All Chapters of 雪の精霊~命のきらめき~: Chapter 81 - Chapter 90

110 Chapters

第81話 白糸の姫君

「ううぅ、一生の不覚です……」「無念」 朝から落ち込んでいるかの姉とあか姉。 昨日先に眠ってしまったことを生涯最大の失敗とか言ってかなりヘコんでしまっている。 そんな大げさな。「今日で終わりじゃないんだからさ。今夜だってあるじゃない」 そう声をかけた瞬間、2人の瞳が確かに光を放ったような気がした。 漫画やアニメでよくみかけるあの「キュピーン」ってやつだ。「依子さん、ひよりちゃん!今日の部屋割りのために勝負ですよ!」「手加減しない」 じゃんけんで手加減ってどうやってするんだろう。「今日こそは負けないもん!」「へへへ。かかってこいや」 挑戦を受けた2人もやる気満々と言った様子。 なんだろう、この茶番。 「ううぅ、まさか2連敗なんて……」「なんじゃこりゃぁ……」 両手両ひざを地面につき絶望に打ちひしがれるより姉とひより。 そして勝者の2人は歓喜のハイタッチを交わしている。 結局昨日と同じ部屋割りに落ち着いたのね。 荷物の移動しなくていいからいいじゃん。「まぁまぁ2人とも!家に帰ったらどうせひとつ屋根の下に住んでるんだからさ!」 ぎぎぎぎぎ……。 という音がしそうな動きで首だけをこちらに向ける敗者2人。「バカヤローそれとこれとはわけが違うだろ」「そうだよ、ゆきちゃんは何もわかってないよ」 はいはい、悪かったって。 そろそろ立ち上がってくれないかな? 往来のど真ん中で何やってんだか。 今日は軽井沢を観光するんだからいつまでもそんなところにへたり込んでないで早く行こうよ。「それじゃ打ちひしがれてる2人はほっといて3人で行く?」 もういい加減恥ずかしくなってきたので
last updateLast Updated : 2026-01-15
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第82話 2度あることは3度ある

 ホテルに帰りついたわたし達。 今夜の夕飯はホテルに備え付けのレストランを利用することにしていた。 出てきたのは海鮮フレンチ。わたしが作ったことのあるものもいくつかあった。「なんだかゆきの作った料理に似てるな」 一流シェフのレシピを参考に作ったりもしてるからね。「ゆきちゃんの作ったやつの方がおいしい」 ひより!そんなこと言うもんじゃありません!シェフに失礼でしょうが。 でもそこまで褒められて悪い気はしない。「また家に帰ったら作ってあげるから」 さすがに気を遣って小声でそう言うと大喜びするひより。「やったぁ!ゆきちゃんの料理がやっぱり一番だよ!」 だから声が大きいってば!ここもちゃんとした一流のレストランなんだから!「でも一流レストランの料理にも引けを取らないなんてゆきちゃんの腕は大したもんですね」 もう、かの姉ったらそんなに褒めても何も出てこないよ。カモ肉のソテーをそっと一切れあげる。 まったく、あか姉は文句言わず黙々と食べてるのに、みんな遠慮なく言いすぎだよ。「ゆきの料理食べたい食べたい食べたい」 なんか呪文みたいなの唱えてた。 まだ旅行来て2日目なのにもう禁断症状が出てるのか。「もうみんな分かったから。家に帰ったらごちそう作るから黙って食べなさいってば」「ゆきのご馳走!」 あか姉が帰ってきた。すごい勢いで食べ始めたんだけど。 他のみんなもそれからは文句をいわず、ご機嫌で食べている。 まったく、そんなに風に言ってもらえたら嬉しすぎるじゃないの……。  そして食後少しして、入浴タイム。「ゆきー!今日も家族水入らずで」 ジロリ。 無言で視線だけを向ける。 それだけで十分に伝わったようだ。「じょ、冗談だって。今日くらいはひとりでゆっくり入ってこい!あはは」「今日は合
last updateLast Updated : 2026-01-15
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第83話 楓乃子の猛追

 枕が変わったせいだろうか。妙な時間に目が覚めてしまった。 枕もとのデジタル時計を確認すると深夜2時半。丑三つ時が過ぎるころだ。よかった。 丑三つ時はほら、いろんな噂があるでしょ?あっち系の。 いや、別に怖いとかそんなんじゃないんだけどね!? できれば見たくないというか、一生そんな経験したくないというか。 怖くないよ?全然! 誰にともなく言い訳をしていたら余計に目が冴えてきた。 少し夜風に当たると気持ちいいかな。 2人を起こさないように気を付けて静かに移動。 一応持ってきていた白のカーディガンを羽織って、部屋に備え付けられたバルコニーへ出た。 今日は新月だから月の明かりはない。しかし満天の星空が月の不在を狙ってこれでもかと存在を誇示。 夏は地球が天の川銀河の中心方向を向いている。そのため夏の大三角形に挟まれ天空を斜めに横切る星の大河が銀河の壮大さを見せつけてくる。 きらめく星の光に照らされ、ほんのりと浮かび上がる山影はなだらかで美しい曲線美。 そして山の上とは言えさすがは有名観光地。人工的な明かりは地上全体に広がる。 天と地上の明るさの間にある山の暗闇はより際立ち、まるで山影の闇を空と地上の光の帯で挟み込んでいるようだ。 BGMはさまざまな虫やカエルといった生き物の声によるシンフォニー。 都会のような派手さはないけれど、自然の営みと宇宙を間近に感じられるその光景はまた違った趣がある。     <i1060185|48743>  ひとつひとつの星の輝きは小さくても、たくさん集まればこれだけ豪華絢爛な光のショーを演出することができる。 人間だって同じだろう。個人の力はできることが限られていても、集まれば国や世界を動かす大きな奔流になれる。 良い方向にしろ悪い方向にしろ、数の力というのはとても大きい。 そんな数の力をこれでもかというほど主張しているような、隙間などあるものかというほどに敷き詰められた星の光に覆
last updateLast Updated : 2026-01-16
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第84話 待ち伏せ

 軽井沢の旅行から帰ってから、またわたしは忙しい生活に戻っていた。 夏休み後半ともなれば生徒会長として学校へ行く機会は減ったけど、運動部の試合や文化部の催しには参加していた。 そこに加えて配信の方もレイラさんや雪乃さん、紡さんとも再度コラボしたりして活発に活動していた上に、姉妹たちとの時間もしっかり取っていたのだから正直休んでいる暇なんてなかった。 そして夏休み終盤になって今度はきらりさんとコラボしようという話になり、また東京へ出張にいくこととなった。 さすがに高校生にもなって反対する理由が見つからなかったのか、渋い顔をしながらも姉妹たちは文句を言うこともなく送り出してくれた。 きらりさんの半径5メートル以内には近づくなとか言われたけど。 それじゃコラボできないし。  そしてきらりさんと再会。「ゆきさーん!相変わらずキレイだね。というか成長してさらにキレイになってない?」 なんかナンパ師みたいなセリフだよ、きらりさん。「胸も大きくなったんじゃない?」 どこ見てんの!? てゆーかマジ? また大きくなってるの?「いや、別にブラがきつくなってるとかないんで。ってか公衆の面前でなんちゅー話題振ってくるの」「今何カップ?」 だから街中でする会話じゃないってば!「しー!声が大きいって」「Cかぁ。けっこうあるね」 そういう意味じゃねー! ベタすぎる! 2重の意味で恥ずかしいわ!「もうこの話題はいいから……。きらりさんわたしの前だとキャラ変わりすぎ」「そりゃ、ゆきさんはわたしにとって特別だしね」 この人はまたそういうことをさらりと……。 やっぱりわたしなんかよりずっと大人だ。この辺の余裕はまだまだ敵わないなぁ。「でもライバル多い上に、一番やっかいなのは|姉《・》|弟《・》だからなぁ」 ライバルって誰のことだろう? しかもやっかいで|強《
last updateLast Updated : 2026-01-16
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第85話 10年ぶりの再会

「き、岸川琴音!?」 きらりさんが先に正解を口にした。 間違いなかった。「琴音ちゃん!? どうしてここに!?」 海外にまでその名を轟かし、国内ではその名を知らない者などいないと言っていい国民的歌姫の岸川琴音。 その大人気歌姫がこんなところにいるなんて誰が予想できるだろうか。ましてやこんな怪しい恰好で。「そんなのゆきちゃんを待っていたに決まってるじゃない!」 わたしに会いに!? 予想外の答えに固まっているとさらに続ける琴音ちゃん。「Vtuber として活動してたときから知ってた。声ですぐわかったよ! ゆきちゃんが帰って来たって! どうして連絡くれなかったの?」 そんなに前から……。「ずっと会いたくて……。でも新しい家の場所は知らないし、いつまで待っても連絡くれないし。 彩坂きらりさんとのコラボはいつもここのスタジオでやっているって聞いて、いてもたってもいられなくなって待ってたんだよ!」 涙交じりに訴えかけてくる琴音ちゃん。そんなに会いたがってたなんて。だけどわたしは……。「てっきり怒っているものだとばかり思ってたから……。琴音ちゃん怒ってないの?」「怒るって何を?」 きょとんとした顔を見るに本当に怒ってないようだけど……。「だってわたし琴音ちゃんに何も言わずに芸能界辞めちゃって……。わたしがいなくなったせいで番組もなくなっちゃったし」「番組がなくなった? どういうこと?」 きらりさんが疑問を挟んできた。 そうか、世間ではほとんど認知されてなかったんだっけ。「わたしが子役の時に『ピーノちゃん』だったのは知ってるよね?その相方で一緒に踊ってた『ポロンちゃん』が琴音ちゃんなの」「ええ! そうなの!?」『ピーノちゃん』の陰に隠れてしまい全然人気のなかった『ポロンち
last updateLast Updated : 2026-01-17
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第86話 激戦区

「ただいま~」 帰宅して声をかけるとみんなが玄関先まで出迎えに来てくれた。「おーゆきおかえ……」 固まるより姉。だよねぇ……。「あ!依子お姉さん、お久しぶりです! すごくおキレイになってて素敵です! 陽愛さんもすごく可愛くなってますね! わたしの事覚えてくれてますか?」 隣で明るく挨拶をする琴音ちゃん。子役をやっていたころ、家に来たこともあるのでより姉とひよりは顔見知りだ。 けど……。「ゆき、いつも言ってるだろ。なんでもかんでも拾ってくるんじゃねー。ちゃんと元の場所に戻してきなさい」 なぜか仲良くはないんだよねぇ……。「ちょっとひどいです依子お姉さん! 人を捨て犬みたいに!」「あーうるせーうるせー。なんでここにいるんだよ」 ほんとそれ。 昨日あの後、同じホテルに空室があったのでそのまま宿泊した琴音ちゃん。 朝からわたしの部屋を訪問してきて家についてくると言って聞かなかったんだよね。なんで家まで……。 きらりさんは今日仕事があるからと帰ったけど、去り際の顔が何とも言えない悔しそうな表情をしていた。「今日はゆきちゃんのご家族にご挨拶をと思って。わたし、岸川琴音はゆきちゃんのお嫁さんになることにしましたので!」 あー言っちゃった。 しばしの沈黙が流れる。「「「「はぁぁぁ!?」」」」 キレイにハモりました。「てゆーかわたしはその話オッケーしてないよね?」「大丈夫、まだ時間はあるし。必ずゆきちゃんを振り向かせてわたしの全部をあげるんだから」 その自信はいったいどこから来るんだろう。 あとその全部をあげるっていう表現やめてほしい……。「ゆきちゃーん、どういうことですかぁ?」 ほら、こーなるんだから。かの姉がいつにな
last updateLast Updated : 2026-01-17
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第87話 祭りは準備期間から楽しい

 あの日以降、琴音ちゃんだけでなくきらりさんも頻繁に家を訪れるようになった。 賑やかになったのはいいんだけど、そこはかとなく漂う緊張感がけっこう居心地悪い。 まぁ夏休みが終わればみんな忙しくなるから落ち着くだろう。  そう考えて2人を適当にあしらっているうちに夏休みも終わってしまい、学校が始まると生徒会長としての仕事が山積している。 たいていは普段の通常業務で地味なものがほとんどだけど、その地味な事こそ何よりも大事だったりする。 会社であれ学校であれ、大抵はそういった地味な仕事の上に業務は成り立っているもんだ。 派手で生徒ウケするような行事だって、こんな日々の積み重ねをおろそかにしないからこそつつがなくスムーズに進行できるのだ。 そして2学期と言えばその生徒ウケ行事の中でも筆頭にあがる文化祭が開催される。 11月に開催されるので夏休み明けの時点で残された準備期間は2か月。 その期間でいったい何ができるのか。「生徒会でも何かやろう!」 ホワイトボードにでかでかと『生徒会参加行事提案会議』と書いて生徒会メンバーに問いかける。 副会長谷村先輩、書記の睦美先輩、会計の佳乃先輩、庶務の文香。 一番最初に手を挙げたのは文香だった。いつも先輩方に遠慮して控えめな文香にしては意外だ。「ミスコン!もちろん水着審査ありの!」 ほほぅ。なかなかいい案じゃないですか。11月に水着って寒くないかな?「くふふ。ゆきちゃんの水着……」 ちょっと待てーい!「ナニソレわたしも参加する予定なの?」「「「「もちろん」」」」 こやつら……。 会長をおもちゃにしてはいけません。「他に案はなーい?」 笑顔で次を促してみる。「………」 ………&hell
last updateLast Updated : 2026-01-18
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第88話 祭りにトラブルはつきもの

 文化祭は何も生徒会や部活だけが参加するわけじゃない。 もちろんクラスごとの出し物だってある。 それでうちのクラス、1年1組の出し物はあっという間にコスプレ喫茶に決まった。 なんでか知らないけど圧倒的多数で他の案を出す前に決定したんだよね。 それで何のコスプレをするかを決める段になったんだけども。 ……。 なんかクラス中の視線がわたしに集まってる気がする……。 な、何?「ゆきちゃんに似合うコスプレ……」 誰かがぽつりとつぶやいた。 え?わたし基準で考えてるの?だからコスプレ喫茶? つまり最初からわたしにコスプレさせるのが目的だったということか! な、なんてやつらだ……。「ちょっとみんな? わたしだけじゃなくて他の子も着るんだからね? それも踏まえて着るもの選ぼうね」 みんな真剣な顔で考え込んでいる。「やっぱメイドかな」「いや、女騎士も捨てがたい」 やっぱり女性向けコスは決まってるのね。勘弁してほしい……。 でも騎士はちょっとかっこいいかも。「いや、騎士はちょっと露出が多すぎるだろ」 わたしの考えてる騎士と違う!? フルプレートの鎧に露出なんてあったっけ?「そこまで行くとバトルスーツだろ。騎士ならもっと露出を抑えて、なおかつセクシーさを表現できる」 騎士にセクシーさってあったっけ? どんな格好させられるのか怖くなってきたんだけど。 そろそろ止めないとまずいんだけど、他に出てる案が今のところメイドだけ……。 何かないかな。でも思いつくものといったら。「執事とか。ダメでしょうか?」 恐る恐る自分の意見を提案してみた。「ダメに決まってんだろ」「ふざけんな」「なめてんのか」「ゆきち
last updateLast Updated : 2026-01-18
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第89話 文化祭開幕!

 問題が全て片付き、舞台の練習と生徒会業務、私生活では家事と配信活動で忙しく過ごしていると2か月はあっという間に過ぎ去ってしまった。 文化祭の準備のための生徒会の仕事は驚くほどあって、演劇部の練習にも役員が交代で参加するしかないほど多忙を極めた。 だけどこれもみんなが楽しい文化祭を迎えるためだと思えばやりがいもある。 人々に幸せを届けるのが使命である雪の精霊にとってはここが頑張りどころといったところ。その甲斐もあって準備万端で当日を迎えることができた。 午前9時。放送室でマイクを握ったわたしは高らかに宣言した。「それでは今年度の学園文化祭を開始いたします」 歓声とともに忙しく動き始める生徒たち。 今か今かと待ちわびていた校外からのお客さんたちが雪崩をうって校門にしつらえてあるアーチをくぐる。 あっという間に校内は人でごった返すことになっていた。 わたしは校門前でお客様の出迎えに当たっていた生徒会メンバーと合流。「すごいよ、ゆき会長! 去年やおととしの倍、いやもっといるかも!」 興奮気味でそう教えてくれたのは3年生である睦美先輩。 今年は校外活動を積極的に行ったおかげですっかり仲良くなった地元商店会のバックアップを受けることもできたので、宣伝効果がかなり高かったようだ。 催し物の買出しも生徒会からの呼びかけで地元商店街を利用すればほぼ卸売り価格に近い値段で売ってくれたので、まさにウィンウィンの関係。 商店街の方もたくさんお客さんとして来校してくれていて、見知った顔がたくさん。「今年は大成功だね。これも会長さんの人徳だろうねぇ」 すれ違いざまにたくさんの人が祝いの言葉をかけてくれた。「いえいえ、わたしのしたことなんて微々たるものです。これは全校生徒が一丸となって取り組んだ結果ですよ。だから生徒たち自慢の出し物、たくさん楽しんでいってくださいね!」 笑顔で手を振りながら見送るわたし。 そこかしこに溢れる笑顔、笑顔、笑顔。 これこそがわたしの
last updateLast Updated : 2026-01-19
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第90話 文化祭で初舞台

 クラスでの招き猫業務も終わり、交代で再度見回りをしていたらもう演劇部の出番が回ってきた。 風紀委員に見回りの引継ぎを済ませてわたし達生徒会は体育館へ移動。 演劇部の部員はすでに揃っているようだ。高坂部長が出迎えてくれた。「今日は本当にありがとう!控室で着替えて準備してもらうからさっそく入ってもらっていいかな?」 今日はノーマルなしゃべり方だな。緊張してる? 舞台の左右で男女を分けた控室になっているので、当然わたしは男性側の控室に向かおうとしたら呼び止められた。「ゆき会長はこっち」 え、そっちって女子控室の方じゃ……。「いやいや高坂先輩? わたし男! そっちはマズイでしょ!」 それでも気にせずぐいぐいわたしの手を引いていく。「もうみんな着替え終わってるから大丈夫! それに会長の着替えるスペース作ったから」 半ば無理やり連れ込まれた女子控室の中。 高坂先輩の言うとおりカーテンで仕切られた一角が用意されていて、わたしはそこで着替えることになっているらしい。 でもなんで?「男子のほうでもよかったんじゃ……」「そうやってうちの部員をその色香で惑わせようと言うのか!」 あ、なんか役に入っちゃったみたい。 色香って……。 確かに男子の前で着替えるのは恥ずかしい。体育の授業でもわたしだけ生徒会室を更衣室代わりにしてるし。 だけどこうやってスペースを用意してくれるのなら男子控室の方がよかったんじゃ……。「美女が薄布一枚隔てただけで生着替え。聞こえる衣擦れの音。それが思春期男子をどれだけ惑わすか、分からぬとは言わせない!」 男の生着替えで惑うなと言いたい。言うだけ無駄だけど。「それにゆき会長にはメイクをする必要もありますのでな」 なんか学者っぽくなった。 ってちょっと待て。メイクって?
last updateLast Updated : 2026-01-19
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