結婚式で捨てられた後、私は彼の最大のライバルと結婚した のすべてのチャプター: チャプター 91 - チャプター 100

106 チャプター

第九十ニ話 継母の策略と父の焦り

──徳野家と平井家 しばらく息を潜めていた昌浩と美奈家族。 美奈は、海外に好きな男が居るにも関わらず昌浩と婚約をしているものだから、今すぐこの場を離れるつもりはないようだ。 ましてや、もうすぐ腹の子が生まれるのだから、お金もかかる。 綾や修の会社への損害賠償金は、父に肩代わりしてもらったので、支払いを終えている。 しかし、昌浩の会社の経営は傾いたままだ。 昌浩は、我儘な美奈に愛想を尽かしているし、腹の中の子も自分の子ではないのでは? と疑っている。 しかし、今は金もなく動けない状況だ。 綾にも未練が残っている。だが、まずは金が必要だと考えている。 そんな中、継母は── 何度も美奈が失敗し、昌浩も頼れない状況なのを見て、事態が大きくなる前に家産を持ち逃げしようと考えている。 美奈に大金を支払わされた父親も、今はお金が必要だと思っている。 なので父親も継母と一緒に、綾の家を訪れ道徳的に責めつつ、綾の母親からの遺産や株式の引き渡しを要求しようとした。 恐らく修が仕事で留守であろう時間帯に訪れ、父親によって天埜家のインターホンが鳴らされた。 ──ピンポーン 早速、家に一緒に居た美樹がインターホンのモニターを見ている。 そして、綾に──「ゲッ! どうして? 綾! 継母とお父さんが来てるよ」 「え? いったい何をしに来たの?」 「どうする?」 とりあえず綾はインターホン越しに対応する。 「はい」 「あっ、綾か、父さんだ。ココを開けてくれ」 父が穏やかな口調で口を開いた。 隣りで父に言わせて作り笑顔をしている継母。 しかし、綾は冷静に、 「どういったご用件でしょうか?」 「綾〜他人行儀だな、大事な話がある。中に入れてくれないか?」 門の前では警備員が門を塞いで待機している。 恐らく睨まれているのだろう。 「そこでお話を」 「ったく! 何様なんだい! 大事な話だって言ってるんだよ!」 とうとう継母が本性を現した。 ──相変わらず酷い口調だ。 美樹が──絶対に入れちゃダメと綾にジェスチャーをしている。 綾は黙って頷き、 「どうぞ、そこでお話を」 「チッ!」 継母が舌打ちをしている。 仕方なく父親が── 「綾、母親の遺産と株式を譲っ
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第九十四話 修の決定的な対応

修は、昌浩がプロジェクトを横取りしようとしていると分かり本格的に動いた。 まずは、昌浩の資金源や協力先を一斉に遮断した。 一切の資金源が断たれ動けなくなった昌浩。 それに当然、協力先からすれば徳野家よりも天埜家との関係の方が深く、今後の事を考えると全く仕事の出来ない昌浩よりも圧倒的に仕事の出来る剛腕の修との関係の方が大事に決まっている。 修は核心チームを引き抜き、昌浩が奪ったプロジェクトは即座に頓挫した。 昌浩がやろうとしていたことは、修にとっては、ただの"おままごと”に過ぎない。 ──アイツは、いったい何を以て出来る! と思ったんだ? 昌浩の会社は絶対絶命、倒産寸前に追い込まれた。 「おやおや、ホントに脆かったんだな。あとはフーッと吹けば簡単に倒れるな」 修は──最後は何でトドメを刺そうかと楽しみにしている。 さらに、昌浩は行き詰まり、過去の資料を漁っていると、綾と修の婚姻契約書の破片を発見してしまった。 「ん? なんだコレは?」 昌浩が破れた紙を見ると、そこには「契約結婚、期間は3年」と書かれた文字が見える。 「これは……」 ──どうして、こんな物が? 昌浩は、一気に動揺し、これを「綾の弱み」と勘違いしてしまう。 確かにコレは、最初に書かれた婚姻契約書の一部だ。
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第九十五話 美奈と昌浩の関係崩壊

昌浩は何もかも失ったため、どうしても捕まりたくなくて美奈との逃亡生活を選んだ。 「これからどうすれば……」 昌浩は、頭を抱えている。 美奈の腹を見ると、大きくなり既に中絶は不可能な状態だ。 ──どうやって育てるんだよ。 しかし、昌浩は──腹の中の子どもの父親は誰なのかと気になっていた。 ──どう考えてもタイムラインがおかしい。俺の子じゃない。 美奈に詰問し、腹の子の父親を問いただす。 すると美奈は──突然何もかも失ったため、とりあえず昌浩と一緒に逃亡したものの昌浩には、もはや利用価値がないと見ると、詰問されることにも嫌気が差し態度を一変させた。 「あ〜もう〜そうよ! 子どもは貴方の子じゃないわ。母が私を権力者に近づけるために仕組んだことよ。貴方はただの盾だったの!」 突然冷たく告げた。 ──!! 昌浩は絶望し、初めて自分が最初から笑い者だったことを理解した。 「何だよ、それ……」 「そう言うことだから、もう私たちお終いね。じゃあさよなら」 美奈はそう言い放つと昌浩の前から去って行った。 「ああ、こっちこそ願い下げだ」 「ホント最低な女だな」 美奈とは婚約したものの籍は入れていない。 ──終わった……これで良かったんだ。 昌浩は──他人の子を宿している美奈がどうなろうと知らない! 俺には綾が居る。 まだ、そう思っていた。 なので、綾に──美奈の子どもは、自分の子ではなかったことを話そうと電話をかけた。 ──その夜 綾は──昌浩が番号を表示しない状態で掛けて来た為
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第九十六話 逃亡生活──美奈と昌浩

美奈は、自分の身元を昌浩に暴露したことで、一旦家に戻ったが、父親も自分も危険になることを恐れ、継母と三人で逃亡計画を練っていた。 「これ以上ココに居ると危険だ。どこかへ逃げよう」 父親がそう言うと、美奈と父親は、すぐに逃げる準備をしていた。 しかし、そこへ…… ──ピンポーン 修が手配した人間が数名、平井家を訪れた。 玄関のインターホンを鳴らすが反応がない。 「ヤバイ! もう来たぞ。逃げるぞ」 家の中では父親が美奈と継母に声を掛けたが、継母は手を止めなかった。 「待って、もう少しだけ」 金への執着が消えない継母──綾から奪った金を金庫から出しバッグに詰めている。 「もう無理だ! 行くぞ」 父親が再三継母に言うが、継母は手を止めない。 見兼ねた美奈は、 「お母さん、もう私は行くわ」 そう言って美奈は、裏口から先に逃げた。 「オイ! もうよせ行くぞ」 父親も説得したが…… 裏口に回って来た男たちが、 「そこで何をしているんですか?」 ついに、父親と継母は見つかってしまった。 裏口から入って来た男たちに継母が捕まりそうになっている。 「やめろ〜」 父親が継母を守ろうと必死で抵抗するも力及ばず、あっさり押さえつけられた。 継母も捕まった。 「離して! 触るな! それは私の金だ」 最後まで金に執着の強い継母は、財産を密かに移動しているところを現行犯で見つかってしまったのだ。 「このお金は、綾さんに返金するよう求められているお金です」
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第九十七話 綾の拉致事件

昌浩は、麻薬を染み込ませたハンカチを綾の口に当てて眠らせた。 勝手口から出て、そのまま裏道に停めていた逃走用の車に乗せて美奈の待つ廃倉庫まで一気に走らせた。 到着すると美奈が──「ハハッ、本当にお姉ちゃんを拉致して来たんだ」 「もちろんだよ、俺はやる時はやるんだ」 昌浩は、得意気になっていた。 眠ったままの綾を廃倉庫の中に抱き抱えて入れ寝かせた。 ──綾、やっと俺の元に戻ったな すると、美奈は──「アハッ、お姉ちゃん久しぶり! 今頃修の奴、慌ててるんじゃない? ハハッ良い気味。じゃあ、早速身代金を要求しましょうか」 「ああ、そうだな」 一方──── 自宅の電話に出ようと急いで家の中に入った美樹。 「はい、もしもし?」 「……プップープー」 電話は、すぐに切れた。 玄関の方へ戻り、綾に報告する美樹。 「綾、電話切れちゃった……あれ? 綾!」 美樹は、綾が部屋の中に入ったのかと思いあちこち探し回る。 リビングには居ない。 洗面、トイレ、二階の綾の部屋…… 「綾〜、何処に居るの?」 しかし綾は、何処にも居ない。 そして、もう一度一階へ降りた美樹は、勝手口が 開いているのを確認した。 そこには、綾のスリッパ
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第九十九話 修と美樹のやり取り

爆発の後、美奈・昌浩も爆発のせいで重傷を負ったが助け出された。 一命を取り留めたので、とりあえず病院へ。その後はまた警察に拘束される。 綾はいち早く病院へ…… 修のおかげで特に怪我をすることもなく無事だった。 しかし、綾は妊娠中。 その為診察の時、修は中に入れない。 「天埜綾さ〜ん、大丈夫ですか?」 一度爆発の音で修の腕の中で目覚めた綾だが、 再び眠っていた為、酸素吸入されていた。 医師の呼びかけに、目を覚ました。 「気分は、どうですか?」 悪阻のせいか、少し気分が悪い。 看護師が背中を摩る。 悪阻が治まると、医師が──「ご主人に妊娠のことは?」 綾は、小さく首を横に振り、 「まだ……」 「まだ話されてないのですね?」 「はい……」 「まだお伝えしない方がいいですか?」 綾は、コクリと一度頷いた。 「産むおつもりなんですよね?」 医師は、中絶するつもりなのかと疑い、出産の意思を確認する。 綾は、もう一度コクリと頷いた。 それを見て医師も看護師もホッとして、ニッコリ微笑み、 「分かりました。それではご自身でお話されるまで黙っておきますね」 「……ありがとうございます」 「念の為二、三日は、入院してください」 そういうとベッドのまま病室へ移動させられることになった。 廊下で修が──「綾、大丈夫か?」と綾の手を握る。 「うん、大丈夫」 「良かった」と頷いている。 そして、病室へ
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第百話 復讐──完遂の時

継母の逮捕に続き、美奈と昌浩も逮捕された。 美奈は、継母と同じく綾の母親の遺産の一部を盗んだ窃盗罪に加えて昌浩と共謀し、綾を誘拐監禁、身代金を要求した罪で逮捕。 昌浩は窃盗罪に加え、身代金目的略取誘拐罪おまけに殺人未遂まで犯した為、名誉失落、社会的にも完全に破滅した。 妻と娘が逮捕され、娘の婚約者まで逮捕された綾の父親は呆然とする。 テレビのニュース速報で知る美奈と昌浩の狂気。 「美奈……何ということを……」 そして、助け出された綾が映し出されると、 「綾……すまない……私が悪かった……」 膝を折り床に突っ伏した。 しかしもう今更、謝ってもどうしようもない。 綾の父親は、これまでの庶女偏愛・綾の母の財産の不正移転・外部者と結託して綾を圧迫していたことなどのスキャンダルが明るみに出た為、親族やビジネス界で完全に信用を失い、孤立無援となった。 ──数日後 綾は、当然この機会を逃さない。ずっと耐えながら待ち続けて来たのだから……。 今まで散々な目に遭わされてきた。 綾は──実の娘で有るにも関わらず、父親として何の救いの手も出そうともせず、それどころか継母と美奈と共謀し、傷ついた身体のまま野良猫のごとく道に捨てられたも同然。 綾は一気に今までの恨みを晴らすべく、修の法律チームのサポートを受けながら、家族会社の株主総会を開き、父親への処分をくだす決意を固めた。 ──株主総会──
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