侑李は、茉白はすぐに突っ走るくせにちょっとしたことで動揺しやすく、雷の音などにも震え上がってしまうことをよく知っていた。茉白の外見と内面は、時としてそのギャップが結構大きい。だが、侑李はまさにそのような彼女が好きだった。無理に強くあろうとする様子でさえ、愛らしくてたまらないのだ。茉白は侑李の手を強く握りしめていたが、飛行機が安定すると、それがまずかったことに気づき、慌てて手を離した。侑李は空になった手のひらを見つめ、胸の内に妙な名残惜しさが広がっていくのを感じた。……一方、F国南西部の国境地帯、早朝。一花は病室で丸一日以上を過ごしていたが、さすがに体がもたなくなってきた。来る時には着替えも持たず、途中で風邪気味になっていた。医者が柊馬の検査を終えた頃には、彼女も立っているのがやっとなほどにめまいがしていた。美穂がいち早く一花の様子がおかしいことに気づき、すぐに支えた。「一花さん、戻って少し休みなさい。ここには私がいるからね」「大丈夫です、美穂さん。ここで少し休んでいれば……」一花はまだ我慢できると思い、その提案をやんわりと断った。敬子がちょうど病室の外まで来て、二人の会話を聞きつけると、眉をすぐにひそめた。「一花さん、もしあなたまで病気になったら、柊馬が目を覚ましてもきっと心配で心配で安心して休むことできないわよ! いい子だから、戻って薬を飲んで、ちゃんと寝なさいね」敬子はすぐに決定を下し、すぐに人を呼んで、一花がこれ以上わがままを言うチャンスも与えてあげなかった。一花は年長者に逆らえないことを理解しており、結局は折れるしかなかった。病室を出る前に、彼女は柊馬のそばへ歩み寄り、彼のこめかみのところの髪をそっと撫でた。「後でまた、会いに来るね」一花は彼の耳元に向かって小さな声で囁いたが、その時、まぶたの下が微かにピクリと動き、まつげもかすかに震えていることには気づかなかった。ホテルのスイートルームに戻ると、一花はまだ少し体力が残っているうちに、早急にシャワーを浴びて、体に染みついた疲労と冷えを何とか取り除こうとした。だが、目を閉じて降り注ぐお湯が顔に落ちた瞬間、またしても胸の奥から悲しみが込み上げてきた。「柊馬さん……」一花は思わず、彼の名前を呟いていた。頭には、日々、家で一緒に過ごし
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