【日給1万6000円】その返信に、凛はふっと笑みをこぼした。これでこそ海斗だ。【分かった】凛は続けて現在地を送り、こう付け加える。【あとで、分かりやすい地図を描いて送るね】【手描き?】最初は携帯のアプリで描こうと思っていた凛だったが、その一言を見て少しだけ考え、【手描き】と答えた。1分も経たないうちに、海斗から航空券の情報が送られてきた。凛は顔を上げ、柑奈に言った。「院長先生、友達を呼びましたので」柑奈が安心したように尋ねる。「信頼できる人?」凛は頷いた。「はい」自分が薬を盛られて意識を失いかけたときでさえ、冷静に自分を縛って安全を確保し、そのまま千石鍼灸院まで連れて行ったくらいだ。あそこまで誠実で節度のある人は、そうはいない。「部屋は片付けてあるから、荷物を運んじゃおう」柑奈はハーブティーのカップを置いて立ち上がり、凛を部屋まで案内した。部屋は他と同じく二段ベッドがある質素な造りで、隅にはまだ片づけ途中の段ボールが積まれていたが、それ以外はきれいに掃除されている。凛が何気なく箱の上に置かれたフォトフレームを手に取ってみると、それは去年、子どもたちと一緒に撮った集合写真だった。さらに箱の中を見ていくと、幼い頃の写真や、支援団体の訪問時に撮影した古い記念写真などが出てきた。どの写真にも、自分が写っている。「私の写真、どうして全部ここにしまってあるんですか?」凛は何気なく尋ねた。柑奈が写真を見つめながら答える。「美雪さんが施設を紹介する映像を撮りたいって言ってね。そのとき、ここを巣立った子たちのこともいろいろ聞かれたの。で、その中でもやっぱり有名なのはあなたでしょ?でも前にあなたは、自分のことはあまり外で話さないでほしいって言ってたから、ここに写真を隠しておいたの。聞かれても困るし、写真に撮られてもいけないと思って」その話を聞いて、凛は一瞬だけ引っかかった。美雪は自分のことを探っているのか?いや、自分の考えすぎだろう。施設を紹介する映像なら、建物だけでなく人の話を聞くのも不自然ではない。それでも気になって、凛は尋ねた。「美雪さんは、ここに来てからずっと何をしているんですか?」柑奈は答えた。「ほとんどは施設の子たちとお喋りしているよ。宣伝用の映像というより、ドキュメンタリーを作っているみた
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