All Chapters of その結婚お断り~イケメンと三角関係になり結婚をお断りしたらやばいヤンデレ爆誕して死にかけた結果幸せになりました~: Chapter 121 - Chapter 130

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12 やめなさい

 波の音が聞こえる。 ナディアはベッドの上に横たわったまま、虚ろな目で天井を見上げていた。「ナディア…… ナディア……」 シリウスはベッド脇のすぐそばに寄り添って、ナディアに語りかけている。 しかし、悲痛な表情でナディアを見つめ、全身からも強い悲しみの感情を漂わせているシリウスのことは、ナディアの視界には映らない。「早く元に戻って。元気な姿を見せて。俺、これからはずっとそばにいるから。任務ももうどうでもいい。兄さんとの誓いは果たせなくなるけど…… でも、俺はナディアがいてくれればそれでいいよ。それ以上はもう何も望まない。ここで二人でずっと暮らそう。ナディアのことは俺が守るから。もう誰にも傷つけさせないから。だから、だから……」 シリウスはそのまま一言も言葉を発しないナディアにしがみついて泣き出した。「俺を見てよ! 俺を愛してよ! どうして俺じゃないんだ! あんなことされても、どうして今でもあの男を思って心を閉ざすんだ! あんな男のことなんか切り捨てて忘れてしまえばいいのに、どうして俺じゃ駄目なんだ!」 シリウスの叫びと波の音だけが、この小さな島に響き渡った。 ――シリウスは打ちのめされたような心を抱えながらも、何とか現状を打開したかった。この世界で一番ナディアを愛しているのは自分だという自負もあった。もちろんあのクソ男よりもだ。 シリウスのナディアへの思いは「本物」なのだ。シリウスの番は彼女しかいない。「ナディアちゃん、ご飯出来たよ~」 心が死んだようになっていてもお腹は空くはずだ。もちろん魔法を使えば飲まず食わずの状態でも生かし続けることは出来るが、今のナディアには様々な外部の刺激が必要だろうと思った。 美味しいものを口にしていればそのうちに元気が出るかもしれないと思い、魔法も使いながらシリウスは料理に勤しむ。 上等の肉を最高の味付けで煮込み、一口で蕩けるほどになってから皿に盛る。スプーンですくって口元に差し出しても反応はないけれど、匂いは確実にナディアに届いているはずだ。「ほら、すごく美味しいよ~ ナディアちゃん、あーんして」 ナディアの口元がピクリと動く。 シリウスが自分の落ち込みから回復して料理を始めるまでには数日の時間が必要だった。その間ナディアは水すら飲むように促しても口にしていなかったから、流石にお腹も空いているは
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13 選択 ※ハッピーエンドへの分岐点

「……あなたは誰?」  ナディアは海に腰まで浸かった状態のまま、突然現れた見知らぬ女にたずねた。女は人間だが、獣人の男と番った匂いがしていて、興味を引かれた。この人はいわゆる『悪魔の花嫁』だ。 「私はあなたの『姉』よ」  そう言われて、一番最初に脳裏に浮かんだのは、里を連れ出された日に最後に会ったきりの、美しい異母姉ヴィクトリアのことだった。  この人は自分よりも年上に見えるし、『悪魔の花嫁』であれば、獣人である自分は彼女にとっては妹のような存在なのかもしれないと思った。    それよりも、ナディアはもっと先に気にしておくべきことに気づく。この島は海の何もない場所にシリウスが作り出した島で、彼と自分の二人以外は誰もいなかったはずだ。 「あなたはどうしてここにいるの?」 「そうね、少しお話をしましょうか。でもその前に海から出たら? 風邪を引くわよ」  彼女がそう言って手をこちらにかざすと、ナディアと彼女の間にあった海水がサーッと左右に引いていく。  砂底が見えて、一本の道みたくなった。 「……」 (……なんか、すごい)  ******  海から出ると、彼女が魔法を使ってナディアの濡れた服を乾かしてくれた。  彼女はマグノリアと名乗った。魔法が使えるが、シリウスたちブラッドレイ家の仲間ではないと言った。 「私がここに来たのは、あなたの様子を見ていたからよ。  あなたがこの島に来る前にシリウスが起こした南西支隊本部での騒ぎなんだけど、私何もやってないのに、全部私のせいにされてるらしくて。  女色の気があるとか加虐趣味があるとか、言いたい放題言ってくれちゃって。流石に私もちょっと頭に来ちゃって、そこまで言うなら本当に攫ってやろうかしらって、あなたの様子を見始めたのだけど…… 注意をしておいてよかったわ。  せっかく生まれてきたのに、こんな真夜中に海の藻屑として消えようとするなんて、すごくもったいないわよ」  言われてナディアは下を向く。止めてもらったことに感謝しなければいけないのだろうが、それでよかったとは言えない。  愛していた人にあんな酷い形で裏切られて、拒絶されて―― ナディアは生きる希望を失くしてしまったのだ。ナディアはただ、何も感じることのない世界に行って、楽になりたいと思ってしまったのだ。 「そんなに落ち込まないで。あ
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《シリウスハッピーエンド 幾千の夜を君と》1 あなたを選んでもいいかな?

「ナディア! ナディアーーっっ!」 どしゃぶりの雨の中、海を背にして歩いていると、前の方から鬼気迫るくらいの勢いでナディアの名前を絶叫しているシリウスの声が聞こえた。 ここだよ、と言ってみたが、ずっとしゃべっていなかった弊害であまり大きな声は出ないし、雨の音がすごくてシリウスには届かなかったはずだ。 けれど次の瞬間には目の前に必死な顔のシリウスがいて、彼の広い胸の中に抱きしめられていた。雨の音に混じって、シリウスが号泣している声が聞こえる。「よかった……! ナディアが生きててよかった! 何で、何で入水なんてそんなこと……!」 魔法か、または番への鋭い嗅覚によって、シリウスはナディアが家を出てからの行動を把握したようだった。 よかったと言いながらもシリウスの号泣は止まらない。シリウスはナディアのことをすごく心配して、泣いてくれる。 ナディアは今この瞬間、世界中で自分のことを一番に考えてくれているのは、きっとこの人なんだろうと思った。「ごめん…… もうしないよ」 ナディアもおずおずとシリウスの背中に手を回して彼と抱き合ってみた。叩きつける雨は冷たいが、それから守るように包み込んでくれるシリウスは温かくて、冷えた自分の心と体も同様に温かくなっていくようだった。 シリウスの存在が暗闇に差し込んだ一筋の光のように思えてきて、心の底から安心した。  固まっていた心がほぐれてくると、「命を粗末にしない」というそんな当たり前のことがわからなくなるくらい、自分は追い詰められていたことに気づく。「オリオン、今までずっと、あなたのことを親身になって考えてこなくてごめんなさい。あなたの気持ちに応えてこなくて、寄り添おうとしなくてごめんね。 私、あなたを選んでもいいかな? 他の人と番になろうとして、今まであなたのことをちゃんと見てこなかったけど、こんな私でも、あなたのそばにいてもいいかな?」 最初ナディアがここに残ると決めたのは、ゼウスが理由だった。 銃騎士であるゼウスの人生を考えたら、獣人である自分は彼には今後一切近づくべきではないというのが結論だった。 ゼウスと別れるために、自分の気持ちに終止符を打つためにここに残った。 シリウスと一緒になるために、が一番の理由ではなかったはずだった。もちろんシリウスと一緒に過ごしていればその先に番になる展開もあるこ
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2 初夜?

 ナディアを抱き上げたままシリウスが叫ぶ。「初夜! 初夜! 初夜!」「え? え?」 シリウスはまるで、「祭りだ! 祭りだ!」とでも言わんばかりのはしゃぎっぷりだが、ナディアは、『展開が早すぎる!』と困惑していた。 ナディアが、ひとまず落ち着こう! と説得しようとした次の瞬間には、明かりの灯った家の中に戻っていた。いきなりナディアの全身がほんわりと温かくなり、魔法によってずぶ濡れだった髪や衣服が乾いていく。「脱ぎ脱ぎ~」「ちょ! 待っ!」 乾いたと思ったら、今度はすぐに服が一枚一枚勝手に動いて脱がされていく。ナディアは脱がされないように服を押さえようとしたが、無駄な抵抗だった。(魔法を使いやがったなこんちくしょう!)「ねえ、待って! 急ぎ過ぎよ! こういうのはもっとお互いへの思いを温めあってからにしましょう!」「何言ってるのさ、もはや俺たちの間には、合体☆ あるのみだよ☆」「話を聞け!」 ナディアは下着姿にされた。シリウスは出る所は出て引っ込む所は引っ込んでいるナディアの体を見ながらデレデレと鼻の下を伸ばしている。そんな顔ですら極上のイケメンではあるものの――(何だかわかんないけど腹立ってきた! そういえばこの人、初回の時も無理矢理致そうとしてきたし、学習能力がないの!?) 下着も全部取られて裸にされてしまい、手や腕で大事な所を隠しながらナディアは叫んだ。「しないわ!」「へ?」「エッチよ! まだしないから! 結婚はするけど、合体するのはまだまだ先よっ!」 ナディアは踵を返して今いる寝室から出ていく。「待て待て~」 逃げられても、シリウスは楽しそうにナディアの尻を追いかけた。 結局、いくら自分たち以外には人がいない夜の島とはいえ、すっぽんぽんで外に出ることに抵抗があったナディアは、狭い家の中で逃げ場を失い、自身も全裸になっていたシリウスにあっさりと捕まった。 暴れるナディアを安々と抑えてシリウスは寝室へ向かう。「やだったら!」 ナディアは少し涙ぐんでいた。シリウスと番になると決断はしたが、それでも彼女の胸の中には――「ごめんね。お互いの気持ちが盛り上がってからしたいっていうナディアの気持ちは理解できるけど、ちょっと確かめたいことがあってさ」 シリウスはナディアの目元に唇を落として彼女の涙を舐めた。茶化した感じではなく
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3 秘密の楽園

 どこまでも広がる青い海、白い砂浜―― 頭上の太陽は高く昇り、焼けつくような熱さで地上を照らしている。ここは南海に浮かぶ秘密の島だ。 海から吹く潮風が心地よく素肌を――何も身につけていないナディアの素肌の上を吹き抜けていく。「ナディアちゃん♡ 脚をぱかりん♡して♡ よく見せて♡」 自分の上にいる極上の男が好色そうな表情で笑みながら、脚を開いて中心部を見せろと言っている。 ナディアとシリウスは、海辺近くの樹木が生え揃う木陰になった場所にいた。下には一応真っ白いシーツを敷いているので、地面に直接触れているわけではないが、ここは屋外である。 二人とも全裸だった。 ナディアは南の島で、かなり爛れた生活を送っていた。 ――あれから、シリウスから男の沽券に関わる打ち明け話をされた後、ナディアは彼の男性機能復活のために協力していた。 いわく、「エロいことしてればそのうちに戻るんじゃね?」という根拠があるのかないのか不明な話ではあったが、ナディアはシリウスの婚約者になったわけなのだから、恋人の危機には協力は惜しまないつもりだ。 ナディアはシリウスのプロポーズを受け入れたが、まだ実際に結婚はしていない。ナディアは里育ちの獣人なので、彼女のための戸籍を改めて作る必要があったが、未作成のままだ。 一度この島にシリウスの弟セシルが訪ねて来たことがあった。『うちの偏屈おとーさまがさぁ、絶対に子供を作らないなら二人の結婚を認めてもいいって』 シリウスはその言葉に憤怒し、ピシャーン! と空に一発の稲光を走らせていた。 シリウスは結婚したら子供はたくさん欲しいと言っていたので、その条件は呑めるはずがないのだろう。 セシルは、銃騎士隊の仕事――現在はジュリアスがシリウスの仕事を代わっているらしい――もあるからシリウスに早く帰ってきてほしそうなことを言っていたが、シリウスは父親が無条件で結婚を認めるまでは帰らないとストライキを続行していて、シリウスはまだまだ実家に反旗を翻したままだった。 ナディア自身、国内に戻ってゼウスと遭遇してしまうことを恐れていたので、できればしばらくはこのままの方がいい―― 結婚は先延ばしになっているが、シリウスはその代わりのように、ナディアにかけていた『死の呪い』を解いてくれた。 これで里にも帰れる
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4 夢の通い路

(――この光景は……) ナディアは、あの日あの時の場所に立っていた。開けた地面の上に立ち、目の前には隊服を来た銃騎士――ゼウスがいる。  ゼウスは抜き身の剣を握りしめていた。ゼウスの顔の部分だけに影がかかっていて、どんな表情をしているのかはわからない。 あの時、ナディアを斬ったのはゼウスの意志ではないことはわかっているが、それでも武器を持って自分に対するゼウスの姿を見てしまうと、あの日に感じたやるせなさや悲しみや痛みを思い出してしまって辛い。 ナディアは顔を覆って号泣し始めた。「……」 ゼウスはあの時のようにすぐに攻撃を仕掛けることはなく、ただ、剥き出しの剣を握りしめたままでその場に立ち尽くしている。「ナディアちゃん!」 目を閉じて半ば斬られる瞬間を待っていたナディアの耳に、彼の人の声が響く。「シリウス……」 目を開けると、自分を庇うようにゼウスとの間に立ちはだかる者がいた。黒いフードが外され、これまで出会った中で一番美しいと思う男が顔を現す。「夢の中にまで現れるな! お前なんか俺の手にかかれば一発で消し炭だ!」「や、やめて!」 ナディアは叫びながら、手の中に帯電する光の玉を出現させたシリウスを制止させるべく、背後から抱きついた。シリウスはナディアの意図を汲んだのか、光の玉を消して攻撃を中止した。 しかし対するゼウスは間合いに入り剣を振りかぶっていて、シリウスを斬り殺そうとする寸前だった。 ナディアは今までの人生の中で最速の動きを見せた。シリウスの正面に回り込み、彼を守る盾になるつもりでシリウスに抱きついた。 ナディアは叫ぶ。「ゼウスごめんなさい許して! 私、この人と一緒になりたいの!」 叫び終わったその瞬間、すべての光がブツリと消え、世界が暗転した。 ******「……ちゃん、ナディアちゃん」 体を揺すられる感覚で目を覚ます。気づけば自分はシリウスに膝枕されていて、世界中で一番の極上美形だと思う男に、心配そうに顔を覗き込まれていた。 地面が少しだけ揺れている。いや、地面ではなくて、現在ナディアがいるのはやや小さめの船の上だ。 確か海釣りをすることになって海に出たのだが、魚が釣れるのを待ちながらのんびりしているうちに、いつの間にかシリウスの膝上で寝ていたらしい。「……大丈夫?」 言いながら、シリウスが優しい手つき
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5 一生離さない

 ベッドの上で裸のシリウスと抱き合う。存在を主張する大きめの局部がナディアの皮膚に当たって、時には押しつけられて痛いくらいだ。「ひっ、んんっ…… あうっ!」 シリウスに乳首を舐められながら長い指を挿れられて中をいじられると、すぐにたまらなくなって喘いでしまう。 シリウスはナディアを見ながら嬉しそうに目を細めている。シリウスは女のおっぱいに吸いついている状態でも、どんな顔をしていても綺麗だと思う。 仰向けの状態で太ももを大きく開かされる。シリウスは勃起しているクリトリスに唇をつけ、中で蠢く巧みな指遣いも合わせながらナディアを追い詰めた。「んああぁっ! イクっ! シリウスっ!」 シリウスは何度かナディアに潮を吹かせ、絶頂させたのちに指を引き抜く。軽く痙攣が残るナディアの秘裂に唇を移動させると、シリウスは流れる愛液を吸い上げるのではなくて、舌を使って自身の唾液も絡めながら膣の中に送り込んだ。 シリウスが体勢を変えた。自分の股間をナディアの性器に近づけると、男根をナディアの女の子の部分に擦りつけてきた。「く……うん…… ふうぅぅっ」 たまらずナディアの口から甘い声が出始めた。粘液が絡んだ大きな肉棒がナディアの肉芽を潰してくる。シリウスが腰を使う度に、喜びが生まれる場所から深い快楽が走り抜けて止まらない。「ナディアちゃん、気持ちいい?」「気持ちいい……! シリウス……! ああっ……! あああぁっ!」 シリウスの動きに翻弄されたナディアは涙を流しながら果てた。ナディアが自分を開放しても、シリウスはまだ一度も達していない。ナディアの様子に合わせて緩急をつけながら、にちゅにちゅと音を立てて大きめの陰茎で刺激し続けた。「やあっ! もう無理! お願い! 挿れて!」 快楽の渦に飲まれて頭が焼き切れそうだったナディアは、我慢できずにシリウスを求めて叫んだ。「俺のでかいからさぁ、よくほぐさないと痛いよ?」「もう充分よ! 痛くてもいいから! 欲しいのっ! 一つになりたいの!」「俺も早くナディアと真の番になりたいよ♡ じゃあ水魔法を入れとこうか。ぬるぬるのやつ♡」 シリウスは陰茎をどかすと、最初に指を二本挿れてナディアを喘がせてから、水魔法を使って内部をより潤わせ、指をもう一本追加してから膣内を刺激していく。「ひんっ! んうっ! またイっちゃうっ!」 シ
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6 幾千の夜を君と

 夜の海岸―― 波が繰り返し浜辺に打ち寄せる音の他に、男女の喘ぎ声が響いていた。肌と肌がぶつかる音に加えて、波の音とは違う粘着性のある淫らな水音も聞こえてくる。「ああっ……! あんっ! あんっ! あああっ……! ひああっ……!」 ナディアは砂浜に敷かれたシーツの上に四つん這いになり、後ろからシリウスの熱杭を受け入れて喘いでいた。 ナディアの股の間からは愛液が次々とあふれ、内腿を伝い落ちている。シーツは愛液だけではなくて、吹き出した潮によっても濡れていた。「俺のチンコはナディアちゃん専用だからね♡ いっぱい気持ちよくなろうね♡」 シリウスが腰を揺らすたびに繋がったナディアの秘所から、ぬちゅ、ずちゅと音が鳴る。「ナディアちゃんの優秀マンコ俺のに馴染みすぎ♡ あー、もうイきそ♡」 最近ではもうすっかりナディアの下の口はシリウスの大きな男根を喜んで咥え込むようになっていて、中に迎え入れる度に途方もない快感を味わっていた。 ちなみに上の口でもよく奉仕をするようになり、番になってから飲んだシリウスの精液は、極上の味がした。もう死ぬまでこの人から離れられない。 抽送が早くなってシリウスの吐息が荒くなる。ナディアも激しくなった責めに悶えながら背中をのけ反らせ、腰を突き出しながらねだるように腰を振っていた。「ぐ…… ううっ……」「ふあぁっ! ああぁっ!」 二人同時に達しながら、シリウスはためらいなく奥へ子種をぶちまけた。最愛の人の精液を浴びたナディアの子宮が喜びに疼いている。 シリウスは膣奥にはまっていたペニスをズルリと抜くと、ナディアをひっくり返して今度は正常位で繋がった。ナディアは再挿入の圧迫感によるたまらない快感と、これから与えられる快楽に期待して甘く喘いだ。 波の音に混じって、ずちゅずちゅじゅぶじゅぶと淫らな結合音が聞こえてくる。自分を貫くシリウスの陰茎を感じて、膣内の肉襞を引くつかせながら、ナディアは幸せに包まれていた。 空を見上げれば本日は快晴で、星がよく見える夜だった。この島には外灯がないこともあり、空いっぱいに瞬く星々がさらに煌めいて見えて、とても綺麗だった。「綺麗……」 ナディアは改めて自分の上で動いている、綺麗すぎる男を見つめてその頬に手をやった。ナディアにとって愛しいシリウスが手が届くほどの距
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《ゼウスハッピーエンド 幸せな花嫁》1 夢じゃないよ

 ナディアはマグノリアの転移魔法によって、ゼウスのいる南西列島の母島まで戻ってきた。 あのまま終わりになってもう二度とゼウスと会えなくなるかもしれないことが、どうしても嫌だった。もしかしたらまた決定的に傷つくかもしれないことも覚悟の上で、ナディアはゼウスに会いに行くことを選択した。 奴隷としてでもいいから、ゼウスと一緒にいられる道がまだあるなら、その可能性に懸けてみたかった。 それに、もし別れる結論にしかならなかったとしても、これまで騙していたことをきちんと謝りたかった。 ナディアは一緒に来てくれたマグノリアと共に、現在ゼウスがいるという、集会室と呼ばれる南西支隊本部内にある建物の前にいた。 内ではゼウスの他にも数人の銃騎士たちがいて一緒に眠っているらしいが、マグノリアが『眠りの魔法』をゼウス以外の隊員たちにかけて、さらに深い睡眠に彼らを誘うことで、誰にも邪魔されずにゼウスと話し合えるようにしてくれるそうだ。「ゼウス以外の全員に魔法をかけたわ。いつでも大丈夫よ」 マグノリアに言われたナディアはうなずいたが、緊張と不安で心臓が嫌な音を立てていた。「ゼウスはあなたに攻撃を仕掛けたりなんてしないと思うけど、心配なら、物理攻撃を跳ね返す魔法をあなたの体の周りにかけておく?」 問われてナディアは首を横に振った。「斬られることを心配しているわけじゃないの。 ゼウスが、本当の私を――獣人の私を――受け入れてくれるのかどうかが怖いだけ……」 ナディアは、ゼウスが獣人の自分をどう思うのかがとても怖かった。 正直、もしもゼウスがナディアを殺したいのなら、そうされても構わないという覚悟でここに来ている。 ゼウスとの愛を失ったと思って自殺未遂をするくらいには、ナディアはゼウスを愛している。現在のナディアにとってはゼウスが全てだった。 ナディアは意を決して集会室の戸を開き、中に入った。 ******『……ゼウス』 夢の中で最愛の女性がゼウスの名前を呼んでいた。 場所は眠る前までいた集会室の中だ。周囲には、シリウスの襲撃に備えてゼウスと一緒にいてくれる支隊の仲間たちが眠っているが、メリッサのそばには、亡くなったはずの姉の親友マグノリアが立っていたので、ゼウスは目の前の光景を夢だと思った。 ゼウスは自分を起こそうと呼びかけて、こちらに寄ってきたメリッサの
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2 獣人ってどういうこと?

 マグノリアと共に集会室の中に入り、眠るゼウスに近寄ったナディアは、彼を起こそうと何度か呼びかけた。  するとゼウスが目を開けて、寝起きのぼーっとした表情でナディアを見た。そして、何を思ったのか、自分の寝具の中にナディアを引き込んできた。 「メリッサ……」 「ゼウス……」  彼に呼びかけられると胸から愛しさと共に申し訳なさがこみ上げてきて、ナディアも名前を呼び返した。 「捨てないで…… 捨てないで捨てないで捨てないで捨てないで捨てないで…… 俺を許して、メリッサ……」  ゼウスの懇願を聞きながら、ナディアも、やっぱり自分もゼウスをとても愛していて、別れたくないと強く思った。 「許してほしいのは私の方よ。騙していてごめんなさい」 「俺のことは好きじゃなかったの? 他に男がいたの?」  その言葉で、脳裏にシリウスの存在がちらついてしまったが、ナディアは彼の存在を振り払うようにして叫んだ。 「違うわ! 私の恋人はあなただけ! あなただけよ……!」  ナディアは、たぶん自分は二人の男性を不幸にしてしまったんだと思った。  あの南の島に残してきたシリウスには、マグノリアが時間稼ぎのために、支隊の面々と同じく『眠りの魔法』をかけてきたそうだ。ゼウスとこれからのことを話し合える時間的余裕はある。  けれど、魔法の効果はいつまでも続かないし、シリウスは目覚めた時に、たぶん絶望する。  泣き出したナディアを癒やすように、ゼウスが優しくキスしてきた。  大事な話をしないといけない場面なのに、ナディアはゼウスに求められることが嬉しくて、抱擁とキスを受け入れた。  ただ、ナディアとしてはそこまではよかったのだが、ゼウスがこちらの服を脱がしにかかってきて、いつものようにその先の行為にまで及ぼうとしていると気づいて、抵抗した。 「待って…… ダメ……」  隊員たちは寝ているが、すぐそばで立っているマグノリアはバッチリ起きている。既に硬くなっているゼウス自身を他の女性に目撃されるのは嫌だったし、寝具の中で彼女に見えないようにヤるにしても、やっぱり嫌である。  普段のゼウスであれば、人の目のある所でこんなことは絶対にしないが、どうやら半分寝ぼけているようだ。 「起こしましょうか?」  状況を見かねたのか、マグノリアがそう声をかけてくる。  眠らせる魔法が
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