千晶もこの賑やかなパーティーに来ていた。凪杜と絃葉が一緒に立っているのを見つけると、まっすぐ二人のもとへ歩いてくる。彼は絃葉を上から下まで眺め、目を輝かせながら尋ねた。「まさか、二人は......」最後まで言い終える前に、絃葉がきっぱりと遮った。「復縁してない。誤解しないで」千晶は笑みを浮かべた。「やっぱり、そんなに簡単にはいかないよな。もうすぐ個展を開くって聞いたよ。おめでとう、絃葉。君は昔から絵の才能があった。ようやく大きな一歩を踏み出したんだな」凪杜は横目で千晶を睨み、そっけなく言う。「お前には関係ない。どっか行け」ところが千晶はその場を動こうともせず、胸を張って言い返した。「断る。絃葉は今は独身だ。お前がここにいていいなら、俺だっていていいだろ」絃葉は思わず千晶を見つめた。これまで彼は凪杜の言うことには何でも従っていたのに、今日はどういう風の吹き回しなのだろう。その時、少し離れた場所から誰かが凪杜を手招きした。呼ばれた凪杜は仕方なく絃葉に言う。「絃葉、少し待っててくれ。すぐ戻る」絃葉は無意識に反対側へ目を向けた。景は相変わらず大勢の人に囲まれており、その隣には華やかな優奈が寄り添っている。二人はまるで運命の二人のように、これ以上ないほどお似合いだった。「風間さん、悪いけど凪杜に伝えてもらえる?私、少し疲れたから、先に帰るって」胸の奥が急に重苦しくなり、絃葉は踵を返した。すると千晶が突然腕を伸ばして呼び止める。「外は雨だよ。送っていく」絃葉は断ろうとしたが、千晶はすでに歩き始めており、仕方なくその後をついていった。二人はエレベーターで地下駐車場へ向かう。歩きながら、千晶は堰を切ったように話し始めた。「実は大学の頃からあんたの絵が好きだったんだ。どの作品にも命が宿っているようで、学内の展示会では毎回、気づけば長いこと見入っていた」絃葉は礼儀正しく微笑む。「ありがとうございます」千晶は続けた。「あんたと凪杜のことは、本当に残念に思ってる。俺は何度も大事にしろって言ったんだけど、あいつ、全然聞かなかった。まあ、ここまで来てしまった以上、もう気持ちを切り替えたほうがいい。恋愛が人生のすべてじゃない。今のあんたのほうが、生き生きとしていていいん
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