「こういう時は、大体こういう場所に隠れるものだ」 側近をしているだけあって、勘が鋭いテリーは、すぐに用具入れの物置きに気づいてしまった。セレスティンは、あまりの恐怖に腰が抜けそうになる。 だが、内側から鍵をかけていたので開けられない。チッと舌打ちをされる。(た、助かった……) そう思った瞬間だった。ガンッとドアを蹴りつけてきた。一度じゃなく、2回、3回と容赦なく蹴り上げてくる。 鍛え上がった足を力強く蹴るせいで、ドアが大きな音とともに凹み始めてきた。このままでドアが壊れるのも時間の問題だろう。 セレスティンは驚きと怯えてしまい、全身がガクガクと震え上がった。顔面蒼白な表情で必死にドアを押さえる。 もうバレていると思ってもいいだろう。そう思うぐらいに力が強い。 セレスティンは泣きながら必死にレンデルの名前を叫んだ。「た、助けて……レンデル様。レンデルさ……ま」「やはり、ここに居たか」「お願い……気づいて!!」 もうバレるとかの問題じゃない。とにかく助けを呼ぶしかなかった。 絶体絶命だと思った。 しかし、その時だった。テリーの叫び声が突然聞こえてきた。(えっ?) ドカッと地面が叩きつけられる音がする。そして凹んでしまったドアが開いてしまった。真っ暗な物置きから外の光が漏れだす。 恐怖に怯えていると、顔を出してきたのはレンデルだった。「大丈夫か!? セレスティン」「……レンデル……さま」 ずっと助けを待っていた彼が目の前に居た。 セレスティンはホッとしたのと、その嬉しさでレンデルに倒れ込むように抱きついてしまった。あたたかい彼のぬくもりに自然と涙が溢れてくる。 レンデルもギュッと抱き締め返してくれて、胸をなで下ろしていた。「良かった……無事で。目を覚ました後、君がいないから探したんだぞ」「ごめんなさい。本当に……ごめんなさい」 何度も泣きながら謝るセレスティン。こんな怖い思いは二度としたくない。 倒れたテリーは、レンデルの率いる騎士団に取り押さえられることになった。 レンデルは指示を出した後に馬車に乗って離宮に向かうことに。その間も、ずっとセレスティンを抱き締めてくれた。 するとグズグズと泣いていたセレスティンに異変が。「どうした? セレスティン」「くっ……体が熱い」「えっ? まさか」 そのまさかだった。体
Last Updated : 2026-04-18 Read more