私が真崎と再会したのは、警察署だった。警察に呼ばれた理由は、坂本グループのこれまでの運営状況に関する事情聴取だった。そこで、私は初めて真実を知ることになった。知佳――真崎がかつて最も信頼していた秘書は、昨日の午後、会社の資金をすべて持ち逃げし、愛人を連れて国外へ高飛びしたという。知佳が残していったのは、空っぽになった抜け殻の会社と、到底返しきれないほどの借金だけだった。今の真崎の末路は、まさに自業自得というほかはない。私は冷静に聴取に応じ、書類に署名した。署を去ろうとしたとき、ちょうど警察二人に連行される真崎とすれ違った。やつれ切った表情に、紙のように白い顔と乱れた髪。以前のような高慢で傲慢な面影はどこにもなかった。真崎もまた、私に気づいた。その視線は、無意識のうちに、哲也としっかりと繋いだ私の手元に向けられた。その瞬間、真崎が必死に抑え込んでいた感情が、ついに崩壊したようだった。目元が、見る間に赤く染まっていく。真崎は唇を震わせ、何かを伝えようとしていた。だが結局、言葉にはならず、ただうつむいて涙を流すだけだった。私は背を向け、哲也と手をつないだまま、一度も振り返らずに警察署を出た。外に出ると、晴々とした空がそこにはあった。……その後、坂本グループは破産。真崎は莫大な借金を抱えることになった。その間に、真崎は新しい連絡先から何度もメールを送ってきた。そこには、懺悔の言葉ばかりが並ぶ。【菫、俺が悪かった。あの時、知佳ばっか優先しなければ、こんなことにはならなかったのに】【もしやり直せるなら、今度こそお前を大事にする。俺の人生は知佳に壊されたんだ……】私は無視した。ただの迷惑メールと同じだから。再び真崎の消息を聞いたのは、半年後のニュースだった。全てを失い、誰からも見捨てられた真崎は絶望し、知佳を狂ったように探し回っていたらしい。彼はすべての原因が知佳にあると思い込み、半年かけてようやく海辺の町でバカンス中の知佳を見つけ出すと、彼女を刺し殺したという。知佳は滅多刺しにされたうえに、火までつけられ、死体はひどく損壊していたというから、かなり残酷だ。知佳の息子の拓也もまた、施設に入れられたのだが、他の子をいじめたり、盗み食いなどを繰り返した末、誤ってネズミ捕りの薬を
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