正論を返されてしまい、ビアンカは口を閉じる。 それを了解の意と受け取ったユリウスは楽しげにチュッ、チュッと彼女の鼻の先やおでこへキスをしていく。 (まさか……、移動中、ずっとキスし続ける気なのか~~~!?) 不意にユリウスは手を伸ばして、窓のカーテンを閉めた。 (はっ!?) 野生の勘が危険を察知する。 ビアンカは即座に手を伸ばし、カーテンを開けた。 「なっ、何を考えているんですか!?」 上ずった声で彼に聞くと破壊力のある笑みを返されてしまう。 (怖っ!! 絶対、ロクでもないことを考えていただろ!! くぅ~~、綺麗な顔で誤魔化そうとしやがって!!) 「ビアンカ」 「はい?」 「心を育むプログラムを開始しましょう」 「は?」 突然、プログラムと言われ、ビアンカは唖然とする。 (ああ~、完全に油断していた……。やっぱり何かしらの課題をしなければならないのか~) 今し方、ユリウスの行動を疑っていたのに、ビアンカは流されてしまう、上手く話題を切り替えたユリウスに……。 「お互いの好きなところを言い合うというのはどうですか?」 「すっ、好きなところ!? えっ~、どうして、そんなお題に……」 「今日は心を育てる日ですから、ちょうど良いと思います」 (言葉で伝える……。ユリウスに面と向かって、どこが好きかを言うのか~。というか、これ……、愛の告白をするのと同じなのでは? そう考えると身体の触れ合いより難易度が高そうだぞ。恐ろしいな、心を育むプログラム……) 心を育もうと自分が言い出したくせに、早速、怯んでしまう、ビアンカ。 「どちらから言います?」 「え、じゃあ、後が良いです」 ビアンカは即答した。相手の出方を見てから作戦を考えようという分かり易い戦法である。 「分かりました。では、私から……」 ユリウスはビアンカの瞳を覗き込む。 「私はビアンカの心の清らかさを感じる瞳が好きです。どんな時も星の瞬きのように煌めいていて……。ああ~、すごく綺麗だ。知っていますか? あなたの瞳は普段、青みの強いバイオレットサファイアですが、気持ちが昂ると赤みが増してグレープガーネットになります」 (へぇ~、瞳の色が感情で変化するのか!? それは全然知らなかった。まぁ、ユリウスも普段はライトグレイ、切れている時はギラギラな銀色
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