智哉さんの優しく温かい手のひらが私の髪を撫でるたび、恥ずかしさでいっぱいだった胸の奥が、じんわりとした安堵で満たされていく。 けれど、彼が受け入れてくれるからこそ、昨夜の自分の身勝手な行動に対する罪悪感がチクリと胸を刺す。 「昨日は……勝手に押し掛けてしまって、本当にすみません。お義父様の件は、智哉さんが一人でどうにかすると仰ってくださっていたのに。ただ、私に隠して一人で会おうとされたことが悲しくて」 私の絞り出すような後悔の念を聞いた智哉さんは、髪を撫でていた手をふっと止め、短く息を吐き出した。 「言わなかったことは悪かった。だが、事前にお前に話せば、気が変わって一緒に行くと言い出しそうだったからな」 「確かに……事前に聞いていたら、そう言っていたかもしれません」 私が素直に認めたことで空気が少しだけ和らいだかのように思えたが、智哉さんは鋭い眼差しを真っ直ぐに私へと向けた。 「ただ、父から呼び出されたと言うのは嘘だろ。あの人が、お前の連絡先を知っているはずがないからな」 痛いところを正確に突かれ、私は咄嗟に言葉を詰まらせた。 目を泳がせ、冷や汗を流しながら、私は必死に頭をフル回転させる。 「そ、それは……その……っ」 しどろもどろな私の態度を見て、智哉さんは深々と溜息をつき、呆れ果てたように目を細めた。 そして、眉間を指で揉みほぐしながら、呆れと微かな苛立ちを込めた低い声で、彼女の名前を口にする。 「……また佐々木か」 佐々木さんの名前が出た瞬間、私は彼女をかばわなければという一心で、ベッドの上で勢いよく身を乗り出した。 私は必死に首を横に振り、身振り手振りを交えながら、今回の行動のすべての責任が私のわがままにあることを必死に弁明し始めた。 「あっ、いえ! ……いや、そうなんですけど!ただ、今回はお義父様からの指示ではなく、私のためを思ってのことだったのでその…」 「理由はどうあれ、雇い主の秘密を守れず、勝手に裏で動くような奴は信用できない」 パニックに陥った私は、気づけば無意識に智哉さんのシャツの袖を両手で強く掴んでいた。 「何度も無理を言ってごめんなさい。でも、佐々木さんをクビにしないでください」 その言葉に智哉さんは、天を仰いで深く重い溜息を吐き出した。 「……はぁ。今回
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