衝撃的な文字が柊馬の目に飛び込んでくる——【労働審判手続申請書】そして申請日は、なんと6日前!それは、柊馬が柚希のクレジットカードを止めた日だ。「労働審判?」柊馬はガツンと頭を殴られたような衝撃に目を見開き、声も裏返った。「お前……まさか……」「桐生社長」柚希の声は氷のように冷たく、感情ひとつ感じ取れない。「次は法廷でお会いしましょう」そう言い捨てた柚希は、柊馬を見ることすら嫌だというように、視線を戻した。「柚希!待ってくれ!俺たちは……」とてつもない焦燥感が柊馬を襲い、彼は反射的に柚希の手を掴もうと、腕を伸ばす……しかし、その瞬間「柊……柊馬くん……お腹が……痛い……」と、莉奈が苦悶の表情を浮かべ、涙で顔を濡らしながらお腹を押さえ始めた。「赤ちゃん……私たちの子が……柊馬くん、病院に……」柚希へ向かっていた柊馬の手が、宙でぴたりと止まった。ここ数ヶ月で、すでに習慣となっていたのだろう。柊馬は条件反射で、すぐさま莉奈のもとへと駆け寄っていった。柚希はふっと小さく笑う。こんな光景、もう反吐が出るほど見てきた。もう迷いなど完全になくなった柚希は、会場の中へと大股で歩き出したのだった。「柚希……」閉まる扉を見つめる柊馬の心に、虚無感が広がり、得体の知れない喪失感が嵐のように荒れ狂った。「柊馬くん……血……血が出てる気がする……」莉奈が瞳を潤ませ、ぎゅっと柊馬の服を握りしめている。柊馬は莉奈の苦しむ姿と、完全に閉ざされた会場の扉を交互に見つめ、これまでにないほど激しい混乱と葛藤に苛まれていた。ポーンッ——エレベーターが開いた。薬袋を持った雅美が、焦った様子で出てきて、必死に辺りを見回している。「桐生社長、莉奈さん。柚希さんを見ませんでしたか?柚希さん、私の車に薬を忘れてしまっていて。腰の容体が結構ひどいので、必ず決まった時間に服用するようにって厳しく言われていたんですが……」「薬?腰がどうしたって?」柊馬は顔を上げ、ほぼ叫ぶような声で、雅美に詰め寄った。不穏な予感が彼の胸に渦巻く。その殺気立つ目に雅美はたじろぎ、思わず本当のことを答えてしまった。「えっと……先日会社で、社長が柚希さんを強く突き飛ばしてしまいましたよね?その時、デスクの角に腰を強く打ち付けてしまって……それから
Read more