体がもう覚えてしまった。 あの熱で腹を穿たれる甘い喜びと、溶け合って互いを貪り合う幸福を――。 公爵の硬い掌が体の外側を象る様に撫でる。 オルタナはその感触を追うようにただ、皮膚の感触に身を捩った。「ふぁっ……あっ……」「今日はいつになく敏感だな?」 触れるか触れないか、まるで羽でなぞる様な触り方をしておいて良くもそんな事が言えたものだと、オルタナはチラリと睨む。 でも睨んでも抗う事も出来ず、ただもどかしさに耐えかねて悪戯になぞる公爵の右手を掴んだ。「もぅっ……ちゃんと、して」「そんな顔で睨んでも可愛いだけだぞ、オーリィ」「意地悪しないで」 オルタナは掴んだ公爵の右手の甲に口付けて人差し指を口に含んだ。「煽るじゃないか」 長くて節のある公爵の指を、飴でも舐るように濡らす。 その様を上から見下ろしている公爵は、満足そうに口角を上げた。 覆いかぶさって来た公爵はキスを落として、左手で夜着を剥ぎ取る。 そして双果の陰で開かれるのを待ち侘びている蕾を、濡れた人差し指で確かめた。 疼いているのが自分でも分かる。 待ち侘びて綻んでいる秘所を知られて、羞恥にオルタナは顔を背けた。 ゆっくりと侵入してくる指に、短く喘ぐ。 息が詰まりそうな圧迫感と、擦れる快感が腰に響いて仰け反った。「あっ、んんっ……」 口付けられながら秘所を弄られると、より一層息苦しさに思考を奪われる。 ゆるゆると中を確め、何かを探すその指の動きに焦れ、腰が浮く。 ゆっくり、ゆっくり。 小さな火種を消えない様に育てるように、公爵の指は肉壺の内壁を撫で回し、腹側のシコリを態と避けている。 いつもなら見つけたとばかりにそこを攻めて来るのに――。
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