アルフレッドはカレンの涙にくちびるを寄せて優しく吸った後、羽が触れるくらいの軽い口づけをした。「カレン、やはり一週間も留守にするのは心配だ。毎晩、転移魔法を使って帰って来ようか?」(また、私のことを心配して、そんなことを……)「心配してくれてありがとうございます。でも、司令官がお仕事を抜けて家に帰るのは良くないですよ」「―――そうだな。だが、寂しい時は無理をしないでくれ。何とかするから」「はい」 カレンは涙を手の甲で拭って笑顔を作ってみせる。「途中で会いたくなったら、レダどのに頼んで俺を呼んでくれ。直ぐに帰ってくるから……」 アルフレッドはカレンをギューッと抱き締めた。「一人で泣いたりするなよ」「―――はい」(そんなに優しくされたら……)「では、行ってくる」「―――はい」 アルフレッドはカレンの頬にくちづけをしてから、部屋を出て行った。―――ポタ、ポタッ、ポタ……。 大粒の涙が床に落ちる。 もう我慢の限界だった。涙が止め処なく溢れて来る。「うっ、うううっ」(何も言えなかった……。『気を付けてね』の一言も……)♢♢♢♢♢♢♢ アルフレッドが出かけてから五日後の朝。 いつものようにマーガレットが一番乗りで占いにやって来た。「レダ、見習いちゃん、おはようさん! そろそろ新月だね~。新月は夜中に目が覚めたときに何も見えないから困るんだよ~」(ああ~、新月! あの手紙のことをすっかり忘れていたわ!!) カレンはマーガレットの世間話で差出人不明の手紙のことを思い出す。―――マーガレットが帰った後、カレンはレダに尋ねてみた。「レダさん、次の新月って何日ですか?」「ん?
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