All Chapters of 異世界に子供の姿で転生し初期設定でチートを手に入れて2: Chapter 81 - Chapter 90

90 Chapters

81話 終焉の超新星、静寂と畏怖の爆心地

「……そらが大丈夫と言っているのだ。なら、大丈夫に決まっているだろう! お前たち、わたしのそらを疑うな!」 サナはハンターたちを一喝すると、俺の二の腕に再びギュッとしがみついた。 不安なはずなのに、彼女の身体からは期待に満ちた熱が伝わってくる。瑞々しい胸の弾力が俺の腕を包み込み、彼女の甘い吐息が耳元を掠めた。「そういうなら……勝手にしろ。どうなっても知らないからな……ったく、命がいくつあっても足りやしねぇや」「ああ……。俺たちはここで、最悪の瞬間に備えておく。……頼むぞ、無茶だけはしないでくれ」 ハンターたちは半ば投げやりな、それでいて祈るような複雑な表情で、武器を構え直した。彼らの額からは冷や汗が滴り、ドラゴンの羽ばたき一つに肩を大きく跳ねさせている。「んふふ、そらの新しい魔法……。早く見てみたいぞ! 派手にやってしまえ!」 サナだけが、俺の隣で無邪気な笑顔を浮かべ、期待に胸を躍らせている。 絶望に染まった空洞の入り口で、俺は静かにそっと右手を前に突き出した。終焉の超新星、静寂と畏怖の爆心地 俺はハンターたちとサナを包み込むように頑強な『多重結界』を展開すると、その場の誰にも聞こえないほどの小声で呟いた。頭の中で描き出すのは、宇宙の彼方で星がその命を燃やし尽くし、壮絶な爆発と共に新たな秩序を生み出す瞬間――超新星爆発だ。《スーパーノヴァ……エクスプロージョン》 その瞬間、俺の突き出した手のひらの先に、バスケットボールほどの大きさの火球が形成された。 静寂が、巨大な空洞を支配した。 それはファイアボールのような、激しく燃え盛る炎ではなかった。内側に悍ましいほどのエネルギーを凝縮させ、表面は赤黒く脈動しながら、陽炎さえ立たせずに静かに浮いている。その異質な存在感に、怯えていたハンターたちも、天井にへばりついていたドラゴンたちも、不思議と吸い寄せられるよう
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82話 帰路の驚愕と、小さな守護神の威嚇

灰燼の静寂と、次元の断絶 爆心地を包んでいた土煙が、熱風に煽られてゆっくりと流れていく。 かつて巨大な空洞だった場所には、今や天を仰ぐほどの巨大なクレーターが穿たれ、底に溜まったドロドロの溶岩が不気味な赤光を放っていた。 サナは、俺の二の腕にその瑞々しく柔らかな膨らみをこれでもかと押し付け、恍惚とした表情で俺を見上げてくる。「やっぱり、そらはスゴい! わたしが惚れるだけある! んふふ、最高にかっこいいぞっ!」 一方で、結界の中で腰を抜かしていたハンターたちは、震える指先で地獄のような光景を指差していた。「……それは何だ? 何が起きた……!? 噴火でもしたのか、これは!」「あはは。……ダンジョン、無くなっちゃったね。かなり抑えて放ったんだけどな」 俺が苦笑いしながら答えると、リーダー格の男が虚ろな目で、もはや存在しない「天井」があった空間を見つめた。「……どうせ、ダンジョンは諦めてたしな……。ってか、ダンジョン……消えたな。物理的に消え去ったな」「抑えて、だと……!? お前、今の一撃で王都二十個分くらいは軽く吹っ飛んでるぞ……!」 隣では、爆発系魔法を得意としていた自慢げな魔導師が、杖を落としてガタガタと膝を震わせている。仲間の一人が、慰めるように彼の肩を叩いた。「お前、さっきまで爆発系の魔法で最強を名乗って自慢してたよな? その魔法が俺は……羨ましかったけどよ……あれは、次元が違うな……」「……ああ、名乗って自慢してたのが恥ずかしい……。象と蟻以上に、次元の違いを思い知らされた。俺の『エクスプロージョン』が、マッチの火に見える……わ。俺は家を一軒を吹き飛ばせるほどのレベルだしな&
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83話 歪んだ沈黙と、偽りの帰還報告

「こら、そらを見るな! 不埒な考えを持つなよ! この男はわたしの、わたしの特別な主様なのだからな!」 頬を林檎のように赤く染め、俺を独占しようと必死に腕の中に閉じ込めるサナ。 地獄を更地にした破壊神の片鱗を見せた直後とは思えないその健気な姿に、女性ハンターたちは驚愕しつつも、「……あんな怪物、誰も取らないわよ」と言いたげな、複雑な苦笑いを浮かべていた。歪んだ沈黙と、偽りの帰還報告 王都へと続く街道を歩くハンターたちの背中は、かつてないほどに丸まっていた。 彼らが背負っているのは獲物の素材でも宝物でもない。あまりにも巨大すぎて、誰にも共有できない「真実」という名の重圧だ。「……おい。ギルドに、なんて報告するんだよ」 一人が震える声で切り出すと、周囲の空気が一気に凍りついた。「ダンジョンは無かった……で良いんじゃないのか? 物理的にもう存在しないんだし、嘘じゃないだろ」「ああ、そうだ! もともと無かったんだ! 俺はダンジョンなんて場所は最初から知らん! 地図の書き間違いだったんだ!」 必死に自分に言い聞かせるような怒号に近い肯定。彼らの脳裏には、数キロ先まで更地にし、ドラゴン二十体を塵に変えた「あの白い光」が焼き付いて離れない。「変なことを言って……もし、あいつらを怒らせたりでもしたら……。今度は俺たちの住む街ごと『超新星』にされるぞ……っ」「そ、そ、そうだな。想像しただけで震えが止まらねえよ……」「俺も、ダンジョンはなかったと報告する。異論はないな?」「……ええ、賛成よ。あんなもの、誰が信じるっていうのよ」 女性ハンターも力なく頷いた。たとえ真実を話したところで、精神を病んだと思われるのが関の山だ。あるいは、国家転覆級の兵器扱いされて、俺たちに火の粉が飛んでくる。 ギルドの重い扉を開け、受付
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84話 宿屋の夜と、甘やかな監禁

 ダンジョンから帰還して数日、俺はギルドを訪れるたびに不思議な違和感を覚えていた。 これまでは「おい、ガキ」とか「チビ」とか、挙句の果てには「どけよ」なんて乱暴に扱われることも珍しくなかった。それがどうしたことか、最近では俺が扉を開けるだけで周囲の喧騒がふっと消え、荒事自慢の冒険者たちが道を開けるのだ。「あ、そらさん。おはようございます!」「そらさん、そちらの席、空いてますよ」(……さん?) あまりに丁寧な対応に、俺は頬をかいて苦笑いするしかない。(魔獣を倒しすぎたせいかな? それとも、サナが威圧感を出しすぎているのか……) 最後に放った、あの空を焼き尽くし大地を溶岩に変えた《スーパーノヴァ エクスプロージョン》の光景は、俺の頭の中では「ちょっと派手な花火」くらいの扱いで、すでに記憶の隅に追いやられていた。 まさか、あの街一つを消し飛ばすような威力の魔法が、ハンターたちのトラウマになって「王都二十個分を滅ぼす魔人」として恐れられているとは、微塵も思っていない。「そら、なんだかみんな大人しいな。……ふん、礼儀を知るようになったのは良いことだ」 サナは鼻を鳴らし、俺の右腕にその瑞々しく柔らかな感触をぎゅうぎゅうと押し付けてきた。 可愛らしいパンピースの薄い生地越しに、彼女の熱い体温としっとりとした肌の質感が伝わってきて、周囲の視線とは別の意味で俺の心拍数を上げてくる。「そうだね。イラッとするような絡まれ方がなくなったのは、平和で良いかも」「んふふ。そらが平和なら、わたしも嬉しいぞ。……あ、そら。あそこの受付嬢が、また変な顔でこちらを見ているぞ? そらに見惚れているのなら、今すぐ消し飛ばしてやろうか?」 サナは俺の肩に顎を乗せ、潤んだ紫色の瞳に少しだけ物騒な光を宿しながら、甘い吐息を吹きかけてきた。「いや、いいから。……とりあえず、今日は静かにお茶でも飲んで帰ろうか」 俺がなだめるよう
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85話 ギルドマスターの追及と疑惑の種

ギルドへ向かう朝の情景 今日も当然のように、ギルドへ顔を出す予定でいる。 朝の光が差し込む寝室で、まずは体に密着して眠っているサナを優しく引き剥がした。それから自分の着替えを済ませ、まだ夢の中にいる彼女を起こしにかかる。 起こし方は、もうすっかり定番になった「ほっぺ遊び」だ。指先で柔らかい頬に触れると、吸い付くような肌の感触が指に伝わってくる。 その感触は驚くほど心地よく、触れているこちらまで心が解きほぐされていく。サナ自身も、微睡みの中でくすぐったそうに、それでいて嬉しそうに口角を綻ばせている。俺はその愛らしい反応を楽しみながら、何度もその弾力を指先で確かめるようにぷにぷにと突いた。 やがてパチリと目を覚ました彼女を横目に、俺は自分の支度をすべて終えてしまう。 特にやることもなくなったので、ベッドの端に腰を下ろし、サナが着替える様子をぼんやりと眺めて待つことにした。今日の彼女が選んだ下着は、清々しい水色だ。 手持ち無沙汰な時間なのだから、こうして彼女を見守るのも仕方のないことだと言い訳しながら、俺は穏やかな朝のひとときを過ごしていた。ギルドマスターからの呼び出し 二人で朝食を済ませると、いつものようにギルドへと足を向ける。 ギルドの重厚な扉を潜ると、最近では顔も知らないハンターたちからも挨拶を投げかけられるようになった。毎日欠かさず通っているからだろうと本人は思っているが、その実、上級ハンターたちが裏で教育を施している結果だという自覚はない。 最近の依頼の受け方も変わってきた。掲示板の依頼書を眺めるよりも、直接窓口へ向かい、受付嬢に言葉を交わして決めるのが常となっている。彼女もまた、今では専属の秘書のような立ち居振る舞いで出迎えてくれる。「おはよう。今日は何かある?」 俺が声をかけると、受付嬢は少し表情を引き締めて答えた。「あ、ギルドマスターが探していましたよ。すぐにご案内しますね」 久しぶりの呼び出しに、背筋を嫌な予感が通り抜ける。案内された部屋の扉を開くと、そこには相変わらずの威圧感を放つ男が待ち構えていた。
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86話 秘められた着替えと不敵な微笑み

「パーティの手伝いで支援をする、ということでいいんだよね? よろしく。こっちは……相棒のサナ」 俺が隣を紹介しても、サナは彼らには一瞥もくれない。ただ俺の背後に潜り込むようにして、その細い腕でぎゅっと腰に抱きついていた。「私は、このパーティのリーダーをしている。今回は、よろしくな」 リーダーの男は、俺に密着するサナの様子をチラリと見て苦笑いを浮かべたが、特に言及せずにスルーしてくれた。「今回は、頼りにさせていただきます!」 メンバーの一人である女性が、丁寧な口調で頭を下げる。「そろそろ行きますか」 俺の促しに、リーダーが引き締まった表情で頷き、注意を促してきた。「ああ。ただ、今回の採集場所には強い魔獣が出るらしい。十分に気をつけてほしい」「こちらは問題ないと思うよ。ボクたちは後方で支援に回るから」「ああ、それで構わない」 そう短く言葉を交わすと、俺たちは賑やかなパーティに混じり、結界石の眠る場所へと足を踏み出すことになった。山道に響く精霊の鼓動 馬車に揺られること丸一日。 道中の馬車内では、サナは片時も離れようとしなかった。俺の膝を独占して枕にし、幸せそうに目を細めて過ごす。それに飽きると、今度は俺の手を強引に掴んで自分の頭に乗せ、満足そうに撫でさせていた。時には俺のお腹に顔を埋めてその温もりを堪能したりと、彼女なりに退屈を紛らわしていたようだ。 辿り着いた先は、険しい斜面が続く深い山だった。 採集場所を目指し、一行は山道を歩き始める。 隣を歩くサナは相変わらずやる気がなさそうで、足取りもどこか頼りない。決して不機嫌なわけではないのだが、冒険そのものには興味が持てないといった様子だ。 俺は歩きながら、ふと気になっていたことをリーダーに投げかけてみた。「リーダーさんの剣は精霊が宿ってるの? かなりレアじゃない?」 その問いに、リーダーは驚いたように足を止めた。「え? 見ただけで分かるのか?」
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87話 圧倒的な前衛交代と恋人たちの儀式

 動揺を隠せずに問い返すと、彼女はすべてを見透かしたような、悪戯っぽい瞳でこちらを見つめてきた。「いつも、わたしが座っている時にパンツを見てニヤニヤしているではないか」「あ、うん。いつも楽しみにしてる」 開き直って正直な欲望を口にすると、彼女はさらに満足そうに身を乗り出し、その「成果」を惜しげもなく俺の視界へと押し出してきた。秘められた献身と無邪気な誘惑「朝もわたしの着替えを見てニヤニヤしてただろ?」 図星を突かれ、俺は思わず視線を泳がせた。「あ……はい」 正直に白状すると、彼女はさらに得意げな表情を浮かべ、謎の種明かしを始めた。「部屋を出る時に、そらが喜びそうなパンツに着替えたのだ」「え、わざわざ着替えてくれたの?」「そうだぞ」 まさか、出発直前のあの僅かな時間に、俺の好みを反映させるためだけに衣装を選び直していたとは。その健気な執着心に驚きを隠せない。「ありがと。ビックリした」「もっと見て良いぞ」 感謝を伝えた直後、彼女はとんでもない行動に出た。座ったまま、さらりとワンピースの裾を両手で掴み、迷いなく上へと捲り上げたのだ。剥き出しになる白い太腿と、先ほど話題に上がったばかりのストライプ模様が、山の澄んだ空気の中に惜しげもなく晒される。「ちょ、他の人に見られちゃうって!」 俺は慌てて周囲を気にしながら制止の声を上げた。他のメンバーは少し離れているとはいえ、いつこちらを振り返るか分かったものではない。「え、それは嫌だな……」 俺の焦りに気づいたのか、彼女は一転して慌てた様子で、バサリとスカートの裾を元に戻した。自分だけの特等席という意識が働いたのか、急に恥ずかしくなったのか、その頬は心なしか赤らんでいる。「そらは、パンツが好きだなぁ」 彼女は呆れたような、それでいてどこか嬉しそうな声音で呟いた。「それは……サナが可愛いからだ
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88話 焚き火を囲む不穏な視線と独占欲

「あっ! そうだったな。忘れてた。自然とかぁ……」 彼女は何やら深く納得した様子で、顎に手を当てて考え込み始めた。その真剣な眼差しは、どうすればより「自然なチラリズム」を演出できるかという、およそ戦場には似つかわしくない作戦を練っているかのようだ。 考えに耽る彼女をその場に残し、俺は現状を確認するためにリーダーの元へと足を向けた。「目的地は、まだ先なんですか?」 リーダーは地図を広げ、険しい表情で周囲の地形を見渡しながら答えた。「……今日は、ここで夜営することになりそうだな」 その言葉を聞いた瞬間、俺の心には僅かな溜息が漏れた。正直に言えば、この退屈な道中には少し飽きが来ている。一息に片付けてしまいたいのが本音だが、夜の山でのキャンプというのも、それはそれで趣があるかもしれない。「まぁ……付き合いますか」 俺は自分に言い聞かせるようにそう呟くと、夜営の準備を始める一行を眺めながら、今夜の過ごし方に思いを馳せた。宵闇の野営とサナの独占欲「夜営ができそうな場所を探しながら進みますか?」「ああ。そうしよう」 リーダーの同意を得て、俺たちは再び歩き出した。陣形は先ほどと同じく、俺とサナが前衛を務め、他のメンバーが後衛に回る。だが、もはや後衛としての機能は果たせていなかった。彼らは魔力を使い果たし、ただ必死に俺たちの背中を追い、足を引きずりながら付いてくるのが精一杯といった様子だ。 しばらく進むと、視界が開けた平坦な場所を見つけた。周囲の警戒を済ませ、今夜はここで夜を明かすことに決める。「……そらと、一緒に寝る!」 テントを張り始めた頃、女性メンバーたちがサナを女子用のテントに誘ってくれたのだが、彼女は即座に、そして断固としてそれを拒絶した。俺の腕をしっかりと抱き込み、離れるつもりなど毛頭ないという意思表示に、女性陣も苦笑いしながら引き下がるしかなかった。 俺はアイテムストレージから、自前の六人用大型
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89話 深まる夜と予期せぬ一大事

 サナは俺の腕をこれ以上ないほど強く抱きしめ、無言で「近寄るな」という威圧感を放っていた。「……邪魔しちゃって悪いわね」 女性がその殺気とも取れる独占欲にたじろぎ、引き気味に距離を取る。「余計な事を言うな!」「俺たちは助けて貰っているんだぞ、礼儀を欠くな」 男とリーダーが慌てて割って入るが、場の空気はどこか冷え冷えとしていた。「気にしてないので大丈夫ですよ」 俺は苦笑いで取りなそうとしたが、リーダーは困ったようにサナの方を指差した。「いや……そちらの女の子が、かなり気にしている様なので」 隣を見れば、サナは依然として女性を睨みつけたまま、獲物を守る猛獣のような目つきで俺にぴったりと張り付いていた。囁きの魔法と静かな夜の宴 サナの尖った視線があまりに鋭いので、俺は彼女の細い肩を引き寄せ、耳元に顔を近づけた。「サナが一番可愛いから大丈夫だよ」 熱を帯びた小声で優しく囁くと、彼女の体から一気に力が抜けた。つい先ほどまで猛獣のように女性メンバーを睨みつけていたのが嘘のように、その表情は蕩けるような笑みへと変わる。 現金なものだが、これでひとまず問題は解決したようだ。「すまない。助かった」 リーダーが安堵したように息を吐く。差し出した肉は六人全員に行き渡ったようで、彼らは慣れない手つきながらも焚き火で肉を焼き、香ばしい匂いを漂わせていた。「この肉は、何の肉なんだ?」 男が脂の乗った肉を頬張りながら尋ねてくる。「猪ですよ」「こんなデカい猪を捕ったのか。凄いな」「町じゃ猪の肉は中々売ってないから……贅沢だわ!」 女性メンバーも、先ほどのサナの殺気を忘れたように夢中で肉を味わっている。「猪も旨いんだな。……まあ、普通のハンターじゃ捕っても持って帰るのが一苦労だからな。一頭丸々なんて、到底運びきれな
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90話 深夜の防具談義と圧倒的な強さ

 ピンク色を基調とした、フリルがたっぷりと付いた可愛らしいデザイン。水色と白のドット柄。そして、今の彼女が気に入っているストライプ柄の、色違いや少しデザインを変えたもの。 十種類くらいのデザインを適当にイメージし、魔力を練り上げて次々と創り出していく。完成した下着をサナに渡すと、彼女は目を輝かせてそれらを受け取った。「わぁ……凄いぞ、そら!」 彼女はその中から、ピンク色のフリルが付いたものと、水色のストライプ柄のものを嬉しそうに選び、その場でパジャマの下に履き替え始めた。「……サナさん、見えてましたよ、ちゃんと。これは想定外の究極のチラリだな……」 パジャマのズボンを履く直前、新しい下着を身に付けるその一瞬。俺の視線は、彼女の無防備な動きを完璧に捉えていた。狙ったわけではない、本当に想定外の出来事だった。しかし、その光景は俺の脳裏に深く刻み込まれた。 サナは履き替えを終えると、満足げにパジャマのズボンを履き、ベッドに潜り込んできた。「これで、明日のパンツも安心だな」 彼女は俺の腕を抱きしめ、幸せそうに目を閉じた。俺も彼女の温もりを感じながら、先ほどの予期せぬ出来事を思い出し、少し複雑な気持ちになりながらも、静かに目を閉じた。闇のテントと、紫の独占欲 サナが着替えを終え、俺の隣にそっと横たわった。 寝る前の彼女は、いつものトレードマークであるツインテールを解いている。束縛から放たれた髪は、シーツの上に扇状に広がり、魔法の光に照らされて透き通るような紫色の輝きを放っていた。 普段の快活な印象とはガラリと変わり、そこには息を呑むほどに美しい一人の美少女がいた。その神秘的な美しさに思わず見惚れ、吸い寄せられるようにその髪へと手を伸ばす。 指先を滑らせると、驚くほどにサラサラとした質感と冷ややかな感触が伝わってきた。そのまま慈しむように、優しく頭を撫でてみる。「なんだ? 急にどうしたんだ?」 サナが少し戸惑ったように、上目遣いで俺を見てきた。
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