セルフィが俺の声を聞いてすぐに振り返り、シールドゴブリンの棍棒を……辛うじて盾で受け流す。あと一瞬遅れていたら一撃貰っていたであろうタイミングだ。 セルフィはそのまま体勢を持ち直すと、シールドゴブリンに向かっていく。この後は任せても大丈夫そうだな。今のうちに他にいるかもしれないゴブリンを探そう。 ゴブリンがずる賢いモンスターなら、もう一段階小細工をしていてもおかしくない。風魔法で匂いをたどると……右方向に近づいてきていることがわかった。一方向から狙うのではなく、できるだけ同時に二方向以上から。 そちらの方向を向いた瞬間、俺に向かって何かが飛んできた。とっさに手で受けたが、投石ではなく矢。それがしっかりと俺の手のひらに刺さってしまった。「ッッッッ!! 」 正直全力でいってえええええと叫びたいところだが、響く上に他のモンスターを呼び寄せるかもしれない。黙ってここは我慢だ。 イアンちゃんが状況を把握し、すぐにそちらに向かって走り込んでいく。しばらくして、シールドゴブリンを倒し終わったセルフィとゴブリンアーチャーを倒し終わったイアンちゃんが戻ってくる。「ご主人様、大丈夫ですか……」「痛いけど、大丈夫……じゃ、ないかも。とりあえず、毒とかクソとか塗ってないだろうな」「外のゴブリンはその限りではないですけど、ダンジョンのゴブリンはそういう毒っぽい攻撃はしてこないようになっているのです。そもそも、ダンジョン内部のゴブリンは排泄をしませんので」「じゃ、ここから壊死したりばい菌が入ったり腐り落ちたり……って心配はないな……っと! いってー」 何とか手に刺さった矢を抜く。手のひらに刺さった矢は、そのまま綺麗に手の甲まで貫通していた。矢じりに返しが付いてなくてそのまま抜けてくれたのが安心ポイントだったようだ。 せっかくだから試すか、さっき図書館で調べた聖魔法の効果。俺を治せー、なおせー、ナオセー……
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