由利と涼介は、二人きりで会場の外に出た。パーティーが始まってからかなりの時間が流れており、外は既に暗くなっていた。真っ暗な空には星が輝いており、冷たい夜風が辺りを吹き抜けた。もうだいぶ暑くなったと思っていたが、まだまだ季節は春だ。夜になれば当然、肌寒くなる。涼介は羽織っていたコートを脱ぎ、由利の肩にそっとかけた。「由利、寒くはないか?」「涼介兄さん……ありがとう」かなりサイズの大きい彼のコートは、由利の体をすっぽりと覆った。由利は小柄ではなかったが、涼介は一般男性と比べてもかなり背が高い方だ。涼介との体格差を感じた彼女は、僅かに頬を染めた。(兄さんって、こんなにも体が大きくなっていたのね……あのときはちょっとしか変わらなかったのに……)昔の彼は同年代と比べて背が低い方だったが、今は百八十センチを優に超える高身長だった。「父さんと母さんには挨拶を済ませたのか?」「ええ、二人とも全く変わっていないようで……安心したわ」「両親が君に迷惑をかけていないか?」涼介の問いに、由利は慌てて首を横に振った。「そんなことは無いわ!私はお義母さんとお義父さんがとっても好きよ!」由利は前世を含め、義理の両親にはとてもよくしてもらっていた。一緒に住むことは叶わなかったが、時々会いに来ては彼女を優しく気遣ってくれていた。由利にとっては、杏奈の次に感謝している人たちでもある。「そうか……それはよかった」その答えに、涼介は安心したように微笑んだ。「ところで、兄さんはあっちで何をしていたの?海外の暮らしだなんてとっても気になるわ!」「話せるようなことは特に何も……ただ、元々海外で暮らしていた叔父一家と一緒に暮らしていただけさ」「そう、楽しかった?」その質問に、涼介は戸惑った様子で言葉を詰まらせた。「まぁ……それは……そうだな」「……涼介兄さん?」いつも流暢に話す涼介からは想像もつかないほど、歯切れの悪い返答だった。彼は首をかしげて顔を覗き込んだ由利に、笑いながら答えた。「いや……楽しかったよ」「そう、なら良かったわ」由利は笑顔の涼介に笑い返した。聞かれたくないことだったのか、彼はすぐに話題を変えた。「由利はどうだ?碧斗との結婚生活は上手くいっているのか?」「……そうねぇ、少なくとも……今は楽に過ごせているわ」本音を言えば、両親も紫苑も碧
อ่านเพิ่มเติม