亜里沙と海斗、そして彼らに関わった大勢が逮捕されたという話題は、連日の朝刊とニュース番組で大々的に報じられた。 逮捕者リストには「宮原ホールディングス令嬢」「黒川リアルアセットグループ創業一家の長男」という文字が並び、世間は一気に色めき立った。 宮原ホールディングスの本社前には、あっという間に報道陣が押し寄せた。 記者の怒号とシャッター音が鳴り止まず、社員たちは裏口から逃げるように会社を出ていく。 ニュースでは繰り返し、こうテロップに出た。《企業ぐるみの情報工作か》《身内からの逮捕者、コンプライアンス問題は不可避》 株価は翌朝からまるでジェットコースターのように急落し、二日後には「上場以来最大のストップ安」を記録した。 かつて不動産業界で“宮原の名前を知らない者はいない”と言われていた時代は、一瞬で過去になった。 一方、黒川リアルアセットグループも深刻だった。 海斗の逮捕と同時に、過去の取引先との癒着疑惑、社員の不祥事など、長年蓋をされていたトラブルが一気に噴出した。 大手顧客企業から次々と取引停止の通知が届き、電話はひっきりなしに鳴る。 投資家たちは「倫理観のない企業に未来はない」と一斉に手を引いた。 特にSNSでの風評被害は凄まじく、《情報操作してた会社》《反社まがいのビジネスモデル》《企業体質そのものが腐っていた》 といった投稿が拡散され、黒川グループは一日ごとに価値を失っていった。 従業員の離職も止まらなかった。 会社の悪評が広まり、顧客からの冷たい視線に耐え切れず、毎日のように退職届が積み上がる。 中には「家族に迷惑がかかるから」と、会社の名前が書かれた名刺を破り捨てて去る社員もいた。 宮原ホールディングスと黒川リアルアセットグループ。 不動産業界の二大巨頭と呼ばれ、長年にわたり圧倒的な存在感を放ってきた両社は、今や倒産寸前だった。 だが、業界全体は沈まなかった。 むしろその逆だった。 今までこの二社が権勢をふるい、他社の参入を阻んできたため、業界は長く閉塞していた。 だが、巨大企業が二つ同時に崩れたことで、流れは一気に変わった。 競合他社たちは、しばらく様子を見ていたが、「今しかない」とばかりに動き始めた。 官公庁関連の大型案件も、民間の再開発プロジェクトも、次々と入札がやり直しとなった。 そ
Terakhir Diperbarui : 2026-02-11 Baca selengkapnya