「なっ! アンデッドじゃないか!! レベッカ! あんた、死者まで冒とくするつもりなのかい!!」 レダはここで初めて怒りを露わにして怒鳴った。 足元から湧いてきた真っ黒いヘドロのようなものは、変形を繰り返し、歪んだ人型のようになっていく。(気持ち悪い動きをしながら、変化していく……) アンデッドたちを見て、カレンは古代遺跡地区の倉庫を思い出した。 ニルが黄泉送りで浄化してくれた、あのミイラたちを……。(何よりも、この数……、五十体以上はありそうね。レダさんはレベッカから目を離せないし、後方にいる殿下は大公一家の相手をしているし……。もしかして、今、自由に動けるのは私だけ!? だけど……、アンデットたちの対処方法なんて知らないわ。う~ん、どうしようかな~。思い切って、ニルさまをここに呼ぶ? 呼んじゃう? でも、私、物じゃないものに移動したことなんて、一度もないのだけど……。 とはいえ、もう出来るとか出来ないとか言ってる場合じゃないよね? 使える力は、何でも使わないと!! 非常事態なのだから!) カレンは即、実行した。―――ニルを異空間へヒュッと引っ張り込んで、この場にポンと排出する。「かんぱ~い!!」 場違いな掛け声と一緒にジョッキを掲げたニルが夜会会場に現れた。「は???」 状況が呑み込めず、ニルは呆然としている。「ニルさま!」「あ、カレンさま」「お願いがあります! これ全部、黄泉送りにして下さい!!!!」 カレンはアンデットたちを指差した。「うえええっ、何、この数~!? ええっと、黄泉送りしたらいいんだよね? あ、じゃあ、取りあえず、これをお願い~!!」 ニルはエールがタップリと入ったジョッキをカレンに差し出す。 カレンは素早く受け取った。「では、ここで彷徨っているアンデッドの皆さ
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