All Chapters of 殺し屋は愛に復讐を誓う。: Chapter 61 - Chapter 70

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■61

「で、この後どうする?ほのみ」「まあセックスもしたし、妊娠したってことにでもしてお金を巻き上げることにするわ」「おい、避妊してなかったのよ?」「安心して、ピル飲んだから妊娠する心配はないわ。 あなたの子供以外、ほしくないもの」「なんだよ、驚かせるなよ」私はハルキに、ほのみたちの会話をのことを告げた。「て言ったけど、本当なの?」「ああ、本当だよ。 ほのみがゴムアレルギーで付けることが出来ないって言うから、仕方なく」なるほどね……。ゴムアレルギーだってウソを付いて避妊させなかったってことね。「中に出してないでしょうね?」「出す訳ないだろ。腹の上に出したし」「……なんか生々しいわね」私がそう言うとハルキは「お前が聞いてきたんだろうが」と呆れたように言った。「とにかくそういうことだから、ほのみになにか言われたら、ほのみの言うことにそのまま従っといて」「了解。またほのみから連絡来たら連絡する」私は「よろしく」とハルキとの会話を終わされると、再びモニターに目を通す。「で、マナトになんて言うんだよ?」「話があるってマナトを呼び出す。その後、妊娠したから結婚しましょうって、私から話をするわ。  マナトはきっと私との結婚に、喜んでOKするはずよ。そしてマナトとの結婚話を進めた後、私は彼との連絡を経ち姿を消すってプラン」「最高じゃん、さすが俺のフィアンセだ。上出来だ」「ふふふ。……愛してるわ、啓一」 「俺もだよ」二人は今怪しそうに微笑んでいる。まるで成功することをわかっているかのように。「楽しみね、私たちの婚約パーティー」「ああ、盛大な婚約パーティーにしよう」 (婚約パーティー? なるほど……。あのパーティー、二人の婚約パーティーも兼ねてるってことなのね)それならなおさら都合がいいわ。 じゃあ、最高のフィナーレにしてあげなきゃね。二人はそのままキスを交し合い、そのままベッドに倒れ込んでいく。 啓一がほのみの着てきたワンピースをするりと脱がせ、ブラとショーツを脱がしていく。啓一がほのみに愛撫を始めると、ほのみは「あっ……」と喘ぎ始める。 そんな二人の行為に興味はなく、私はため息をつきそっとモニターを閉じる。そして雅人にメールを一通入れた。【雅人、例の映像用意しといて】【了解】さて、二人の顔が見ものね。楽しみだわ。二人にとっ
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□62

「ハルキ、雅人、映像が始まったら私たちは捌けるわよ」「了解」「報道陣と警察はすでに待機させてるから、頃合いを見て私たちはここから出ましょう」そんな私に雅人は「お前、どうやって報道陣を呼んだんだ?」と聞いてくる。「週刊誌にタレコミの電話をしたのよ、匿名でね」 そのおかげか、報道陣はたくさん集まったわ。これならもっと社会的抹殺に相応しいわ。「週刊誌ってどこだよ?」「そんなの、奏出版に決まってるじゃない」「おいおい、マジかよ」「まあ、今日は見ものね。ワクワクしちゃうわね」どんな結末になるのか、見ものだわ。 これぞ社会的抹殺だってことを見せてあげるわ。「さて、そろそろ主役の登場ね。 ハルキ、あなたはマナトとして、彼女たちの前に現れるのよ」「了解。着替えてくる」 私たちはそれぞれの配置につく。 ハルキ扮するマナトが目の前に現れたら、彼女たちはどんな反応をするのかしらね。私たちの抹殺計画は、いよいよフィナーレだ。二人の婚約披露パーティーは、予定通りの時刻に始まった。 会場には鍵谷建設の社員や取引先など、縁のある人たちが参加していた。「では本日の主役をお呼びしましょう! 本日ここで婚約を発表する、鍵谷ほのみさん、そして奏出版にお勤めで、記者でもある山藤啓一さんです! 二人に温かい拍手をお願いします!」盛大な拍手で、ほのみは着飾った淡いピンクのドレスで、山藤啓一はグレーのタキシードで会場入りした。「……おめでとう、山藤啓一さん」  あなたにも今からここで地獄を味あわせてあげる。 覚悟しておいてね、二度とこの世界には戻ってこれないようにしてあげるから。「朱里、例の準備が出来た」「了解」雅人に頼んで用意させたとっておきのプレゼントを、私は置土産としてプレゼントすることにした。きっとビックリするでしょうね、二人。「支配人、少しよろしいですか?」私は盛大に歓迎される二人の近くで、支配人に声をかけた。「はい。どうされました?」「あの、お二人の婚約をお祝いしたい方たちがいるようで、今ラウンジで待ってて頂いてるんですが……お呼びしてもよろしいですか?」私がそう聞くと、支配人は「もちろんでございます。 お呼びして構いませんよ」と微笑んだ。「ありがとうございます。 この後、お呼びしておきますね」「分かりました」私は支配人から離れる
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■63

「っ!? あ、アンタたちは……!?」「な、なんでお前らがここにいるんだよ!?」二人は慌てていて、なぜ被害者たちがここにいるのかと驚いている。「雅人、報道陣スタンバイさせて」「了解」私は再び「こちらのスペシャルゲストの方たちから、お二人にとっておきのプレゼントを用意してもらいました! では、皆様どうぞ!」と私は視線の先にいる彼らに合図を送った。「おい、ほのみ!どうなってんだよ!」「私に聞かないでよ!私に聞かれたって分からないわよっ!」ついに二人は口論を始める。「僕たちは、ここにいる鍵谷ほのみさんに騙されてお金を巻き上げられました」「結婚しようと言われて、結婚資金を一緒に貯めようと言われました。 それでお金を預けたら、そのまま連絡が取れなくなりました」「俺たちは、この女から結婚詐欺の被害に遭いました! コイツは俺たちの金をだまし取りました!」マイクを渡すと、被害者たちは二人の前で淡々と話し始める。「違う!違うの! 私じゃない!私は啓一に騙されて詐欺をさせられただけなの!!」「はあ!? 一緒に詐欺をやろうって言ったのはお前の方だろ!? 俺のせいにする気か!?」「……ほのみ、これは一体どういうことだね」鍵谷正嗣が二人にそう問い正すと、ほのみは「ち、違うのお父様!私は何も知らないわ! 本当よ!信じて!」と弁解している。「ハルキ、出番よ」「了解」私はイヤホン越しにハルキを呼ぶ。「皆様!もう一人のスペシャルゲストが到着しました!」「スペシャルゲストの方、どうぞ!」そしてハルキ扮するマナトが二人の前に現れると、二人の表情は再び真っ青になった。「っ!? ま、マナト……!?」「ほのみ、三日ぶりだな」「な、なんでここにいるのよ!?」「なんでだと思う?」「はあっ!?」その瞬間に私は、スイートルームに仕掛けた防犯カメラ映像をスクリーンに流した。「あのマナトって男、まんまと私のウソに騙されたわ」 「ああ、あの声かけてきたって男?」 「そうそう。 何回か食事にも行って、この間なんて、エッチもしてあげたのよ」「で?そいつとはどうだった? 気持ち良かった?」 「まあまあね。 やっぱり啓一とのセックスが一番相性がよくて、気持ちいいわ」 「さすがほのみ。分かってるな」 「当たり前じゃない。 あなたは私のフィアンセだもの」あのスイー
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□64

「ほのみ、この話は本当なのか?」鍵谷正嗣にそう問いかけられ、ほのみは「そ、それは……違うわ!私じゃないわ!」とまだ言い逃れようとしている。いい加減見苦しいにもほどがある。 もう証拠は揃ってるし、言い逃れは出来ないわよ。「ほのみ、お前との会話、俺も録音させてもらってたんだ。 知らなかっただろ?」  「えっ……?!」ハルキが言った言葉に、ほのみが「ろ、録音……!?」と目を見開いている。「悪いね。俺、お前に騙されたフリしてたんだよ」「なっ……!? なんですって?!」「ほら、お前が詐欺をしてた証拠流してやるよ」 ハルキがそう言うと、ほのみは「や、やめて……! お願い!」と泣きそうな顔を見せる。そしてハルキは、その録音した音声をマイク越しに向かって流し始める。「マナト、私……妊娠したみたいなの」「え……?妊娠?」「うん。 あなたの子よ、マナト」「え? 本当か?」「ええ。私、あなたの子、産みたいの。 だから、私と結婚してくれる?」「もちろんだよ、ほのみ。 結婚しよう」「本当に?……嬉しい」  その音声を流すと、鍵谷正嗣は「ほのみ、お前妊娠してるのか?この男の子を」とハルキを見る。「ち、違うの、お父様! 私、妊娠なんてしてないの!」父親の言葉に慌てて反論するほのみに対して、被害者の一人が口を開いた。「俺もこの女から、妊娠したから責任を取れ。そう言われました。中絶するから、中絶費用を全額払えと金をせびられました」「なっ……! アンタ、何言ってんのよっ!デタラメ言わないでよ!」「デタラメ? デタラメ言ってるのはお前だろ、ほのみ」ハルキがそう言い返すと、ほのみは唇を噛みしめる。「ほのみ、お前……なんていうことをしてくれたんだ!! パーティーを台無しにするようなことをして、どういうつもりなんだ!!」父親の怒りは最高潮に達したようで、ほのみに怒鳴り付けた。 「お父様、ごめんなさい……私、そんなつもりじゃなかったの!」「そんなつもりじゃなかった? じゃあどういうつもりだったんだ!言ってみろ!」「違う……違うのっ……!」ほのみは泣きじゃくり、山藤はおどおどした顔でその場に立ち尽くしている。「ほのみ、私はお前をそんなふうに育てた覚えはない。 お前など、もう私の娘ではない。 すぐにここから消えなさい!」「待って、お父様……!」
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■65

✱ ✱ ✱ それから二週間が経ち、私は進学クラスの担任から副担任へと戻った。 千歳とはあれ以来、話していない。「あっ、あんっ……」私は仕事が落ち着いた頃、ミッションを完了したご褒美にボスに抱いてもらっている。 久しぶりに触れるボスのその身体に、私の欲は掻き乱されている。「あ……ボスッ……っ」「KENGOと呼べと言ってるだろ、朱里」ボスは私の気持ちいいところを愛撫してくる。「んんっ……ダメッ……ダメですッ」気持ちよすぎてイキそうになる私に、ボスは「もうイクのか? 感じやすいんだな、本当に」と私を責めてくる。「ずるいっ……そこ、気持ちいいって、分かってるのにっ……」「その顔が見たいんだよ。気持ちよさそうにとろけた目で俺を見る、お前のその顔がな」ボスは本当に意地が悪い。 私にいつも意地悪しながらセックスをするから。「ほらイッていいよ、朱里」「あっあっ……!」ボスにイかされてすぐ、避妊具を付けたボスの身体が私の中を貫いてくる。 ゆっくりではなく、一気に押し込んでくる。「ああっ……っ、ボスッ……激し、いっ……」ボスの背中にギュッとしがみつくと、ボスは「朱里は激しいのが好きなんだろ?」と怪しく微笑み、私の胸に口付ける。「んっ! やぁっ……ダメッ……」「ほら、身体はこんなに俺を求めてるぞ? ほら、こんなに締め付けてる。 俺のことがそんなに欲しかったんだな」ボスに抱かれると、いつも気持ちよくてどうにかなってしまいそうだった。ボスの中は熱くて、太くて、大きくて、気持ちよくて。すぐにイッてしまいそうになる。「朱里、イキそうなのか」「あっ……イキ、そうですっ……」「まだダメだ」  「ああっ! んっ……!」でもボスは意地悪だから、なかなかイかせてくれない。「もっと俺ので気持ちよくなれ。 俺の中で頭をいっぱいにしろ」「はぁ……ボスッ……イクッ」私はボスの背中にもっとギュッと抱きつき、ボスの中から離れようとしてしまう。「ん……イッちゃう……ボス!イッちゃう……!」「ほら、イクといい」   ボスが私の中を奥まで激しくいっぱいにするから、思わず泣きそうになってしまう。「イッたか?」「ああっ! イキ、ましたっ」「そうか。じゃあもっとイかせないとな」 私がイッたというのに、まだボスは私の中から離れようとはしない。 
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□66

そしてそれから数日後のことだった。「朱里、この後時間あるか?……話があるんだ」「……分かった」仕事を終えて帰宅しようとした私を、千歳は呼び止めた。二人で近くのカフェに入ると、二人とも同じホットコーヒーを注文した。「朱里……あのさ」「話って何?」 私は千歳を見つめる。「この前は本当に、ごめん。 もうあんなことは言わないから、別れるとか言わないでほしいんだ」(……今更なに?見苦しいんだけど。)「そんな言葉、信じられると思う?」「本当だよ。もう言わないよ、絶対に。……だから、もう一度やり直したい」もう一度やり直したいとか言われても、私はそもそも千歳のことを好きでもない。……でも、今ここで千歳との関係を終わらせると、私は真樹への復讐のチャンスを失うかもしれない。 「……分かった。 もう一度だけ、あなたを信じるわ」だけど、これが本当に最後のチャンスよ。「え、本当か?」「でも、次に私を疑うようなことを言ったら……次は本当に別れる」私がそう言うと、千歳は「分かった。……ありがとう、朱里」と笑ってみせた。「……浮気を疑われたから言うけど、私、今カウンセリングを受けてるの」「え? カウンセリング……?」「うん。……私の両親が殺された話はしたと思う。私はそのことが原因で、過去の記憶を思い出してフラッシュバックするの」私の話を聞いて、千歳は「そう……だったのか。 俺、なんにも気付いてあげられなくて、あんなことを……」口を閉じた。私は「もういいよ……私、もう気にしてないから」とホットコーヒーを口にする。「俺……本当に最低だったな。ごめん、朱里のこと傷付けた」私は千歳に「もういいって。……もういいよ」と千歳に微笑みかける。「朱里……ありがとう」「……私、これからも、カウンセリングを受け続けるの。 だから、もう浮気だなんて疑わないでね」「もちろんだよ。もう疑わないよ」これで千歳との仲も取り持つことが出来た。しばらくは大丈夫だろう。真樹とも関係を続けられるだろう、なんとか。「うん……ねえ、千歳、同棲の話なんだけど」「うん」「私、やっぱり同棲は出来ない。……あなたとの交際は続ける。でも同棲は出来ない、ごめん」私がそう言うと、千歳は「そっか。分かった」と微笑んだ。「……ごめんね。ありがとう」千歳、私はあなたとの愛は紡げない。
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■67

「悪い。俺、明日から二週間くらい海外に出張なんだ。だからしばらく会えない」「そう、分かったわ。帰った来たら連絡して」「分かった。お土産でも買ってくるよ」私はシャツのボタンを付けながら「いいわよ、別に。私たちセフレなんだし」と答えた。真樹は「ああ、そうか。俺たちはセフレだったな」と言ってコーヒーを飲み始める。「そうよ、あなたと私はセフレ。……それ以上の関係になる必要なんて、ないわ」「それもそうだな」「じゃあ、私は帰るわね」「気を付けてな」私は真樹の家を出ると、そのまま自宅へと歩き出す。二週間も真樹とはセックス出来ないってことか……。千歳とで埋めるしかないわね。「……早く、アイツをなんとかしないと」出来るなら、今すぐに殺したい。……そう思っているのに、私はアイツとのセックスに夢中になってしまっている。このままでいいわけはないのに、私はどうしてか、アイツとのセックスに溺れてしまっている。千歳と付き合ってもうすぐ一年が経とうとしていたが、千歳とのセックスの回数は最近減った。 千歳が最近塾の講師を始めたということもあり、忙しいというのが理由だ。千歳が塾の講師を始めたのは、知り合いから講師をやってくれないかと頼まれたかららしい。 塾の講師は週に三回あり、千歳と会う時間もめっきり減った。その間に私は真樹と会っているが、デートなどはしない。 あくまで私たちは、セフレだから。所詮はセックスだけをして、お互いの欲を満たしているだけにしか過ぎない。 そんな単純な関係だ、私たちは。 【千歳、今日も遅いの?】【ごめん。遅くなりそうだ】【分かった。頑張ってね】【ありがとう。愛してる、朱里】千歳は私と真樹との関係には、多分気づいてない。 そもそも、真樹は私と真樹がセフレだということを未だに明かしてない。それはなぜなのか。 だって話そうと思えば、いつでも話せるはずなのに。「……なぜ、話さないのかしら」なにか理由でもあるの? それとも、気まぐれ?でも別に、そんなことは関係ない。私の目的は明確になっているから。アイツが千歳に私との関係を話そうが話さまいが、そんなのは知ったこっちゃない。千歳とそれで別れられたら、それでいいし。✱ ✱ ✱千歳が塾講師をやっている間、私は淡々と殺し屋の仕事をこなした。 依頼された仕事は、完璧にこなし、証拠は一切
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「あっ……んっ」千歳の唇が首筋や胸、太ももなどに流れていくだけですぐに快感が襲ってきてしまう。「は……気持ちいい」よく考えたら、千歳とセックスするのは結構久しぶりだ。 一ヶ月くらいしていないかもしれない。私がカウンセリングを受けているという話をしたのと、千歳の塾の講師の仕事が忙しくなりそもそも二人の時間があまりなかった。「朱里の目……そんなに色っぽかったけ」「そう……?」「今日の朱里、エロすぎて我慢効かないって」千歳の我慢出来なくなった分身が私の太ももに当たると、千歳はすぐにズボンと下着を脱でいく。「千歳は……したくなかったの?」「……したかったよ、俺も」千歳は私の胸に再び口付けをしながら、私の唇にも激しく啄むようなキスを繰り返していく。「んっ、千歳っ……早く、ほしいっ」私の中はすでにいっぱいになっていて、早く千歳がほしくなる。 早く千歳ので気持ち良くしてほしい。「ん……俺もほしい」千歳は欲望の詰まったそれを、私の足を持ち上げてぐっと押し付けてくる。「ああっ!」「あ……もう気持ちいい」千歳は気持ち良さからなのか、どんどんとゆっくり私の奥を攻めてくる。「ね、千歳……」「ん?」 「もっと、激しいのが……いい」私がそう呟くと、千歳は「じゃあ、激しくしてあげるよ」と私の足をぐっと持ち上げてぐっと律動を早めていく。   「あっ、あんっ……気持ちいっ、もっとっ」「俺も気持ちいい……朱里」千歳は私の身体を向きを変えると、今度は後ろから深く攻めてくる。「いやっ、そこ……ダメッ!」「気持ちいいのか?朱里」「ん、気持ちいい……イッちゃう」千歳が後ろからするなんて珍しいな。千歳は正常位が一番好きだって言ってたから。なんで好きなのか聞いたら、私の顔が一番よく見えるからだって言ってたのに。「朱里……気持ちいいな」「ん……もっと、千歳のことを感じたい」私は千歳にキスをせがむと、千歳は熱いキスをしてくれる。「そんなに煽るなんて、朱里はエッチだな」「っ……だって、一緒に気持ち良く、なりたいの」千歳は体位を再び正常位に戻すと、「俺も朱里と一緒に気持ち良くなりたい」と、さらに腰の動きを激しくしてくる。「あっやっ……ダメッ、あんっ、ちと、せっ……」千歳の中の欲望に飲み込まれそうになると、千歳はさらに「朱里……俺もうイク……」と
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■69

✱ ✱ ✱しばらくしてから、鍵谷ほのみと山藤啓一の結婚詐欺の一件は、無事に解決した。 警察の取り調べに対して、ほのみは自分は無関係だと否認し続けているようだが、婚約者である山藤啓一が二人で共謀して詐欺を働いたと認めたため、二人は起訴されることになったとのことだった。奏出版他、他の週刊誌でも二人の結婚詐欺の実態を明かされたため、父親である鍵谷正嗣は、娘を波紋にし縁を切ったようだ。「おい、聞いたか?ほのみ、波紋にされたらしいぞ」「知ってる。まあ、自業自得じゃない」「父親に縁を切られたら、もうどこにも行くところないな」「まあ社会的に抹殺したんだから、当然だけどね」結婚詐の被害に遭った被害者たちから巻き上げたお金は、父親である鍵谷正嗣が全額支払ったとニュースで度々流れていた。ああいう娘を持った父親は、可哀想ね。 娘の悪態によって、鍵谷建設の株は大きく下がったようで、鍵谷建設にも講義の電話が鳴り止まなかったそうだ。……いい気味。私たちからの最高のサプライズプレゼントは、喜んで頂けたかしらね?「さて、次の依頼はどんな依頼だろうな」「また結婚詐欺なら面白そうだけどね」私がそう言ったらハルキは「勘弁してくれよ。俺はもう面倒なことに巻き込まれたくない」と口を挟む。「殺し屋が何を言ってるんだか」「確かに、そりゃあそうだな」「私的には、社会的に抹殺するより殺しの依頼受けた方がやり甲斐はあるんだけどね」二人はそんな私の言葉に「同感だな」と頷いていた。✱ ✱ ✱それからは、少しだけ平凡な日が続いていた。千歳との日々も平穏なままだ。真樹とは相変わらず、セックスするだけの日々が続いていた。 千歳と別れないことを不思議に思っているようだが、仲直りしたと伝えている。ーーーしかしその平穏な日々が、ある出来事によって変わろうとしていたのは、それから数ヶ月後のことであった。  「南川先生、大丈夫ですか?」「え……?」私の隣に座る高山先生が、私を見てそう言っている。「なんかちょっと、顔色悪いですよ?」「そうです、かね……?」「もしかして、体調悪い?」「いえ……そんなことは」体調は……いや、確かにちょっと食欲が減っている気がする。気のせいだと思っていたけど……気のせいじゃないかもしれない。「今日は早退した方がいいですよ、南川先生」高山先生にそう言
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□70

だとしたら、お腹の子の父親はーーー。心当たりがあるのは二人のどちらかだ。ボスとも一週間前にセックスはしたが、その時はきちんと避妊していたし、ボスな訳はない。 千歳と真樹、両方と近い日にセックスをした。しかし、その時は避妊は……してなかった。 だとしたら、あの二人の、どっちかだ……。「……っ」ボス……ごめんない。 私……妊娠したかもしれません。「……調べなきゃ」私は急いで病院に行くことにした。 ✱ ✱ ✱ 「……妊娠。私が……妊娠」 病院に行ったその結果、やはり私は妊娠していた。この事実に、頭の中も心も困惑している。 私はどうしたらいい? このことを、二人に言うべきか……それとも……。こうなったら、なるべく早くあの二人を殺すしかないかもしれない。 のんびりとしている暇は、なくなっている。「ボスには……言わなきゃっ……」ボスには、言わないと。……私、ボスに嫌われるかな。 私はそんな思いを抱えたまま、ボスの所に行った。「ボス……っ」「朱里か。どうした?……朱里?」「ボス……ごめん、なさいっ……」謝る私に、ボスは「朱里、何があった……?」と聞いてくる。「私……私っ……」「朱里……!? おい、朱里!しっかりしろ!」私の意識はそこで途切れてしまったーーー。 ✱ ✱ ✱「ん……。ん……?」「朱里?目が覚めたか?」「ボス……?」あれ、私……なんで?「朱里、さっき俺の目の前で倒れたんだ。 顔色がずいぶん、悪いぞ」ボスは私の寝ているベッドに来ると、「朱里、大丈夫か? 何があった?」と優しく聞いてくる。「さっき、何かを言おうとしていただろ。 どうした?」「……ボス、ごめんなさい……」「どうして謝るんだ?」私はそっと起き上がると、ボスの顔を見る。「朱里、無理はするな。まだ寝てていい」そう言ってくれるボスに、私は「私っ……妊娠、しました……っ」と告げた。「……え?」ボスは驚いたような表情を見せて「妊娠……してるのか? 本当に?」と問いかけてくる。「……はい」「……もしかして、お腹の子の父親は俺なのか?」ボスは私にそう聞いてくるが、私はすぐに「違います!……きっと、ボスじゃありません」と答えた。「まさか、朱里……お前……」私は拳をぎゅっと握りしめると、「きっと……父親は、二人のどちらかです」と
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