All Chapters of 乙女ゲームのヒロインに転生しました。でも私、男性恐怖症なんですけど…。外伝!: Chapter 81 - Chapter 83

83 Chapters

第三十三話⑧ ※※※

穴を華麗に落ちて、ほい着地っ。 さて、お姉様方はっと。 視線を巡らせて、あ、いた。 私はゆっくりと歩いて座りこんで泣いているお姉様方に近寄った。 『やっぱり無理なのよ』 『私達にはこんなこと』 『お姉さん達。落ち込んでいる所悪いんだけど、ここにいると危ないよ?』 と注意しつつ私は唯一言葉が通じていないスペイン人のお姉さんの手を取ってその場を離れた。 多分意味は理解していないけど、残り三人のお姉さんも私と同じ方向に逃げて来た。 途端に天井から黄色と赤の球体がくっ付いて落ちてくる。 ずもんっ。 …ゲームの時の音はもう少し軽い音だった気がするんだけどなぁ。 やっぱり質量の都合上こうなるのかー。 『な、なんでっ…』 『なんでって、何が?』 『私達がこんな目に…』 『……うん。今そんな事言ってる余裕はないんじゃない?』 私はお姉様達を自分の背に庇い、次に落ちて来た緑と黄色の球体を蹴り飛ばし、黄色の球体と黄色の球体をくっつけた。 これは、もしかしなくても結構きつい奴だぞー? でも猪塚先輩だって頑張ってるんだから。 私が音を上げる訳にはいかないよね。 次に落ちて来たのは黄色と赤の球体。 黄色を少し角度を変えて蹴り飛ばして、最初に落ちて来た黄色と赤の球体が同時にくっつくようにする。 すると黄色の球体が消えて、赤と赤の球体がくっつく。 そして、私達がいる所の反対から。 『うわぁっ!?』 猪塚先輩の驚く声が聞こえた。 やっぱりね。対戦モードになってるんだ。 一体どんな変化が出たんだろう? 通常あの有名パズルゲームならば、お邪魔なぷよっとした物が落ちてくるんだけど。 もしそれが落ちて来たならば、上手い事回避してそれを踏み台にして、あの観戦場所まで退避出来るかなって思ってたんだけど。 …違う可能性もある。 ……猪塚先輩が一つ消すのを待ってみるか。 私は落ちてくる球体を2つまでくっつけて3つにならないように調整しつつ、猪塚先輩が球体を消すのを待った。 数分その状態で待機を続けていると、唐突に落ちてくる球体が四角いブロック状態に変化して落下して来た。 ズドンッ。 床凹むんじゃない?とまじまじと見たくなるくらいの音だった。 近寄って触って見る。固い。完全に石だ、これ。触っても熱くも冷たくもない。 叩くとコンコンと音もす
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第三十三話⑨ ※※※

どうにかこうにか。 『んーっ!』 最後アウローラさんを引っ張り上げて、私達はどうにか観戦室に戻ってくる事が出来た。 水も恐らく調度いい高さで止まってる。 後は、猪塚先輩だっ。 私は急いで猪塚先輩のいる叩き割った窓の方へと駆け寄る。 すると、猪塚先輩も流石でちょうどこっちに飛び移ろうとしている瞬間だった。 「猪塚先輩っ」 私が名を呼ぶと猪塚先輩は直ぐに気付いてくれて観戦室に跳んできた。 『猪塚先輩っ。良かった、無事でっ』 『それはこっちのセリフですっ。白鳥さんこそ無事で良かった…』 手を伸ばそうとしたけど、流石の身体能力できっちり着地してくれる。 『どこも怪我はありませんか?』 『それはこっちのセリフだよ。何処も怪我してない?かぶれたりは?』 緑色の球体が色んな意味で危険そうだったから問うと、大丈夫だとハッキリ答えてくれた。 ホッと一安心。 さて、色々事情を知るにもまずはここから出ないと。 『マリアさん。ここから出るにはどうすればいいか解りますか?』 『この部屋からと言う意味なら、そちらから』 言って指さしたのは奥のドア。 『だけど』 『だけど?』 『この建物から出ると言う意味ならば、反対です』 言いながら指さしたのは、恐らく私を攫って来た時に入って来たドア。 『でもそっちは』 『白鳥総帥が以前やったブロックが落ちてくる場所、ありますよね?』 『うん』 『そちらの部屋をステージ10までクリアしたら脱出経路が現れます』 『それって…』 本当なの? と出かかった言葉を飲みこんだ。 マリアさんの目は真剣で嘘を言っている様には見えないからだ。 となると、騙されている可能性がある。 だって、あそこ手動でやってたんだよ? それをステージ10までって、下でゲームしてる人間も上でブロックを落としている人間も疲労困憊で死んでしまう。 『白鳥さん。彼女は何て?』 『あ、あぁ、そうか。あのね?』 マリアさんの言葉を私は猪塚先輩にイタリア語で通訳する。 良く考えたら他の三人も解らないか。 三人にも通訳するように声を少し大きめにして通訳すると、三人が首を傾げた。 『私が聞いたのと違うわ』 『私も』 『私も違う』 『…どゆこと?』 もっと情報を交換する必要がありそうだ。 『……女性が五人か。守り切れるか?
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第三十三話⑩ ※※※

戻るよりは進む。 私達は前へと進んでいたけれど、それらしい部屋やパズルが出来そうな行き止まりはなかった。 ちょっと広めのスペースに出たので、私達は一旦足を止めた。休憩も大事だからね。 皆で床に座る。 『パズル部屋ないですね』 『それっぽいのは無かったねー』 『じゃあ、やっぱり聞いた通り、前のパズル部屋なのかしら?』 『…それはありえないと思うんだけど…』 さっきも説明した通りあの場でやれることって限りがあると思うの。 だけどねー。こうも見つからないとそう考えてしまうのも解る。 …が、戻るって選択肢の可能性はゼロに等しい。と言うか戻ったらそれこそパズル部屋に閉じ込められてさよならだと思うの。 あの球体の部屋なんてあの装置を止めない限り、水で満杯だと思うし。 …そう言えば、あの部屋って上の階にあるんだよね? 水で一杯になったら当然下の方に流れて……あー…気にしないでおこう。 例え人がいたとしても逃げてるよ、うん。 『でも白鳥さん。これから先に進んでも上に行くだけですよ?もし逃げるのだとしたら、最悪どこかで下に降りる必要がある』 そりゃそうだ。 上に逃げたって逃げ道はない。 逃げるなら何処かで絶対に地上に出なければいけない。 それは解ってるんだけど…。 『…もう少し進んでみようよ。そこで何もなければ、パズル部屋を通らずに下に行く方法を探してみよう』 私が言うと皆は頷いてくれた。 それにホッとしつつ、暫しの休憩を入れて私達はまた歩き出した。 一本道の廊下をただ黙々と進む。 段々と廊下は狭くなり、螺旋状になっている坂道と階段を登りだす。 何となくだけど、ここの道の最後にパズルがある気がする。 そんな私の勘は当たった。 恐らくこの建物の最上階。 密室の空間に辿り着いた。 周囲は案の定何もなく、天井には穴が開いている。きっと今までの流れと同じであればあそこから何かが落ちてくる。 落ちてくる…んだろうけど今回の天井は割と近いな。今までは結構高い位置にあったのに。 今度はなんだろ。ブロック、球体と来たら次は? この部屋を形成している壁には防水性は感じられない。普通の石の壁だ。 って事は水関係ではないってこと。かと言って天井のこの近さだとブロックでもなさそう。 …想像がつかない。 結構数多くパズルはやってきたと思う
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