(いっそう大喧嘩をさせたいと思っているのかしら? これでは揉めるだけで、何の解決にもならないわ) セレスティンは深いため息を吐いていると、アシュリーはボソッと「もう……いっそう修道院でも入ろうかしら」と呟いてきた。 その言葉にセレスティンは衝撃を受ける。それはありえないと。「正気を持って、アシュリー様。修道院だなんて」「……でも、このまま宝石が戻って来なかったら、私はエリアス様と結婚が出来ないままです。それが……しきたりだから。なら、もう諦めた方が」「何をおっしゃっているの!? 宝石は絶対に戻ってきます。だから最後まで諦めたらダメですよ」 あまりにも辛すぎて自暴自棄になってしまっているアシュリー。内気な彼女には、耐え難いことだろう。 婚約破棄をしたいと言う前に、どうにかしないといけない。 アシュリーにもう一度きちんと調べてみるから思い留まるように説得する。 その後はレンデルに相談して、彼にオスカーのことで調べるようにと頼んだ。彼もまた謎が多い。 セレスティンはミリアのことで調べる。腹いせに宝石を盗んだ可能性は捨てきれなかったからだ。(ミライダ王太后陛下がミリア公爵夫人をそそのかして、宝石を盗ませた可能性もあるわね) 前もカトリーヌのイトコだったアンナが元皇后とウィルモットがそれぞれに、そそのかして二重スパイをさせていたことがあった。 犯行は知らなくても、気づかないちに協力をさせらせた可能性も考えておくべきだろう。アンナの場合は、口封じのために殺されてしまったが。 安全を考えて、セレスティンは子供の姿になって調査をすることに。ミリアの後をこっそりとつける。 機嫌が悪いのか、あちらこちらのメイドに当たり散らしていた。今なんて掃除の仕方が悪いと、庭で掃除をしているメイドたちに怒鳴っている。(相当苛立っているわね。余計なことをしないといいけど) 心配しながら見ていると、後ろからトンントンと叩かれる。ビクッと肩を大きく震わせながら振り返るとレオネルだった。「レオネル……でんか!?」「何をしているの?」 きょとんとしているレオネルを慌てて引っ張るセレスティン。「たんていごっっこです。わたしはたんていで、あるちょうさをしてあそんでいるのです」「へぇー面白そう。で、何を調べているの?」「ミリアさまとオスカーさまのなかです。ふたりは、
Last Updated : 2026-05-03 Read more