突然かかった声に振り向くと、バイトを終えたレオくんがポケットに両手を突っ込んで私達を睨んでいた。「場所考えろよ」相変わらず、冷たい声だ。辺りを見渡せば、ネオンがきらめく時刻になっていた。各店のライトが、涙で余計眩しく見える。レオくんを前に、体が震えた。会いに来たのは自分なのに、結局は体が固まって、何もすることができない。「あんた、こんなとこまで来たの? ストーカーかよ。ってか、俺が言ったこと忘れた?俺、近づくなって言ったよね」何も解決しないまま。レオくんがどんどん遠ざかって行く。「おまっ……。美羽にそんな事言ったのか」レオくんの肩をつかみ、壮吾が振り向かせようとする。「それは言い過ぎだろ。美羽は、おまえの為を思って...」「俺のせいだけじゃないと思うよ」壮吾の言葉を遮って、クルリと振り向きながらレオくんが言った。「泣いてんの、他にも理由があると思うけど?」ズキンっ…。心臓が痛い。言わないで、レオくん。お願いだから、それ以上の事は言わないで。「そうだろ?」レオくんの声が、私に降りかかる。体の震えが止まらない。怖い、怖い。「どういうことだ?」「聞いてみたらわかるんじゃない?」ダメ……。本当に、言わないで。これ以上、問題を増やしたくないの。「おい、美羽。 どういうこと?」壮吾の手が、私の肩に触れる。体が震えているのも、きっとバレたに違いない。「どうしたんだよ」何も聞かないで。私も、何も聞かないから。お願いだから、これ以上、私を狂わせないで。「あっ!! おいっ、美羽っ」
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