全身から煙をあげるリーダーと、散り散りバラバラに逃げていく山賊たち。「守護獣様が見ているぞ! 続ければ、いずれ天罰が下る!」 リーダーは腰を抜かして震えている。「……で?」 ヤガリはリーダーを見下ろした。「どちらが血を穢す者だって?」「しゅ、守護獣様がエルフと手を組むドワーフをお許しになるわけが……」「審判はついた。ドワーフの誇りを忘れ行商人を襲う貴様らが、業火で焼き尽くされなかっただけマシだと考えるんだな」「ひ……ひ……」 ずりずりと腰が抜けたままリーダーは後ずさり。「ひいいっ」 手と足を四足のように使って逃げて行った。「申し訳ない、サーラ」 相手が間違っていると教えるために審判を使って、と頭を下げるヤガリに、「いや、ヤガリが正しい」 サーラは軽く微笑んだ。「その為の審判だ」「さて、こちらは」 山賊が全員逃げて行ったと確認したレーヴェが、ボロボロながら幌のついた馬車の様子を見に行った。「無事か?」「ははは、はい、ぶ、無事です」 起き上がって来たのは、ミクンと似たような身長の、もう少しミクンより丸い人間たちだった。「ノーム」「のおむ?」 サーラの言葉にオウム返しするけど、サーラは教えてくれなかった。 自分で調べろ、と言いたいんだろうなあ。レーヴェが守護獣審判について教えてくれていたのも少し苦い顔をしてみていたし。 よし、【鑑定】【鑑定】。【鑑定結果:ノーム/人間族の中でもエルフに次いで魔力の高い人間。ハーフリングの次に小柄な体格だが、守護神や守護獣ではなくこの世界に存在する魔力を精霊と呼び信仰し、ノーム独自の精霊魔法と呼ばれる魔法大系を持っている。気性は穏やかで信仰心が篤く、嘘がつけない】 精霊魔法? と疑問を持つと、すぐさま【鑑定】が反応してくれた。【精霊魔法/主にノームが使役する魔法。他の人間は守護獣や守護神の魔力を借りて魔力を操るが、精霊魔法はモーメントに満ちる属性を持つ魔力と精霊と呼び、精霊に直接干渉することで、神の力を借りることなく魔力を使役する】 ああ、なるほど。レーヴェが良く使う聖域は俺の力を借りている、と以前彼女が言っていた。ノームは俺やサーラみたいな神的存在を介さずに直接魔力を操れるんだ。すげえな。 まあ、俺も魔力に直接干渉してるっちゃしてるんだが、魔力
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