レオン・クロフォードの黒い高級スポーツセダンは、昼間の街を切り裂くように高速道路を走り抜けていた。低く唸るエンジン音。窓の外では、高層ビル群が流れるように後方へ消えていく。ハンドルを握るレオン・クロフォードの口元には、普段めったに見せることのない笑みが浮かんでいた。冷酷無比。血も涙もないと言われる男。金のためなら他人を踏みつけることなど何とも思わず、敵対した相手は徹底的に潰し、逆らう者には容赦しない。そんなレオンが、今は明らかに機嫌が良かった。理由はひとつ。一条櫻羅が、自分の手の中に戻ってきたからだ。レオン・クロフォードはホテルへ向かう道すがら、櫻羅を捕まえているボディーガードに電話をしていた。片手でハンドルを握りながら、Bluetooth越しに命令を下す。その声は、いつも以上に愉悦に満ちていた。「私が着くまでに、娘を裸にして縛り付けておけ。後は私が楽しむまで、お前たちは待機だ」短く、冷たく、当たり前のように言い放つ。電話の向こうから「イエス・サー」と返事が聞こえると、レオンは通話を切った。車内に再び静寂が戻る。電話を切ったレオン・クロフォードは、珍しく上機嫌だった。普段のレオンなら、気に入った女がいれば金で買う。モデル。女優。政治家の愛人。果ては他国の王族関係者まで。金で手に入らない女などいない。そう信じて疑わなかった。そして手に入れた女たちを、自分の欲望のままに弄び、飽きれば札束を投げつけて終わりにする。いつもは金で買った女たちを痛めつけ、散々弄んだ挙句に金ですべてを解決してきた。だが櫻羅は違う。レオンの脳裏に、一条櫻羅の顔が浮かぶ。怯えたような大きな瞳。白い肌。従順そうな性格。しかも、名家の血筋。使い道はいくらでもある。レオンは、ふっと笑みを深めた。この女が気に入れば、籍くらいは入れてやろう。そうすれば一条竜星も、しばらくはおとなしく言う事を聞くだろう。櫻羅に飽きたら、離婚という形で竜星から全てを取り上げ、櫻羅はどこかの国に売り飛ばしてしまえばいい。闇のオークションで、どこかの国の金持ちの変態に売りつけてもいい。東洋人は若く見えるため、人気があることをレオンは思い出して笑った。その笑みには、人間らしい温度など一切ない。ただ、利益と支配だけを求める獣のような笑みだった。「一条は
ปรับปรุงล่าสุด : 2026-05-11 อ่านเพิ่มเติม