その画面には、終わりが見えないほどびっしりと書かれた、膨大な電子明細があった。時計:10,000,000円宝飾:6,000,000円レストランでの食事代:100,000円【……】私は顔を上げ、急激に収縮した真崎の瞳を見据えると、一語一句、ゆっくりと告げた。「一つずつ、ちゃんと計算させてもらうから」驚きで言葉を失い、困惑に染まる真崎の顔を見ても、私の心は微塵も揺らがない。むしろ、笑いさえ込み上げてきた。「それと、あなたに感謝しなくちゃいけないこともあるの」私は、まるで他人事のように淡々と言った。「俺に感謝?」真崎は怪訝な顔をする。「どう言う意味だ?」私はその終わりの見えない明細を、ゆっくりとスクロールして見せた。「私のお金の使い方に対して、いつもそんなに目くじらを立ててくれたことに感謝しているってこと」視線をスマホから外し、真崎を見つめる。「あなたはいつも、『会社が苦しいから、節約しろ』って言ってたよね?それなのに、自分は新作の時計を買って、知佳さんには高級な車を買い与えていた。じゃあ、私は?」私は自嘲気味に、鼻で笑った。「大口の取引先の接待が、夜中遅くまで続いた時のこと、私は忘れてないよ。泥酔したお客さんの帰りを心配して、私は自腹で代行を呼んだ。その時、私は忙しくて領収書を切るのを忘れちゃったの。たった6000円。でも、それを知った時、あなたは私にどんな暴言を吐いたっけ?」私の声は決して大きくなかったが、一言一言が鉄槌のように、聞いている人々の胸に深く響いた。会議室に静寂が訪れる。まるで誰も息をしていないようだった。真崎の顔も、みるみるうちに青ざめていく。「菫、それは俺たちのプライベートの話だろ?一旦黙れ。全員に俺たちの醜態を晒すつもりか!?」しかし、私は止めなかった。「接待を言い訳にして、どこで遊び回ってきたんだ、って私を罵倒したよね?私があなたの苦労も、会社の未来も一切考えてないって。私が何を言っても、あなたは聞いてくれなかった。挙げ句の果てに私の連絡先をすべてブロックして、1週間も私を無視し続けた。結局、その時接待したお客さんが気にかけてくれて、わざわざ会社まで説明に来てくれたから、あなたは私を許してくれただけ。あなたの気
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