咲夜は真澄の言葉に込められた意味を察し、真剣な口調で言った。「分かってる。病気になったのはあきのせいじゃない。最初からああだったわけでもない。それに、あきが私に向けてくれる気持ちが本物かどうかくらい、私にだって分かるわ。安心して。たとえあきに離れろと言われても、私は離れない。忘れないで。私はあきの妻なの。私にはあきが必要なのよ」真澄を前に、咲夜は千暁への想いを何のためらいもなく打ち明けた。彼女の力強い答えを聞き、真澄はようやく安心した。咲夜がそんな人間ではないことは分かっていた。それでも今回の報道を目にした瞬間、反射的に不安になってしまったのだ。千暁がようやく戻ってきたときに、妻が怖がって逃げてしまっていた、なんてことになったら洒落にならない。咲夜は真澄に念を押した。「報道のことは放っておいて。好きなだけ騒がせておけばいい。むしろ、騒ぎが大きくなればなるほど都合がいいわ」もともと咲夜は、報道について何か対処するつもりはなかった。どれだけ世間の注目が集まろうと、咲夜がこれから進めようとしていることには何の影響もない。真澄はてっきり咲夜が報道への対応に動くものと思っていたため、その指示には多少疑問を覚えた。それでも、彼女には何か考えがあるのだろうと思い、それ以上は何も言わなかった。「分かりました」真澄は静かに答えた。咲夜は理由までは説明せず、心配する必要はない、今は千暁から任されていることをきちんと進めてくれればいいとだけ伝えた。通話を終えたあとも、咲夜は事態の推移を随時確認していた。先ほどから、大量の擁護コメントがコメント欄を埋め尽くしていることにも気づいていた。同じような内容が次々と投稿されているのを見れば、誰の仕業かなど考えるまでもない。きっと真澄だ。咲夜は思わず笑みをこぼした。そして実際、そのまま事態が拡大していくに任せた。その間、良太からも電話があり、手助けが必要かと尋ねられた。咲夜は自分で解決できるから大丈夫だと断った。それを聞いて、良太もそれ以上は何も言わなかった。今や、千暁が故意に祖父を殺そうとしたという話題は、ネット上で過熱の一途をたどっていた。そんなとき、瞳からメッセージが届いた。【何やってるの?本当にこのまま騒ぎを放っておくつもり?いったい何を考えてるの
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