「ちょっ、ちょっと待って……海外?もみじの妹に着いて行っているの!?もみじの旦那が!?」 なにそれ!と声を荒らげる蘭に、もみじは普通はそう言う反応よね、と飲み物を一口嚥下した。 「ええ、そうよ。誠司は胡桃がとても大事みたい。胡桃の勉強に着いて行って、同じホテルで過ごしているみたいよ」 「はあ!?もみじの妹って未就学児か何かなの?立派な成人女性よね?それなのにわざわざ同じホテルで過ごすって……ねえ、待って……。まさか同じ部屋で過ごしてるとか無いわよね?流石に、それは無いわよね……!?」 蘭は、もみじや誠司と高校が同じだ。 大学ももみじと同じだったが、大学生活は多忙を極め、あまりもみじと過ごす時間が無かった。 だが、高校生の頃のもみじとはとても仲良く過ごしていた。 もみじと一緒にいれば、必ずと言っていい程誠司がいつも傍に居た。 だが、その当時から誠司はもみじの妹である胡桃にとても甘く、胡桃が少し我儘を言えば、誠司はもみじを置いて胡桃の元に駆け付けていた。 彼女はもみじなのに、あの頃から誠司は胡桃を甘やかし、優先していたのだ。 もみじと誠司が結婚したと聞いて、蘭は安心していた。 誠司もやっともみじを大事にしてくれるようになったのか、とそう思ったのに。 それなのに、さきほどもみじの口からは誠司との離婚を考えていると聞かされて、自分の考えは間違っていたのだと理解した。 それどころか、もみじの話を聞く限り、胡桃への甘やかしは悪化し続け、とうとう妻の妹と不倫をしてしまったのだ。 「本当……あの男はどうしようもないクズだわ。もみじがあのクズと離婚しようとしてくれていて、本当に安心した」 「ええ。弁護士に依頼しているから、そう遠くない内に離婚は成立すると思う」 「もうそんな段階なのね、どの弁護士に依頼したの?ちゃんと離婚に強い人?もしいい加減な人だったら、私の会社の顧問弁護士を紹介するわよ?」 自分を心配してくれて提案してくれる蘭に、もみじは微笑む。 「ううん、大丈夫よ、ありがとう蘭。久保田弁護士にお願いしているから」 「久保田!?久保田ってあの久保田 時陽!?離婚訴訟をすれば、勝訴間違いないって言われている!?あの人の予約は今数年待ちよ!?引き受けてくれたの!?」 ぎょっと目を見開いた蘭に詰め寄られ、もみじは驚きつつ、久保田を紹介してもら
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