この恋は、決して許されない恋のはずだった。私たちは、やはり出会ってはイケなかった。ねえ、真樹。あなたと出会わなければ私は、この恋に溺れることなんてなかったのにーーー。 傷つくことも、揺らぐことも、好きになることもなかったのにーーー。どうして私たちは、出会ってしまったのだろうか。✱ ✱ ✱「こんにちは、久城さん」私は目の前のターゲットに向かって、微笑みを向ける。「ん?誰だ、お前は?……っ!?」「思い出してくれました? 久城和輝さん」私の裏の職業は【殺し屋】だ。 依頼者から頼まれた人物を抹殺するのが、私の本当の仕事だ。 抹殺する方法はただ一つ。事故に見せかけて殺害すること。 事故に見せかけて抹殺するのが、私の殺し屋としての仕事だ。だからこそ、ミスは絶対に許されないーーー。「おま、お前……まさか!?」「あら?あの時一夜を共にした私のこと、まさか忘れたとか言わないですよね? あんなに激しく私を抱いたのに?」殺し屋である前に、私は一人の女。だから使えるものは何だって使う。 女の武器であるこの身体を使わない手なんてない。この身体を使って、私は殺し屋としての仕事を全うしている。この身体をターゲットに捧げることに、なんの抵抗もない。 むしろ私にとっては、こんなの当たり前なのだから。 怖いものなんて、この私には存在しない。「お前……やはりあの時の!」「ようやく思い出してくれましたか?久城さん」私には男なんて怖くない。 怖いのはただ一つ、自分だけ。 「な、なぜ君がこんな所に!?」「なぜ?そんなの決まってるでしょ? あなたを抹殺するため、ですよ?」私の殺し屋としての口癖。それは【今宵、あなたを殺害させていただきます】だ。「殺害……?この俺を?」「ええ。正真正銘、あなたをよ」私は絶対にミスはしない。 そしてこれからも、ミスは絶対に犯さない。「ハハハッ!何をバカなことを! 冗談はよしてくれ!」「冗談?あなたこそ、何を言っているのか分かってる? あなたにはこれが、冗談に見えるの?」私はスカートのポケットから、潜ませていた拳銃を取り出す。「ーーーっ!?」「私は冗談なんか言わないですよ?久城さん」その拳銃を久城和輝の額に向けて突き付けると、久城は怯えたような表情を向けた。「おい、やめてくれ!頼む……!」「やめてくれと
最終更新日 : 2026-01-14 続きを読む