプがあって背徳的だろう?」 この人はやっぱり根っからの変態さんだ!と思ったが、ウルカはその言葉をグッと即座に飲み込んだ。幼い容姿に合う下着よりも、“人間”と比べてご
last updateปรับปรุงล่าสุด : 2026-10-16
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【こぼれ話②】とある夫婦の一日③(瀬田浩二×ウルカ)

「期待でもしていたのか?お前は一体、いつからこんなに濡らしていたんだ?下着姿を見せるだけでコレとか……あぁ、ウチの奥さんは恥ずかしい姿を見せて感じるタイプか」「ち、違っ——」と、ウルカは否定しようとしたが、瀬田の長い指が最奥まで届いてしまい、言葉が消えた。 「違うのか。じゃあ、爪を切っていた時からか?随分と嬉しそうにしていたもんな。こうやってココを弄られる事でも想像して、一人で勝手に感じていたのか?まったく……ウルカはイヤラシイ子だな」 言葉攻めに耐えきれず、彼の膝から降りてウルカは逃げようとしたが、即座に腰に腕を回されてしまい止められた。「こうされるのが大好きなクセに逃げるのは、逃げた後のお仕置きでも期待しているのか?」 弄る指の動きがしつこいものに変わり、ウルカが嬌声を上げる。「ち、や、あぁ!」 「何が違うんだ?好きじゃないのか?そんなに嫌なら止めるが」 「あ、や……た、ただ、その……」 「ん?」 「爪を……」 「爪?」 「きちんと切ってくれていて……その、大事にされてるなぁと嬉しくなっただけで、期待していたとか……ない訳じゃないですけど、でもちょっと違うくて、えっと——」 上手く説明出来ず、ウルカが慌てる。「……あぁ、愛撫で傷付けないようにと深爪気味にした事が、そんなに嬉しかったのか」 それです!と言いた気に、何度もウルカが首肯だけで返事をする。そんな彼女の姿を見て、今度は瀬田が嬉しい気持ちになった。 サキュバスという種族がゆえに、こういった性的な行為しか喜んでもらえないのでは?という思いをどうしても何処かに感じているせいか、些細な行動に対して幸せを見出してもらえるという事に対し、安心感も得られた。『ウルカとなら、いつまでも側に居られる』 そんな気持ちにすらなれた。「小さな気遣いが浩二さんの行動一つ一つから感じられて、今はすごく幸せです」 「それなら良かった。わざわざ心も体を傷付けるようなマネは……もうしたくないからな」 そっとウルカの頰にキスをし、瀬田が愛撫を再開する。「知らず知らずだったとはいえ、心を満たしてやれたから、次は体を満足させてやらないとな」 ウルカの頭に頬擦りをしつつ、彼女の薄っぺらい胸をブラの上から撫で、瀬田が嬉しそうに微笑んだ。「でもでも、明日は学校では?」 風呂場でも十二分過ぎる程愛し合
last updateปรับปรุงล่าสุด : 2026-10-17
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【こぼれ話③】抜け道・前編

 カシュが華に鮮血を捧げる為、自らの腕を切りつける様子を、瀬田が真剣な顔で見ている。そして彼は思った——『そこまでザックリと切る必要はあるのか?』と。 解呪する為、純潔の証として血を捧げるまでは理解出来る。ならば、血は口元に少し垂らすだけでいいのではなかろうか。黒い棺の中を覗いてはみていないが、少し離れた位置から様子を窺っている限りだと、どう考えても顔面が血塗れになっていておかしくない量だとしか思えない。そのくらいカシュの腕には深く短剣が突き刺さり、血が流れ出ている。「今、インキュバスであるボクの純潔を、貴女に捧げます!」 即席でカシュがそれっぽい台詞を叫ぶ。そんな彼を少し離れた位置から見守っていた瀬田は、彼の腕が気になって気になってしょうがない。「……おい、お前の兄のアレは平気なのか?」 息子の葵を肩に乗せたまま、瀬田は自分の隣に立ち、儀式の流れをじっと見届けようとしているウルカに声を掛けた。「大丈夫ですよ。切断しない限りはすぐに塞がりますから。まぁ……かなり痛いとは思いますけど」 「まさかアレは、慌て過ぎて加減を見失っているのか?今のアイツの顔……血塗れでちょっとしたホラーショー状態だと思うぞ?」 「……否定は出来ませんね」 ははは、とウルカが空笑いをする。彼女もまったくもって同じ事を感じていたみたいで、弁護も出来ずにいた時、急にカシュが膝から崩れ落ち、ウルカと葵を含めた三人が咳き込み始めた。「まさか、失敗したのか⁈」 瀬田が焦り、声をあげる。葵が落ちぬように支えたまま彼がしゃがみ、ウルカの背中を必死に撫でる。何度も咳をし、力無く父にしがみつく葵の様子も気遣いつつ二人の様子を窺っていると、彼等が口から真っ黒いヒルみたいなモノを吐き出した。「……なんだ?コレは」「気持ち悪い!」と葵が無遠慮に叫ぶ。だが、得体の知れぬモノを吐き出せたおかげで、何度も咳き込んでいた三人はすっかり落ち着いたみたいだ。 「大丈夫か?ウルカ」 瀬田がウルカを気遣い、声を掛ける。「だ、大丈夫……ありがとう。でも……咳をした勢いで何か出たわ。何これ……ヒル?みたいでちょっと気持ち悪いっ」 「大丈夫?母さん」 「うん、大丈夫よ。ありがとう、葵。でも……貴方も平気?」 「もう平気!でもボクの口からも何かばっちいの出てきたのに、どっかいっちゃった」 床にべち
last updateปรับปรุงล่าสุด : 2026-10-19
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