里奈は自分が宗真にしたことを全て認め、宗助はそのことをメディアに告発した。彼女の醜い本性が露わになり、世間は騒然とした。里奈はこれまで父親の庇護の下、かなりの悪事に手を染めていた。既婚者との不倫なんて可愛いものだ。学生時代に気に入らない女子生徒を男子数人に襲わせたり、気に入らなかった一人の女子生徒を退学に追い込むなど、挙げたらキリがなかった。里奈の父親である神城フーズの社長は急遽記者会見を開き、彼は社長の座を辞任せざるを得なくなった。彼女があのような人間になったのは父親が甘やかしていたせいなので、彼も責任を負うべきだろう。里奈の母親は父親と速やかに離婚をし、財産分与で一生不自由なく暮らしていけるほどのお金を手に入れたという。母親と離婚した父親はというと、長年愛人だった女性との再婚を望んだ。しかし、彼女は社長の地位を失ったうえに、財産もほとんど残らなかった彼に興味など無く、再婚の提案は断ったようだ。新しい社長が就任してからは立場を失い、追い出されるようにして会社を出て行ったのだという。そして、里奈は――「……迷惑かけたわね」「……里奈」醜聞にまみれた彼女は、もはや白羽区にはいられなくなっていた。外へ出るたびに軽蔑の眼差しを向けられ、自宅には脅迫文までもが届いた。そのため、母方の祖父母が暮らす田舎に身を寄せることになった。かつての今野萌子のように。美里は最後に、白羽区を出る前の里奈に会いに行った。みっともなく泣き喚くようなこともせず、彼女は淡々と自身の運命を受け入れていた。「里奈、私はあなたをずっと親友だと思っていたわ」「……やめてよ、そういうこと言うの」その言葉に、里奈は辛そうに顔を背けた。「……私はあなたを友達なんて思ったこと一度もないわ。むしろ嫌いだった」「……」美里はその言葉を信じていなかった。嫌いならどうして、あそこまで自分を気にかけてくれていたのか。それが情ではないなら、一体何だというのか。「これから私のことは忘れて生きなければならないわ」「里奈……」里奈は美里を最後まで突き放した。彼女はたしかに宗真を酷い目に遭わせたが、美里にとってはかけがえのない親友だったわけで。「……宗助くんと仲良くするのよ」「……」里奈はほんの一瞬だけ、美里に笑いかけた。昔、彼女がよく見せていた朗らかな笑みだった。駅には美里だけではなく
Last Updated : 2026-04-11 Read more