結婚式で捨てられた後、私は彼の最大のライバルと結婚した のすべてのチャプター: チャプター 71 - チャプター 80

106 チャプター

第七十ニ話 綾への暴漢──西山の指示

西山は、雪絵のことを知らないまま、お礼をしなければ……と綾を暴漢に襲わせる計画を企てた。 ────交流会当日 綾は── 「交流会なんて初めてだわ」 「そうなんですね、時々こうして各社のデザイナー同士、交流を深めるんです」 「山丘ハルミさんも来られるのかしら?」 「そうですよね、来られると良いですね」 「ええ、楽しみだわ」 綾は、この前のお礼も言いたいし、山丘ハルミと話せるかと思い楽しみにしている。 『あなたのお母様、もしかして平井さん?』 ──母のことをご存知だった。どういう繋がりがあったのか……聞いてみたい。 大きなホテルの大広間に集まるデザイナーたち。 ファッションショーにも出席されていた大御所デザイナーたちが並んでいる。 「あっ、山丘ハルミさん、いらっしゃいますよ」 「あ、ホントだ」 綾は、どうしても話がしたいと思っていた。 しかし、今は大物デザイナーたちと談笑されている様子。 ──あとで少しでも話せるといいな 辺りを見渡し、曽根龍樹が来ていないか確認した。 前回のことがあり、さすがに今回は顔を出し辛いようで、来ていないようだ。 「良かったですね、煩い人が居な
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第七十五話 目覚める綾

「綾……」 修は、病室で綾の手を握り、綾が目を覚ますまでジッと待っていた。 倉田に──「坊ちゃん、私が見ていますので、どうぞ休んでください」と言われるが、 修は──「いや大丈夫だ。俺が傍に居る。倉田が休め」 「お仕事がありますのに……」 「綾の方が大事だ!」 ──それは、ごもっともですが、こんなにも坊ちゃんは、若奥様のことを…… 倉田は、また微笑ましく修のことを見ていた。 「倉田、二人にしてくれ」 「かしこまりました」 修は、倉田を気遣い休ませようとしていたのだ。 そして…… 綾は、朝まで眠り続け──ようやく目を覚ました。 目の前に広がる景色は、見覚えのある病室の白い天井。 ベッドサイドに目をやると──修が椅子に座りながら布団に凭れかけ眠っている。 綾は、いったい自分に何が起こったのかを思い出そうとしたが、思い出せない。 それよりも、修の寝顔が可愛く思えて思わずにっこり微笑んでしまう。 そっと頭に触れると──修が目を開けた。 「綾!」 いきなり抱きしめられ驚いた綾は──「修さん?」 と声を掛けた。 「大丈夫か? 痛いところはないか?」 「ええ、大丈夫」 「良かった〜」 ぎゅっと綾の手を両手で握り締める。 「私……どうしちゃったの?」 ゆっくり思い出そうとするが、橋本と話していたところまでしか覚えていない。 「うん、ごめんな俺が遅くなってしまったから」 なぜか修が謝っている。 すると…… 医師が来て診察、特に問題無ければ帰宅してもいいと言われて二人でホッとする。 着替えを済ませて、倉田の車で自宅へと帰った。 「ありがとうございました」 「ありがとう、また後で連絡する。今日は休んでて」 修は、そのまま倉田を帰した。 「修さん、お仕事は? ごめんなさい」 「いや、大丈夫だ」 「でも……」 「大丈夫」 修は、優しく微笑んだ。 ゆっくりソファーまで付き添ってくれる修は、いつにも増して優しい。 綾がジッと見つめていると…… 「ん? どうした? どこか痛いか?」 「ううん」 「何か飲むか?」 「あっ、私が……」 「ダメだ!」 修は、綾に何もさせない。 「え?」 「今日は、俺がいいって言う
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第七十六話 調査開始

以前、修は──西山を懲戒解雇にし、デザイン業界に戻れなくしたはずなのに……簡単に同じ業界に戻って来てしまった──いったい誰が……。 ──真相を暴いて、今度こそ二度とこの業界に戻れなくしてやるからな! 今度、綾に酷いことをすれば、命をも奪う覚悟でいるように見える。 修は、既に綾のこととなると、見境がなくなっているようだ。 倉田は、修に──「坊ちゃん! 申し訳ありません。私がもっと早くにお知らせしていれば……」 「ん? 何の話だ?」 以前ファッションショーでのこと、修は綾のことしか見えていなかったが、曽根龍樹が追いかけた女の動画を撮影していた。 それが、雪絵だったこと──つまり曽根龍樹と雪絵は知り合いだということ。 「え? 雪絵と曽根が知り合い?」 修は初耳だった。 頭の中で、相関図を組み立てている。 ──── 綾は──そう言えば最近ずっと修さんが優しい。 誕生日を一緒に過ごして、プレゼントをもらってから、更に優しくなったように思える。 綾は、ジッとダイヤの指輪を見つめながら、 ──最近麗華さんから連絡がないのかしら…… そう思っていた。 私のことを助けてくれて、昨日なんて、あんなにたくさんのキス……。 思わず口元が緩み笑みが溢れ照れてしまう。 見つからないように、顔を覆う。 「綾さん? 大丈夫ですか?」 スタッフに、心配されてしまった。 「ん? あっ、大丈夫です」 真顔を作るのは、とても難しい。 また、口元を隠しながらニヤけてしまう。 ──もう! 修さんのせいだからね。 「この前、あんなことがあったばかりなので」 「あっ、心配をかけてごめんなさい。本当にもう大丈夫です」 「でも、覚えてないんですよね?」 「あ〜眠ってしまっていたところはね……」 「起きてた時は、私たちも一緒に居たんですけどね。橋本さんって方と話してる時には、離れてしまったんで」 村松が綾のことをジッと見つめている。 「ん? 村松さん、何かご存知?」 「いえ……ただ」 村松は、口を開いた。 「西山さんが居て……」 「あっ、西山さんもあの会場に居ましたよね。そうそう村松さんだけ西山さんと何か話してたんじゃ?」 皆んなに詰めよられ、村松は──「まさか西山さんが、
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第七十七話 海外進出の話

西山に気を取られている最中、山丘ハルミから 修の会社に──「綾の作品で、海外進出してみては?」と打診があった。 綾が会社で仕事をしていると──突然、修が会社に来た。 「綾!」 「!! はい……」 ──何? 修さん、突然大きな声で…… 「あっ、皆さんもご一緒に聞いてください」 皆んな一旦手を止め 「何?」と驚いた顔をしている。 「落ち着いて聞いてください」 ──修さんが一番動揺しているように見えるけど……そんなことを言ったら、怒られそう。 すると…… 「綾」 「はい」 「山丘ハルミさんから連絡があった」 「山丘さんから?」 「ああ……」 「何ですか?」 「我が社に、綾の作品で海外進出しないか? と言う打診だ!」 「「「わあ〜」」」 「凄い、綾さん」 「おめでとうございます」 パチパチと拍手が鳴っているが、綾はまだボーっとしている。 「え? 海外進出?」 「そうだ! 綾の作品で海外進出だ!」 「……私の作品が海外へ?」 「そうだ!」 「おめでとうございます」 「綾さん、やりましたよ」 「やりましたね〜」 「おめでとうございます」 「もちろん皆さんのお力添えが無ければ実現しないことですよ」 修は、嬉しそうに話す。 「わあ〜ついに海外か〜楽しみ」 「どこがいいかしら? や
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第七十ハ話 海外進出──山丘ハルミ

綾は──修の鈍感さにモヤモヤしていたが、念願の海外進出なので、ココから先はスタッフ皆で力を合わせて成功させなければならないと思っている。 スタッフから──「早速、会議しましょう」と促され、話し合うことに。 とにかく今まで人気を集め売れている作品はもちろんのこと、海外へ勝負をかけるのであれば、その国の方々の好みを知る必要性がある。 どのようなデザインが人気なのかを調査することから始めなければならない。 まずは、どの国にするか絞って販売を始めるか──皆で意見を出しあって決めることに……。 ──「私はニューヨークがいいな、アメリカ」 ──「え〜私はパリかな、やっぱりフランスよ」 ──「う〜ん私はロンドンがいいと思うな、イギリスね」 ──「韓国は?」 皆、ただの憧れの話をしている。 そこで、村松が──「はいはい、それはあなたたちの憧れよね? そうじゃなくて、ココは、山丘ハルミが推薦してくれそうな国にしなきゃ!」 「そりゃあそうよね。 じゃあ綾さん、山丘さんは何と?」 綾は、まだ修の言葉を引きずりボーっとしていた。 「綾さん?」 「あ、はい」 「ちょっと、しっかりしてくださいよ!」 村松が強めに言う。 「ごめんなさい」 すると修が──「会議中失礼します。綾! 今から山丘さんの所へ行って話を聞きに行こう」 ──「そうですよ、話はそれからで!」 ──「詳しく聞いて来てください。お願いし
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