「ところで……浩二さん」 「ん?」と間の抜けた声で返事をする瀬田の手を、ウルカがギューッと強めに握る。一つの大きな問題がたった今解決したが、もう一つ大事な問題が未解決なままだ。「あの二人の事がとってもとっても気になっている所申し訳ないのですが、水谷さんの件……解決しましたか?」「あー……」 瀬田がサッとウルカから視線を逸らした。 その様子から、まだ何も行動をしていないとウルカが察する。でもちょっと待て、二年以上もコイツは彼の件をなあなあに放置し続けてきたのかと思うと、呆れるよりも水谷に対して同情の念を禁じ得なかった。「浩二さん……」「ぃや!だって、ちょっと改めて考えてもみろ。相手は同性だぞ?やっぱソレは無いだろ」「あれだけ説明したのに、未だにそこで引っかかっている浩二さんの頭の固さの方が、ワタシ的には『ソレは無いだろ』ですよ」 額を手で押さえ、ウルカがはぁと溜息をこぼす。「それにだ、二年以上も何も無いのに、改めて何か言うのも酷じゃないか?むしろ、もう向こうだって色々気が付いてるだろ。それ以前に、やっぱりアレは友人としての『好き』だったんじゃないのか⁉︎」(まだ言うんですかー!アンタって子は!)「いいですか、浩二さん。何度も言うように、恋する人はいくらでも『待て』が出来るんです!学生時代からずっと好きで、絶対に無理だと諦めていた相手なら、尚更ってもんですよ。向こうも二年以上ハッキリ要点に触れぬまま何となく流してきたのはきっと、真実を知るのが怖いからです。キッパリとフラれるくらいなら、あやふやなまま夢を見ていたいんですよ!」「……そう、なのか?」「そうなんですぅ!……コレ、前にも言った気がするんですけど、ワタシ」 強気な態度のウルカを前にして、瀬田が参ったなぁと思いながら視線を二つの棺が並ぶ場所へやると、華の魂の依代への転移が無事に上手くいったのか、二人が強く抱き合いながら喜んでいる。全てが予定通りに終わり、ひとまずこの件に関しては、瀬田が胸を撫で下ろした。 ◇「ねぇ母さん」 瀬田が二人から少し離れている間に、椅子に座り、葵がウルカに声を掛けながら小さな足をぶらぶらと揺らした。「んー?喉でも乾いたのかな?」「ボクが水谷さんの件、どうにかしてあげようか?」「……はい?」と、ウルカが間の抜けた声を返した。 聴こえなか
ปรับปรุงล่าสุด : 2026-10-20 อ่านเพิ่มเติม