少し離れた場所には、魔石の加工や武器の作成、魔術の研究に没頭するための作業場も独立して建てた。火や音を気にせず作業に打ち込める、俺だけの聖域だ。 完成した、ただのテントだった場所の拠点を目にした仲間たちが、次々と声を弾ませながら駆け寄ってくる。「新しくなっているのです! 一番乗りなのです!」 アリアが真っ先に飛び込み、ピカピカのフローリングの感触を確かめるようにパタパタと走り回った。「良い感じだねー♪ わぁーい、ひろーい♪」 エルも柔らかな足取りで後に続き、広くなった空間を存分に楽しんでいる。「……テントじゃなくなっていますね。こんな立派な建物、いつの間に……」 リナは信じられないものを見るように、壁や柱をそっと撫でて驚きを隠せない様子だった。「お風呂に入ってくるのです! わぁーい、こっちも一番乗りなのです!」 アリアは新しい風呂場の扉を見つけるなり、弾けるような笑顔で服を脱ぎ捨てんばかりの勢いで突撃していった。「わたしも、お風呂に入ってくるー!」 エルもふわりと宙を舞うような軽やかさで、楽しげにその後に続く。「あの……お風呂というのは、はじめてです。どんな感じなのでしょうか?」 リナが少し不安げに、けれど興味津々といった様子で立ち尽くしていると、後ろからティナが優しく彼女の背中を押した。「私もお風呂入ってきますね。リナ、とっても気持ちいいから一緒に行きましょう。疲れが全部溶けていくみたいになりますよ」 ティナに誘われ、リナもおずおずと風呂場へと向かっていった。脱衣所の方から聞こえてくる、女の子たちの賑やかな笑い声と水が跳ねる音。俺はリビングのソファに深く腰掛け、暖炉に火を灯した。ドラゴンが守る森の中、温かな我が家の完成。これこそが、俺の求めていた「静かな暮らし」の第一歩だった。 ようやく太陽が山脈の向こうへと隠れ、辺りに濃い藍色の帳が降りる頃、森のパトロールと訓練に出ていた二人が帰ってきた。 レナは肩を落と
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