さっきまで不機嫌そうにしていたドーラが突然、爛々と目を輝かせている。「あ、あぁ……別荘の裏山にあるらしい。俺はあまり詳しくないので、知らなかったんだが……」「オブのヤツめ。黙っているつもりだったのか……」「あぁ、そうか。ドーラ殿とオブライアンとは同胞なのだったな」「まぁ、竜木は育てるのも難しく野生のものはもう存在しない。十中八九、オブが育てていたのでしょう」「そなた達一族は、本当に何でも出来るのだな」「ドーラ殿、その竜木とはそんなに貴重な物なのですか?」 そう聞いたノエルに「それをあんたに説明する義理はないね」と冷たく言い放たれ、肩を落とすノエルを促し部屋を出る。「何か俺……ドーラ殿に嫌われてんのかな?」「あー……お前が一番言いやすいんじゃないか?」 互いに見合って肩を竦めた。 そこに資料を抱えたスーランを連れた王妃が通り掛かり、訝し気な顔でこっちを見る。「何してるの? 二人で……」「いや、ドーラ殿に部屋から追い出されまして……」「いい気味だわ。私を騙して皆で結託して……ちゃんと働かないと許さないんだから!」「「御意」」 王妃もスーランももっとオルタナの傍にいると泣いて縋るかと思っていたのに、王妃は鏃の切開と処置が終わると「私に出来る事は終わったわ」とドライな発言をした。 スーランに至っては「俺、何も出来ないから」と動き回る王妃の護衛を買って出て、付いて回っている。 何やら二人で例の水脈について調べているらしかった。「なぁヴィー、ミレーの体、治ると思うか……?」「治ると良いが……もし治るなら、子供達が安心して暮らせる国が必要だ」「確かに」「俺は今回、オーリィを失うかもしれないと思った時、半身を失った様な錯覚を覚えた。こんな恐ろしい感覚は生まれて初めてだった……」「そうか……運命の番だもん
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