疑うことは私の仕事。……だからといって、疑いすぎるのも良くはないわよね。変に勘ぐられたくない。 とりあえず今は、この人のことを少しでも探るべきだと思う。「南川先生は、家族と一緒に住まわれてるんですか? それとも、ひとり暮らしですか?」「ひとり暮らしです。……両親は高校生の時に亡くなったので、いません」そう言った私の言葉を聞いた草原先生は、申し訳なさそうに「すみません、余計なこと聞いてしまって……」と言ってくる。「……いえ、大丈夫です」私は運ばれてきた飲み物にそっと口を付ける。「ご両親……亡くなられていたんですか」「はい。……殺されたんです、二人とも」もしこの男がレッド・アイの弟だったとしたら、その事実を知っているのだろうか?それとも……何も知らない?「殺された……?」「……はい。殺されました」もし本当にレッド・アイの弟だったとしたら、何かこの事実を知っているの? それとも、本当に何も知らないの……?「そうだったんですか……」「……すみません、この話はもうやめましょうか」「そう、ですね」何か疑われたりしたら困る。そしてもし、それがレッド・アイに聞かれたりしたら……。完全に私は怪しまれるかもしれない。 不用意な発言は控えた方がいいわね……。「ケーキ、美味しそうですね」 「そうですね」「食べましょうか」この男、油断大敵ーーー。「朱里、そっちはどうだ?」「ターゲット、こっちに向かってる」「了解。 俺が行く」草原と会ったその日の夜、私たちはボスとともにターゲット抹殺に動いていた。「私はこっちからエスコートする」「よろしく頼んだ」ハルキがいる場所から離れた場所に待機している私は、ターゲットの動きを目視で確認していた。今度のターゲットは、不倫している旦那だ。妻からの依頼で、不倫した旦那に成敗を喰らわせてほしいという依頼だった。「朱里、ターゲットまだか?」「ちょっと待って。今確認してる」 目視でターゲットを確認していると、ターゲットがついに現れた。「ハルキ、ターゲットが来た」「了解」「ターゲットは現在ホテルの七階に上がってきてる。ターゲット今は一人だから、殺るなら今だよ」目視で確認出来た情報を、ヘッドセット越しにハルキに送る。「分かった。七階だな」「ええ、七階よ」さあハルキ、頼むからしくじらないでよ
Última atualização : 2026-01-22 Ler mais