※ 外伝第一章 御三家ルートの第三十二話から続くお話です。ルート割れしておりますのでお気をつけてお読みください。「透馬お兄ちゃんっ!!」そう、私は叫んで、透馬お兄ちゃんの背中に飛びついていた。驚いた透馬お兄ちゃんの顔が私の眼前にある。―――間に合った。そう安堵したと同時に、ドスッと背中に衝撃が走る。「姫っ!?」焦った透馬お兄ちゃんの声が耳に響く。「…ッ…」背中が熱い。じんわり広がる熱の中に痛みが混じり始め、じわじわとその痛みが全身に伝わっていく。痛い…けど、我慢。痛みがあるって事はまだ意識があるって事の証明だし。こうして考える事が出来るって事はまだ生きてるって事だし。大丈夫っ!私はぐっと歯を噛み締めて痛みに耐える。だけど、そんな私よりも、透馬お兄ちゃんの方が余程焦った顔をしていた。「姫っ!大丈夫かっ!?背中に、矢が…っ、大地っ!!」透馬お兄ちゃんの声が痛みで少し遠くに聞こえる。ヤバいかな?痛みで意識を保ってたようなものなのに、今度は痛みで意識を失いそうだ。兎に角、透馬お兄ちゃんに怪我がないかだけは確かめたい。私を助けてくれたお兄ちゃん達に怪我をさせるなんて絶対嫌だから。震える唇を気合で動かす。「お、兄ちゃ、…けが、ない?」「馬鹿っ。俺の心配なんて後で良いっ!」足に力が入らなくなりそうな脱力感を覚えるけど、これに負けちゃいけない。ここで私が倒れたら透馬お兄ちゃんを苦しめる事になる。気合を入れ直している間に大地お兄ちゃんが一緒に駆けつけてくれた。私の背に刺さっている物を見て、一瞬息を飲みながらも大地お兄ちゃんの手が私の背に触れた…んだと思う。痛みであんまり感覚が…。「矢を抜いて、手当てする。その後直ぐに医者だっ」透馬お兄ちゃんが私をぎゅっと抱きしめてくれた。「…とうま、おにいちゃ…爪、立てたら、ごめ…」「そんな事気にするなっ!むしろ立てろっ!」抱き締められている腕に力がこもる。本来なら多少の痛みを感じるそれも、今は透馬お兄ちゃんの熱を感じるからむしろ有難い。矢を引き抜く為にぐっと力が込められて、背中に激痛が走る。痛いっ!けど我慢っ!透馬お兄ちゃんの体に腕を回してきつく抱き付く。「抜くよ、姫ちゃん」大地お兄ちゃんの言葉に頷いて、いざ矢が抜かれる、そう覚悟した瞬間。「駄目でござるっ!!」制止の声が届いた。こ
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