第11話 死角 テラスの空気は、まだ熱を帯びたままだった。 彼方が二曲目のアニソンを入れ、瞬多と龍也が騒ぎながら合いの手を入れている。凱は酒を片手に笑い、そらはプールの縁に座って足をぱたぱた揺らしていた。 その輪から少し外れたソファーで、水琴は完全にぐったりしていた。 「……みーくん、もおねむい〜……」 頬が赤い。瞼も重そうだ。 颯馬は隣で困ったように眉を寄せた。 「だから飲みすぎだって言っただろ」「んー……」 返事になっていない。 その時だった。 「俺、連れてくよ」 イッセイが自然な顔で近付いてくる。 「え?」「もう立てないだろ。部屋に連れてって寝かせてくる」 颯馬は一瞬迷った。 周囲では彼方が突然プールへ飛び込み、盛大な水しぶきが上がっている。 「うわっ!!」「ちょっ、スマホ!! スマホ濡れる!!」 プールサイドで自撮りをしていた葉月が大声で叫ぶ。 全員の視線がそちらへ向いた。 その隙だった。 イッセイは水琴の腕を肩へ回し、そのまま自然に立ち上がらせる。 「ほら、みーくん」「……イッセぇ……」 酔った水琴は抵抗しない。 二人はそのまま、テラスから屋内へと入っていく。 【コメント欄】IsseiMikotoLov
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