施設での生活が始まって2日目の9月2日。 朝6時半、蓮の部屋に朝日が差し込む。 狭いシングルルームのベッドで目を覚ました。 白い壁、簡素な机、小さな本棚、 窓は鉄格子が入っていて、外の景色はほとんど見えない。 隣の部屋に颯音がいるはずなのに、 壁が厚くて何の音も聞こえない。蓮(颯音……今何してる? もう起きてるかな)ベッドから起き上がって、 施設から支給されたシンプルな制服に着替えた。 ネクタイを締める手が少し震える。 昨日から、 胸のドキドキが止まらない。朝食はトレイに載せられて、 8時ちょうどにドアがノックされた。職員「蓮くん、朝食よ」トレイにはパン、ヨーグルト、牛乳、果物。 味は悪くないけど、 颯音と一緒に食べられないのが寂しい。 颯音の笑顔を見ながら、 「美味しいね」って言い合いたいのに。蓮はトレイを机に置いて、 一口だけ食べて、 残りは手をつけなかった。一方、隣の部屋では、 颯音も同じように朝食が運ばれてきた。颯音(蓮…… 今朝も一緒に食べたかった)颯音はトレイを机に置いて、 パンに少しだけ手を伸ばしたが、 すぐにやめた。 食欲がない。午前中、 施設の学習室で、 宿題や予習をする時間。蓮は学習室の隅の席に座って、 国語の教科書を開いた。でも、 集中できない。隣の席に颯音がいたら、 教え合って、 笑い合って、 宿題が進んだのに。颯音も別の学習室で、 同じように教科書を開いていた。颯音(蓮に聞きたい問題がいっぱいあるのに……)昼食は、 また別々の部屋で。
Dernière mise à jour : 2026-02-13 Read More